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「マリアビートル」を読んだ

「マリアビートル」  伊坂幸太郎  角川文庫 を読んだ。

幼い息子の仇討ちを企てる、酒びたりの元殺し屋「木村」。優等生面の裏に悪魔のような心を隠し持つ中学生「王子」。闇社会の大物から密命を受けた、腕利き二人組「蜜柑」と「檸檬」。とにかく運が悪く、気弱な殺し屋「天道虫」。疾走する東北新幹線の車内で、狙う者と狙われる者が交錯する――。小説は、ついにここまでやってきた。映画やマンガ、あらゆるジャンルのエンターテイメントを追い抜く、娯楽小説の到達点!
(amazonより)

舞台は東北新幹線。
なのに、もう次から次へと死体が出来上がる。「えー、他の乗客にばれないの?」なんて愚問は、後からちゃんと解決される。細かいな、伊坂幸太郎。

止まらない列車の中、という設定だと、ドキドキハラハラ、息をのむ展開…というイメージだけど、檸檬、蜜柑、天道虫の「どうにかならないかなぁ」感が、そんな緊迫感とは無縁の展開。でも、みんな、やる時はやるよ。
カッコいいぞ。

それにしても、王子はイヤな奴だなぁ。
東京ー盛岡間でじわじわと蓄積される鬱憤は、なかなかのもの。

寝起きが悪い殺し屋には、要注意。

恐縮です