【大学受験】IB校から 【過去記事】

みなさんこんにちは!
NiSCでは2021年から前の公式ウェブサイトでシンガポール国立大学についての記事を投稿していました。今年からこのnoteに移行して記事配信を行なっていますが、過去の記事もこちらに随時移行していきます!少し古い情報もあるかもしれませんが、随時内容更新も行なっていきます。
ぜひこちらの過去記事も読んでみてください!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
投稿日付:2021年11月14日


1. IBDPとは

International Baccalaureate Diploma Program (IBDP、国際バカロレア) とは、高校2〜3年の2年間をかけて履修するカリキュラムのことです。最終試験で所定の成績(45点満点中24点以上)を収めると、世界中の大学で通用する大学入学資格を取得することができます。北半球の大多数のIB校では5月に最終試験がありますが、日本国内やシンガポールのIB校の中には11月に試験を受ける学校もあります。

2. とある2021年5月試験学生のNUS受験スケジュール

*Academic Year (AY) 2021/2022に該当します

*スケジュールは毎年変わりますので、受験の際は自分の受験年度の情報を参照してください

*NUSの場合は、日本の大学と違って、入学金などはありませんので、ご心配なく。ちなみに、最初の学費の支払いは入学どの8月下旬になります。

3. とある2021年11月試験学生のNUS受験スケジュール

*Academic Year (AY) 2021/2022に該当します

*スケジュールは毎年変わりますので、受験の際は自分の受験年度の情報を参照してください。

*寮の申し込みは、寮の種類によって申し込み期限が変わってきます。早いところだと、3月に締め切りのところも。寮選びで失敗したくなければ、早めに計画して寮の申し込み手続きを完了することをお勧めします。

4. Online Application Formセクション一覧

*重要項目は下で改めてご紹介します

Sample Forms – NUSというページからInternational Baccalaureate (IB) Diplomaを選択すると、実際のOnline Application Formがどのような内容かを見ることができます。
それでは各セクションの詳しい内容を見ていきましょう!

1.Personal Particulars – 基本情報
赤色の米印がついてるもののみが必須記入項目です。International StudentsはNRIC number/FIN(シンガポールの国民登録番号)は空欄のままで提出します。

2.Contact Information – 連絡先(住所、電話番号、メールアドレス)
シンガポール国外から受験する学生にとって、実際に受験する上で用いるのはメールアドレスのみです。高校卒業後もNUSからの案内がメールで届く可能性が高いので、ここでは高校から支給されるアカウントではなく、個人のアカウントを使いましょう。

3.Academic Qualifications – IB Predicted Grades

4.University/Tertiary Education – 出願時点で既に大学に所属しているか
ほとんどの受験生には当てはまらないため、ここでは割愛させていただきます。

5.Outstanding Achievements

6.Choice of Courses

7.National Service (NS) in Singapore
シンガポールではNational Service(兵役義務)がありますが、これもほとんどの受験生には当てはまらないため、割愛させていただきます。

8.Health and Support – 健康上の特記事項
治療中の病気や食物アレルギー等について記入する欄です

9.Next-of-Kin Information – 緊急時の連絡先
シンガポール住在の人である必要はないので、家族や親戚の連絡先で構いません。

10.Personal Identification Number (PIN)
PINは必要書類の提出時や、Online Application Formでの記入内容を編集する際、またApplication Portalにログインする時に必要になってきます。どこかにメモして、忘れることのないようにして下さい!

11.Application Fee – 受験料
NUSの受験料はSGD$10 (約800円)と、日本の私立大学(早慶など)の受験料が一学部あたり35,000円なのに比べるとかなり良心的です。
余談ですが、NUSには入学金もないというのも日本の大学との大きな違いです。

12.Financial Aid – 学費援助
家庭の収入が一定金額以下の場合は、学生ローンや返済義務付きの奨学金に申し込むことができます。

Online Application Formではそういった学費援助制度での申請意志の有無のみを記入します。つまりここで申請意思がある(Yes)と答えたとしても、手続きが完了した訳ではありません。実際の申請手続きは合格あるいは入学後に進めていくことになります。

13.Other Information – 犯罪歴の有無
ほとんどの受験生には当てはまらないため、ここでは割愛させていただきます。

14.Tuition Grant

15.Declaration – 上記の記載事項に誤りのないことを証明する

5. IBDP生がNUSを受験する際の注意事項

  • Section 3: Academic Qualifications – 学業成績

    • IBDPの5月試験を受ける学生はActual Grade(実際の最終スコア)ではなくPredicted/Forecast IB Grade(高校の先生による予想点数)で大学に出願します。NUSでは合格者の最低点数や平均点数を一切公表していませんが、Actual Gradeで40点前後を取得している学生が多いようです。

