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【映画感想】きっと、懐かしい恋愛の形を思い出す!シンプルながら素晴らしい表現力に注目!!

■鑑賞日

2023年10月14日

■映画名

アナログ

■個人的点数

100点 なんとなく良い気持にさせてくれる

■概要

全くノーマークだった作品です。正直、CMを観ただけでは、あまり惹かれもしませんでした。えぇ、完全に世間の評判に流されて視聴しました。(笑)しかし、結果として大変満足させていただきました。
この作品は恋愛物です。普段は、あまり積極的に観に行くジャンルではじゃないものの、たまには観てみようかな!というくらいのノリでしたが・・・いやはや、観て良かった。
私は、映画を休日の早い時間に観に行くことが好きです。なので、どうしても都合のつかない場合を除き、8時半とか9時台の上映時間を狙います。故に、「朝から観る作品ではないな」というような気持ちに(勝手に)なる場合もあるのですけど・・・今作は朝から観て良かったと思える作品になっています。久しぶりな感覚でした。多くの人に観てもらいたい良作です!

■徒然なるままに

◎いい意味で素朴な映画

最新の映像技術も、大規模な装置も一切使っていません。ただ、役者とロケ地のみで勝負しています。俳優陣も豪華と言えば豪華ですが、大物俳優陣勢ぞろい!というほどでもないです。完全に役者の演技、脚本、演出で勝負しているシンプルな作品でありこそ、ありふれた生活を送る人々の心に刺さるのかもしれません。
実際は、見えないところで他にも多くの出費をしているかもしれません。それでも、そう感じさせてくれたこと自体に好感を覚えました。

◎二宮さんの演技

役者もなかなか演技派が揃っていました。ヒロインの波留さんを始め、脇を固める俳優陣もなかなかのボリュームです。そして、今作の主演である二宮さん。なるほど、良い感じです。一般人の日常をしっかりと演じ切れているところに感服しました。そして、それでも出てしまう「二宮和也」という個性。木村拓哉さんと同じで、独自の武器となっている域に達しています。これって、とても凄い事だと思いませんか?

◎しっかりとまとまった物語

物語の起承転結がはっきりしており、お手本のような流れで物語は進みます。それぞれの場面に要している時間配分も丁度よく、飽きさせない工夫を凝らしているところも好印象です。脚本力と演出力を見事に融合し、視聴者に飽きられない仕組みを作っています。質の良いドラマ、芝居をみているような感覚に近いですね。
(映画で観る必要ある?という突っ込みもありそうですが、それは作品の質は別の議論だと思っています。)

◎きっと懐かしい感覚になる

今作のヒロインは、ある理由で携帯電話を持っていません。この辺りの設定が物語の深みに一役買っています。
私の年代(40代)には、携帯電話の存在しない青春時代がありました。当時は、今のように気軽に連絡先を交換するといった感覚は乏しく、好きな女性にアプローチするのに苦労ししたものです。そもそも、携帯電話を持っていませんでした。デートの約束をして、当日に待ち合わせ場所で待つ。時間を過ぎても相手が現れなかったらどうししよう・・・。そんな気持ちになったこともありました。誰もが携帯電話を持ち、すぐに連絡を取ることの出来る現代社会では、あまり考えられないことです。
この作品でも、連絡手段がないことによる行き違いが表現されています。きっと、懐かしい気持ちになる人は多かったのではないかと思います。

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