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「トーマの心臓」を読んだ

「トーマの心臓」 森博嗣 メディアファクトリー  を読んだ。

萩尾望都の名作コミックを森博嗣が小説化!

『トーマの心臓』の美しさの本質を再現したかった(森 博嗣)
読み終わるのが惜しくなるような、澄んだ美しい物語でした(萩尾望都)

ユーリに手紙を残して死んだトーマという美しい下級生。ユーリを慕っていたという彼は、なぜ死を選んだのか。良家の子息が通う、この学校の校長のもとに預けられたオスカーは、同室のユーリにずいぶんと助けられて学生生活を送ってきた。最近不安定なユーリの心に、トーマの死がまた暗い影を落とすのではないか。そんな憂慮をするオスカーの前に現われた転校生エーリク。驚くことに彼はトーマそっくりだったのだ――。
愛と孤独、生と死に苦悩する若者の内面を、森博嗣的世界観で描いた傑作。
(Amazon)

昨日出会った本の一冊がこちら。
「トーマの心臓」が萩尾望都の名作であることは知っていたが、読んだことはない。
これも何かの縁…と読んでみた。

こちらは、原作と違いオスカー視点。
オスカーのちょっとワルっぽい感じは薄く、友達を案じる心の揺れ動きが、自身の父親が母親を銃で打った事実の落とす影を散らつかせながら、描かれる。
また、オスカーはサイフリート事件のことを知らない。
なので、原作を知らない読者は、ユーリの身に何が起きたのか、オスカーと共に知っていく。
全体的に静かで美しい物語となっている。

なんで、原作を知らない私が、原作との違いがわかるかって?

そりゃあ、原作読んだからですよ!即効!

いや、まずはWikipediaで調べたんですよ。萩尾望都の「トーマの心臓」
そしたら、なんか全然違う感じがして。
エーリクがもっと主だぞ、と。

とりあえず、電子で手に入れましたよ。
やっぱ、便利だわ、電子。
(昨日は現物が並んでいる方が良いと言ってた気がするけどね)

漫画を読んだら、申し訳ないけど、小説は吹っ飛んじゃった。
愛が重たい。
あ、悪い意味ではなく。
ズシッと突き刺さる。
恋愛的な愛とかではなく、普遍的な愛?
まぁ、何かよくわからないけれども。

名作と言われるだけあるわ。

「トーマの心臓」に心臓、鷲掴みされた休日でした。


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