    • 受験する年度や学部によって合格に必要な点数も異なります。またこのセクションではIELTS, TOEFL, SAT, ACT等のスコアを記入する欄も設けられていますが、IBDPで受験する学生にとってPredicted Grade以外の試験の結果の提出は全てオプショナルです。他の大学を受験する関係でこれらの試験を受験している方は、補強材料としてスコアを利用することもできます。

  • Section 5: Outstanding Achievements – 課外活動

    • Online Application Formでは課外活動での経験を三つまで記入することができます。Activity 1は国際オリンピック(生物、化学、数学、物理あるいは情報)での成果を記入するための欄です。参加歴や受賞歴がなくても空欄のままで提出することができます。合格者全員が国際オリンピックの経験者とういう訳ではもちろんないので、心配することはありません。

    • Activity 2,3はいずれも国内及び国際レベルでのスポーツ、文化的活動、学問的な功績、ボランティア経験等を記入する欄です。IBDPの一環でCAS (Creativity, Activity, Service)に取り組んでいる皆さんは、ここでその経験を生かすことができます。

    • Activity 1,2,3の欄は活動の名称や活動期間を記入するだけの簡易的なものですが、続く欄に課外活動での経験と自分の志望する学部を関連させながらPersonal Statement(2,000字以内)を書くことができます。およそ300語ほどなので、アメリカやイギリスの大学に比べるとかなり短いです。

  • Section 6: Choice of Courses – 志望学部

    1. Single Degree Courses (シングル・ディグリー)

      • 必須記入項目です

      • 第8志望まで記入することができます

    2. Double Degree (DDP), Concurrent Degree (CDP), Double Major and Minor programmes

      • この欄への記入は任意です

      • Single Degree Coursesと同じく第8志望まで記入できます

      • これらの専攻や副専攻は入学後にも選択・変更することが可能なので焦って選ぶことはありません。しかし同時に、入学時にDDPやCDPを履修しておいて途中で辞めることもできるので、興味のあるプログラムがあれば志望しておくのも良いかもしれませんね。

  • Section 14: Tuition Grant

    • 学費面に関して最も重要になってくるのはこのMOE Tuition Grantへの申請意思の有無です。MOE Tuition Grantとはシンガポールの教育省 (Ministry of Education, MOE)が給付している学費補助制度です。シンガポール国民以外の学生がMOE Tuition Grantを受け取った際には、大学卒業後3年間にSingapore Entity(詳しくはMOE TG Onlineを参照してください)での就業義務が課せられます。

    • Online Application Formには “There is a limited number of Tuition Grants available for International Students, and these are awarded on a competitive basis based on merit”、つまりTuition Grantの枠は限られている為、申請した人全員が受け取ることができるとは限らないとの旨記載されています。

    • しかし実際には申請した人はほとんど全員がMOE Tuition Grantを受け取ることができています。

  • 5月試験の学生はPredicted Gradeで、11月試験の学生はActual Gradeで出願します。

    • 5月試験の学生の場合は、事前に高校のDP Coordinatorに志望大学を伝えておけば、IB本部から直接大学に最終スコアが送付されます。細かい手順については最終試験前には高校側から説明を受けると思います。

  • Course Pre-requisites

    • 志望する学部によってはIBDPで履修しておかなければならない科目や、最終試験で取得しなければならない点数が定められていることがあります。

    • 下記の手順から自分の志望学部のSubject Pre-requisitesを確認して、出願資格があることを確認しておきましょう。

6. Supporting documents

  • Copy of a valid ID (Passport等)

  • Copy of Predicted IB results as attested by High School (IBDP May Session candidates)

    • IBDP Nov Session candidatesの場合はActual IBDP results slip

  • Copy of additional score report (IELTS, TOEFL, SAT等のスコアを提出する場合)

    • シンガポール国内の中学校に通っていた学生(GCE O-Level, IGCSE等を履修していた学生)のみ提出義務があります

  • Copy of secondary school examination results slip

  • Copy of medical report (該当する場合のみ)

  • Copy of criminal record (該当する場合のみ)

7. 合否発表

NUSでは学生が自分でアプリケーションポータルにアクセスすることでしか、

合否発表を見ることができません。メールも届かなければ、合格発表日も7月半ば頃と曖昧です。

学部や出願した際の記入内容によって合否発表日が異なったりもします。私の同級生の中には、IBDP Predicted Gradeの他にSATのスコアを合わせて提出した影響で6月上旬に合格通知を受け取っている学生もいました。その為、自分の合否がわからない内に同級生が合格をもらっていても、焦ることはありません!

8. 合格後の入学手続き

5月試験の学生の場合、合格通知を受け取ってから授業開始まで2〜3週間しかありません。大抵のことはオンラインで問題なく進めることができるので心配はいりませんが、心の準備をしておきましょう。入学・進学手続きについてはまた後日別の記事でまとめます。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

最後まで読んでくださりあがとうございました!
これからの新記事も、過去の記事も楽しみにしていてください。それではまた〜

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?