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【映画感想】こういう歴史映画もありかも?!新たな切り口に賛否両論

■鑑賞日

令和5年2月23日

■映画名

Legend&butterfly

■概要

木村拓哉が織田信長を演じるということで、何かと話題になった作品です。映画の題名から察すると、信長の奥様である、帰蝶を前面に出すという、なかなか珍しい切り口の映画なのかな?という印象で観に行きました。信長は良く題材になるけども、帰蝶が主役とは珍しい!と思い、期待して鑑賞に出かけました。結果・・・更に斜め上を行かれた感じです。一言でいえば、歴史を題材にした、ラブロマンスといったところです。かなり意表を突かれました。評価が分かれていることも頷けます。個人的には、アリだと思います。なかなかに楽しめましたし、こういう切り口の作品も悪くないです。しかし、定番の歴史映画を観るつもりで映画館に向かった人は、批判したい気持ちもわかります。私の場合は、事前に噂を聞いていたため、それほど気持ちにズレを生じさせないで鑑賞出来たため、先入観なく鑑賞できたことが功を奏しました。
というわけで、今回も徒然なるままに行ってまいりましょう!

■徒然なるままに

◎歴史を題材にした映画として

概要でも話したとおり、今作は、歴史を題材にしたラブロマンス映画です。木村拓哉の演じる織田信長と綾瀬はるかの演じる帰蝶を中心に、彼らの感情の動きを歴史的事実に沿って展開していく形です。これをよして観るかは、観る側の気持ちにゆだねられていると思います。ただ、映画としてのクオリティは高く、エキストラの数や装飾品の細かさは際立っていました。

◎ラブロマンスということで

戦国時代を題材にした映画によくある、「合戦」シーンはありません。びっくりするほど飛ばされます。桶狭間の戦い=シーン無し。長篠の戦い=結果のみ。いやぁ、清々しいほどに振り切っています。主題がラブロマンスということならば、確かに要らないですよね。目指しているのは、月9のドラマです。余計な要素はいらない!とばかりに、(ちょっと恥ずかしくなるような)信長と帰蝶のデートシーンも用意されております。
この作品を観に行った私の友人は、その辺りのことを非難しておりました。しかし、そもそも歴史好きという客層を、それほど意識していないのではないかなと感じました。

◎歴史考察はぶれていない

ラブロマンスを目指しているものの、歴史的考察はしっかりしていました。つまり、時代考察、備品の描写等をしっかりとこだわって作られているということです。たまに、時代考証を無視している作品も見受けられます(某テレビ局の作品とか、残念過ぎる。)ので、そういったことを無視していない点は、評価してもいい部分でしょう。

◎歴史の曖昧な部分をうまく利用

今作は、歴史を題材とした映画としては、満足のいかない部分はあります。しかし、いわゆる「もしかしたら」とか「伝承」、「小話」といった部分を、多く取り入れながら作られています。(そもそも、帰蝶自体、文献にあまり残っていない人物です。)例えば、帰蝶の死に場所、信長は下戸だし、貧乏揺すりが凄かった等です。極めつけは・・・これは伏せておきましょう。個人的には、こういった内容を盛り込むことは大好きです。歴史というのは、「もしかしたら」という要素があることも魅力なのですから。

◎話は急展開だけど

物語は、とても展開早く進みます。信長と帰蝶のラブロマンスをメインとしているので、それほど気にはならないものの、全体の歴史観を知っていないと本当に楽しめる作品ではないでしょう。

◎全体として、、、アリ?!

個人的にはとても楽しめた作品でした。ただ、最初に予備知識を入れておく必要はある作品だと思います。これから観ようとする方は、「歴史映画」ではなく「戦国時代のラブロマンス映画」と思って観てください!

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