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「真実の檻」を読んだ

「真実の檻」  下村敦史  角川書店  を読んだ。

大学生の石黒洋平は亡くなった母の遺品を整理中、隠されていた手紙を見つける。そこから洋平は、自分の本当の父親が『赤嶺事件』と呼ばれる殺人事件を犯した死刑囚であることを知る。殺された被害者は、母の両親―つまり洋平の祖父母だった。被害者の孫で、加害者の息子。事実を受け入れられない洋平は、父が無実である可能性に一縷の望みを託し『赤嶺事件』を調べ始める―。最注目の乱歩賞作家が“司法の闇”を抉り出す!慟哭のリーガルサスペンス。
(amazonより)

なぜ、無実の罪に…証拠は…
この部分は、あっと驚かされた。えー、そうなの…と。

裁判官の職務実態は、現在放映中の「イチケイのカラス」で描かれていた通り。
留置場の代用監獄問題、組織ぐるみの隠蔽も含め、司法に信頼を置くには、あまりにも、な現状が、手を変え品を変え、描かれる。

力強い筆致に、ぐいぐいと引き込まれた。

しかーし。
そもそもの事件の設定が、どうなんだろう…と冷静になると思ったり(笑)
殺された父親(主人公から見たら祖父)の態度とか… まぁ、そういう人もいるのかなぁ。
しかし、真犯人の罪を犯した理由がよくわからん。

とはいえ、いろいろな要素盛りだくさんで、面白く、一気読み!の作品でした。

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