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「正体」を読んだ

「正体」 染井為人 光文社 を読んだ。

面白かった。一気読み。

少年死刑囚が脱獄。
何のために? 死刑から逃れるため?

そんな問には触れられず、逃亡先で関わった人の話が書き連ねられる。

最初はまったく気づかず、ある日突然「もしかして脱獄犯?」と疑いがわく。
しかし、人を殺すような人間には見えない。
そして、彼は消えてしまうのだ。

逃亡先での話には、いろいろな現代社会の問題が差し込まれている。
弱い立場の労働者。
痴漢冤罪。
新興宗教。
介護問題。
それぞれの話が、また読みごたえあり。ぐっとくる。

さて、最後はどうなるのか。
たぶん、読んだあなたは、登場人物と一緒の気持ちになっていることでしょう。


冷静になると、そもそもの設定が、「うーん」というところもあるんだけど。でも、案外そういうことってあるのかな。怖いね。

ネタバレしたくないので、意味わからん文章だけど、この本はオススメ。

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