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【映画感想】見事な再現!異色の漫画を実写映画化

■映画名

カラオケ行こ!

■鑑賞日

令和6年1月15日

■個人的点数

95点 派手さはないけど、高い位置でまとまっている!

■概要

今回も漫画から映画化された作品です。(最近多いな)
単巻で完結するシンプルな作品なため、元々映画には向いていたと推測しています。
脚本、展開がとても良くまとまっており、観た後はスッキリとした気持ちになれるところは、この作品の最も評価できるポイントです。洗練された役者陣の抜擢もあいまって、原作の漫画を超えた感覚でした。視聴した過半数の人は、楽しかったと思える人ような作品です。

■徒然なるままに

◎ヤクザ役、似合いすぎる件

主演の一人である綾野剛さん。ヤクザ役がハマりすぎています。今作品の主人公のような、賢くて、優しくて、強いヤクザの人っていそうです。そして、理想?のヤクザ像でもあります。いわゆるインテリヤクザ的(そういう描写はないけど)な雰囲気を出させたら、右に出られる人はあまりいないでしょう。個人的にそういった知り合いはいないものの、そういう風に思わせてくれる役者に心より敬意を表します。

もう一人は、組長役で登場する北村一輝さん。組長の登場はラスト付近のワンシーン飲みなのですが、存在感は凄い。良くヤクザ役をこなされていますけど、令和を代表する極道俳優?です。

◎音が入ることによる影響大

今作は、主人公(ヤクザの幹部)が、カラオケ大会の罰ゲームを回避するために合唱部に所属する中学生に歌い方を教わる話です。当然にして、カラオケをしているシーンは多く描写されることになります。元の漫画版では、それらのシーンは文字のみでの描写にとどまらざるを得ないわけですが、映画になれば環境は一変します。様々な楽曲が色々な人の歌声で登場し、映画を盛り上げてくれます。特に綾野剛さんは多くの楽曲を歌いますので、ファンの方は必見と言えるでしょう。徐々にうまくなっていく様子も見事に演じており、役者としての力量も感じさせてくれます。

◎「紅」をリスペクト

劇中で度々登場する曲にX(Japan)の代表曲「紅」があります。途中で、主人公が歌う事にもなるこの楽曲・・・私も好きなのです。なんで、完全に個人的ではあって申し訳ないですけど・・・感銘を受けました。いやぁ、やっぱりX(Japan)素晴らしいですね。エンディングでは、カバーされた「紅」も聴くことが出来て、心が震えました。

◎話に引き込まれていく感覚

ヤクザの幹部と合唱部の中学生をメインにして物語が展開していく中で、思春期を迎える若者の葛藤や、ヤクザと中学生の奇妙な友情を描き、物語に抑揚をつけています。
何だかわからない状態で話は展開していきますが、それも心地よく引き込まれる要素になっており、いつの間にか作品に没入していきます。

◎派手さはないけど清々しい

ときにクスっと笑うことができる小ネタも挟み、観客を飽きさせない工夫がされ、話のテンポも良く、最後まで集中して視聴できました。良質な作品であることは間違いないです。
劇場を出た後に「面白かったなぁ~」と笑顔になれるこの作品。是非、観てみて欲しいです。

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