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「闘う君の唄を」を読んだ

「闘う君の唄を」 中山七里 朝日文庫
を読んだ。

たぶん初読みの作家。
「どんでん返しの帝王」らしいが、この本は前半と後半でガラッとテイストが変わるのが面白い。

前半は、幼稚園の先生とモンスターペアレントの闘い。
後半は、一気に過去の園児連続殺人事件に話が移る。

まぁ、事件の犯人は予想通りで、ミステリーとしては、それほどでもない。

それより、解説にもあったが、何度も出てくる「手のひら返し」が、なんとも嫌な感じ。
そんな人間は信用ならない。
しかし、大抵の人間は(私も含め)、程度の差こそあれ、同じような行動を取ってしまうのだろう。

全体的に、園児の言動、警察の捜査、そもそも埋めちゃダメでしょ…、そして、あえてそこに戻る意味がよくわからない…など、設定に疑問が多いが、そこを吹っ飛ばして一気読みしてしまう本だった。

恐縮です