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日々を『こなす』のではなく『積み上げる』ということ

仕事に心を支配されていたころ。
毎朝下を向いて出社していた。
システムの障害対応と案件の納期に追われる日々。
夜遅くに退社して朝も障害対応で5時半に起きる。

このまま辛い日々が続くのだろうか。

全くこの先に光が見えなかった。

お昼休憩にスマホでネットサーフィンをして過ごしていたある日、一つのサイトの記事のタイトルがぱっと目に入ってきた。


もしもこの先、100歳まで生きるとしたら。「人生の幸せ」ってなんだろう?

それは、ネットショップやECメディアを運営している「北欧、暮らしの道具店」の記事だった。

気づけば前編と後編を一気に読んでいた。

もしも、人生いいことばかりだったら、果たしてそれがいいことだと気づけるでしょうか……。私は、気づかないんじゃないかなと思うんですね。だからこそ、つらい経験も生きてくる。
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人生にも、いいときと悪いときがあります。自分の意思とはまったく関係なく、暗雲がやってきて、振り子が揺れるようにプラスとマイナスを行き来することになる……。

うまく乗り越えて成長できたと感じる瞬間もあれば、がんばれないときもあるでしょう。それらを総合して、プラスとマイナスがうまくバランスするように整えていくのが『すこやかでいる』ということなのかもしれないと思ったんです。

【これからの生きかた】前編:もしもこの先、100歳まで生きるとしたら。「人生の幸せ」ってなんだろう?

幸せってなんだろう。
こんなに辛い思いまでして働く必要はあるのだろうか。

そう感じていたわたしの心に少し光を灯してくれたような、そんな感覚だった。

このつらい経験もきっと無駄では無い。そう思うと同時に、プラスとマイナスのバランスをよくするため、「すこやかでいる」ためには、このままではいけないかもしれない。

そして、

こんなふうにいろんな価値観や考え方を知ればなんだか気持ちが軽くなるかも。

と思った。

それから活字を読む気にもなれなかったわたしが、いろんな記事を読んでみたり、本を買ってみたりすることになる。

きっとこの記事が、わたしが少し前進するきっかけになったのだと思う。

そして、わたしがこの記事を読んだ時のように、『ことば』を紡ぐことによって心地よく過ごすためのきっかけを与えられる人になれたら。

その気持ちが、わたしが書くことを後押ししているものの一つだ。

まだまだわたしの文章を見てくれる人は少ないし、その中でわたしの文章から何かを得て、何かのきっかけになったと言う人は一握りだと思う。
それでも、見えない誰かのために、見てくれる人が一人でもいる限り、書きたい。

わたしも『ことば』によって救われた1人だから。



そして、



わたしはなぜ、書くことを続けているのか。

それは、この一つの理由だけでは構成されていないと思うのだ。

わたしは今のnoteや、手帳、Notion、手書きのノートにも絶えず書いている。書くことをやめない理由がある。それは、

日々の感情、記憶、情景を

何一つなかったことにしたくないから。


普通に生活して、何にも書き残さなければ、日々どれほどのことを忘れてしまっているのだろう。

嬉しかった言葉。
楽しかったという感情。
素敵だなと思った風景。
この雰囲気や料理が好きだなと思ったお店。
ちょっとムッとした瞬間。
ふと思いついたアイデア。
大切な人と訪れた場所。
とてつもなく悔しいと思った出来事。

良いことも悪いことも、時間が経ってしまえばほとんど忘れてしまう。何か思い出すきっかけがない限り。

その思い出すきっかけを、わたしはどこかに残しておきたいのだ。
noteではわたしの内側の感情を外に出してあげている。外に出さなければきっと心の奥に消えていってしまうような儚い感情たち。

訪れたお店や覚えておきたい感情、出来事はノートに写真と文字で残している。そのノートを見れば、わたしの生き様が分かるような。その時の思い出が蘇るような。
そんな日々のカケラたち。

どこかに残っていれば、それをきっかけに思い出すことができる。


日々の経験や記憶がどんどん積み重なって、
やがてそそれらは自分を作り上げていく。

日々を"こなす"のではなく

ちゃんと"積み上げていく"こと。


積み上げることでどんどん自分らしさが見えてくる。
自分をより自分らしく彩っていける。

今日のわたしを明日以降のわたしに繋げるために、今日も書くのだ。


一年前は下を向いて歩いていた道。
今では同じ道を、その日の空気感を感じながら、道の脇に咲いている花の名前を浮かべながら、そして時折空を見上げながら歩いている。

ちゃんと一日一日を大切に積み重ねて、ちょっとした事にも幸せを感じながら生きられているな、と。
書くことで、自然と出てくる文字たちがそれを教えてくれている気がする。

これだから、書くことをやめられないんだ。




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