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なるほど、だからベートーヴェン

新年一発目の読書は、

「どこかでベートーヴェン」 中山七里  宝島社

加茂北高校音楽科に転入した岬洋介は、その卓越したピアノ演奏でたちまちクラスの面々を魅了する。しかしその才能は羨望と妬みをも集め、クラスメイトの岩倉にいじめられていた岬は、岩倉が他殺体で見つかったことで殺人の容疑をかけられる。憎悪を向けられる岬は自らの嫌疑を晴らすため、級友の鷹村とともに“最初の事件”に立ち向かう。その最中、岬のピアニスト人生を左右する悲運が……。

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岬洋介シリーズは、クラシックに詳しくなくても、ミステリーの要素がちょっと物足りないな、と思っても、ついつい次も読みたくなってしまう。やっぱり、ひとえに岬洋介の魅力だろう。

今回の話は、高校生の岬洋介。
岬洋介のピアノは、この頃から群を抜いて凄かったようだが、同じ年頃の同じ音楽を学ぶ者たちには、才能の差を感じさせられるだけのものだったようだ。

ここでは、何度も「才能」についてかたられる。先生の話。生徒の胸中。あー、そうだろうなぁ…と思う。

そして、岬洋介の身に起きた悲劇も、ここで描かれる。これは、やはりこれ以前の作品を読んでからの方が、より味わい深いだろう。

ということで、岬洋介の魅力にまた一歩はまった私は、次の作品の図書館の予約をせねば…と決意するのであった。

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