【BNPLとは】BuyNowPayLaterのビジネスモデル解説【Afterpay】
前回でBNPLの注目度は分かったけどビジネスモデルってどうなってるの??という疑問があるかと思うので解説したいと思います。
BNPL特有の業務などにも着目しながら進めていきます。
今回はオーストラリアのafterpayを題材とします。
afterpayとは
afterpayに関する詳細の情報は別のnoteで解説します。
簡単に使いかたを紹介すると
・買い物の支払いを4分割でお支払いが可能
・購入金額の1/4はECショップでの決済時に支払い
・残りの3/4は2週間ごとに後払い
・期限内に支払えば手数料無料 という決済です。
このシンプルな分割払いが世界で主流のBNPLです。
BNPL特有の業務
登場人物とそれぞれのアクションを説明します。
①ユーザーはECショップにて購入
└ 決済でafterpayを選択
└ 選択時にデビットカード(クレカ可)を登録
②ECショップはユーザーの取引情報をafterpayへ連携
③afterpayはカード情報や取引情報を基にユーザーを審査
└ 審査は即時
└ 不正注文等を確かめている
④審査OKのときユーザーは取引金額の1/4をその場で支払い
⑤ECショップは商品の提供(配送など)
⑥afterpayは商品代金をECショップへ立替払
⑦ユーザーは2週間ごとに1/4ずつ支払い
このような流れ。
ここで気になりますよね。
「⑥でユーザーが払えなくなったらどうするの??」という点です。
ここについてはafterpayがリスクを背負っています。
いかに払ってもらえるか??が重要なビジネスになります。
それでビジネスが成り立つのか?? という疑問を解消していきます。
BNPLの収益構造
他のビジネスでは見慣れない特徴的なものに絞って記載していきます。
afterpayの収益源
・ECショップ(加盟店)からの売上
└ 決済手数料として4%
└ トランザクションフィー30セント
・ユーザーからの売上
└ 遅延損害金10ドル
※単位はオーストラリアドル
afterpayのコスト
・与信コスト
└ 不正検知など
・ブランドネットワーク費用
└ ユーザーが支払う際に利用するブランドネットワーク
・売掛金の減損(貸倒れ)
└ ⑥でユーザーが支払いをしない場合の費用
このような収益構造になっています。
が、現在afterpayは利益が出ている状況ではありません。
日本以外のBNPLで利益を出しているのはおそらくないです。
直近までスウェーデンのKlarnaが利益を出していましたがアメリカ進出以降赤字となっています。
どの程度の減損(貸倒れ)が出ているのか
上場企業のためIRがあるので見たところ記載されていました。
現在取扱高に対して0.9%となっているようです。
他のコストなどもPLを追って見ていきます。
afterpayのPL
英語で少し分かりづらいのと、規模がオーストラリアドルなのでUSドルに直したものが以下となります。
売上は取扱高に対して4.68%あり、粗利は出ている。
売上に対する粗利率は74%ほどで営業収益はマイナス。
内訳を見てみると、営業費用や人件費が増えています。
これは直近のアメリカ進出など規模拡大やマーケティング費用の増大などが要因のようです。
以上から、貸倒れが発生するビジネスではあるものの十分な売上を得ていると思われます。
遅延損害金による売上を減らしていることを示すスライドもありました。
これは、遅延損害金で収益を得ているのではないか??という非難をメディアから受けていたという背景があります。
この話はまた別の回で掘り下げたいと思います。
以上、今回はafterpayを題材にBNPLの関係者、収益構造について解説しました。
間違っている点などあればご指摘お願いします。
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