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【映画感想】ノーマークだった!なにやら心地良い感動を!

■鑑賞日

令和5年2月11日

■映画名

金の国 水の都

■概要

映画館で観ることになる、予告映像の中で度々流れており、気になっていた作品でした。正直、それほど積極的に観に行こうと思っていた作品ではなく、行けたら行こうかな~程度に思っていた程度です。ところがどうして、、、とても良い作品でした。
作品の内容は、争いを続けている2つの国の男女が、国境超えて出会ったことにより・・・という、よくあるボーイミーツガールから始まる物語です。原作が良かったのか、監督が良かったのかはわかりません。しかし、万人に勧めることが出来る素晴らしい作品でした。流れるように進むストーリー展開と心地よい登場人物達のお陰で、全く飽きが来ないです。
というわけで、徒然なるままに行ってまいりましょう!

■徒然なるままに

◎良質の昔話を観ている感覚

物語全体に漂う雰囲気は、昔話とか童話とかに近いと感じました。もちろん、良質のです。モデルとなっている国とかはありそうですが、うまい具合に空想の国として成り立っています。こころなしか懐かしく、心地よい雰囲気に包まれていきます。内容は全く違いますし、かなり昔の作品ですけども、「雲のように風のように」を思い出しました。

◎2つの国の男女が主人公

敵対する2つの国から、それぞれ主人公(ヒロイン)として登場します。それぞれキャラクターがはっきりしていて、うまく描かれています。男主人公は理知的で、好感が持てる青年。女主人公は、温かみを感じることが出来る、これまた好感度高めの女性。面白いのは、どちらも美男美女ではないところ。そして、物語を観ていくうちに、2人のことを自然とかっこよく、美しく見えてくることです。また、登場する他のキャラクター達も、個性にあふれ、魅力的に仕上がっています。

◎真の悪人は登場せず、死人もでない

全編を通じて悪人は登場しません。そして、兵士一人であっても死亡する描写は一度もありません。この作品を清々しくさせている最大の要因かと思います。もちろん、物語として憎まれ役的なキャラクターもスパイスとして存在します。ただ、悪人というところまでいかない人ばかりです。作品に登場する人物を大事にしているな。と感じました。また、作品中で誰も死亡させないことに、とても好感がもてます。とてもきな臭い感じにはなるものの、キャラクターが死亡する描写は一回もないのです。国家の争いを題材にしている作品にもかかわらず、うまく描き切っています。

◎スタッフロールも良質。仕掛あり。

個人的な意見ではありますが、スタッフロールには、一定の力をいれるべきと考えています。物語の余韻に浸る、最高の場ですから。今作は、凝り過ぎてはいないものの、物語の最後を飾るに相応しい演出をしており、とても良い余韻に浸ることが出来ました。また、驚いたことに、最後の最後に出演者の座談会まで準備してありました。長いこと映画を観ていますけども、出演者の座談会を映像として組み込むというのは、初めての経験でした。これ、いい試みです。

◎全てにおいて満足しました

十分に満足した作品です。はっきり言って、伏兵ではありましたけど、是非、沢山の人に観てもらいたい。戦争を回避するために行動を起こすということの大事さがわかると思います。本当に、あの国とあの国のトップの方にも観てもらいたい映画です。戦争はまず、起こさない努力をするべきということを、みんなで再認識しましょう。

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