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PMDDという生理前の地獄

私は、生理前に必ず体調を崩します。

恐ろしいくらい大きな希死念慮の波に襲われます。

PMDDです。

PMDDには今まで散々苦しめられてきましたが、PMDDに対する周囲の理解が浅いのも辛さのひとつです。

今回は、私が経験したPMDDの辛さについて書いていこうと思います。

※あくまで私の症状や経験をもとに書いているので、必ずしもPMDDを抱えるすべての人に当てはまるわけではありません。

PMDD(月経前不快気分障害)とは

PMDDとは、月経前不快気分障害のことです。

文字通り、月経前にとても不快な気分になります。

PMS(月経前症候群)と重なる症状も少しはありますが、PMSとは違い、PMDDは精神的な変化が顕著に現れるのが特徴です。

たとえば私の場合、PMDDが酷い時は以下のような行動を取ってしまいます。

・一晩中取り憑かれたように泣き続ける
・イライラが抑えられず手当たり次第に物を投げる
・人との連絡を一切絶つ
・家出をして当てもなく彷徨う

見て分かるように、このような行動は正気の沙汰ではありません。

生理の2週間〜1週間前から人格が変わってしまうのがPMDDなのです。

あまり酷くない時でも、体がとても重く何をするにも億劫になったり、些細なことでもすぐに泣いてしまったり、消えてしまいたくなったりします。

PMDDとうつ病

私は前にうつ病と診断されたことがあるのですが、その時はまだ生理との関係に一切気づいていませんでした。

けれど心療内科を受診したのは紛れもなく生理前の真っ只中で、生理が始まると憑き物が取れたようにスッと気持ちが軽くなるので、後になってようやく「これはPMDDだ」と気づいたのです。

今まで私はPMDDを「PMSの酷いバージョン」と認識していました。

でも実際PMDDは、いわば「うつ病の生理前だけバージョン」だったのです。

PMDDを治すために低容量ピルも漢方も抗うつ剤も試したのですが、悲しいくらい私のPMDDには効きませんでした。

それでもやはり、生理が始まった途端嘘のように楽になるのです。

生理の関係で始まるPMDDの症状が生理によって終焉するなんてとんでもない皮肉だよな、と思います…

PMDD緩和の糸口

あまりにも理解が少ないため解決方法も全く分からないPMDDですが、先日ある本を読んでから、なんとなく解決の糸口を見つけられたような気がしました。

それは、森井恵子さんの『いつもやってくる、殺したくなる自分にサヨナラ:毎月のツラすぎるその症状あなたはPMDDかもしれない!?』という本です。

著者の森井恵子さんはPMDDに苦しめられてきた女性のひとりで、現在はその経験を生かしてPMDDのカウンセラーをしています。

そもそも題名から共感の嵐で、「死にたくなる」よりかは「自分を殺したくなる」という感覚なんだよなぁ、と思いながら読み進めていると、あることに気づきました。

それは、PMDDにはしっかりと「原因」があるということです。

私が生理前によく泣いてしまうのは「悲しいから」なのですが、その度に何か悲しいことがあるから泣いているわけではなく、過去の色々なトラウマを思い返してそこから端を切ったように「悲しい」「寂しい」という感情が溢れてしまうからなのです。

森井恵子さんは、PMDD緩和の糸口としてこのように書いています。

親をゆるすよりも、自分が自分をゆるすことの方が大切なのです。

この文章を読んでハッとしました。

私は母との間に確執があります。

思春期の多感な時期に両親が離婚して母に彼氏ができ、母が私と別々に暮らすことを選択して以来、目を合わせることすらできなくなりました。

決して母のことが嫌いなわけでも、愛されなかったわけでもありません。

ただ母を許せなくて、母を許せない自分のことはもっと許せなかったのです。

親との確執とPMDD

私は長い間、母との間にある確執に目を背けてきました。

もし母との複雑な関係に向き合ったら、母を許さなければいけないような気がしたからです。

何度も何度も「このままでは良くない」と思い母を許そうとしてきたのですが、そのたびに色々なトラウマが頭をよぎり、怒りや悲しみや寂しさが涙と一緒に溢れて止まらなくなりました。

どうしても母を拒絶してしまう自分がとても醜く感じ、結局自分自身をどうしても許すことができなくなってしまうのです。

生理前の不安定な時期に、私は毎回母のことを考えます。

そしてそのたびに、かつて少女だった私の寂しさや苦しみが憑依するのです。

本当は思い切り母に甘えてみたかったかつての私

感情的に怒られるのが怖くて母に意見を言えず悶々としていたかつての私

母とコミュニケーションが取れなくて寂しかったかつての私

そういう「本当は母に受け入れてもらいたかった自分」に目を背け、「母に心を開けない私が悪い」と自分を責めてしまいます。

けれど、私自身を許さないことには何も変わらないのです。

寂しくて苦しかった当時の自分と向き合い、心の中にいる幼い自分を慰め、トラウマと上手に付き合っていく。

それが、PMDDを緩和させるためにも大切なのだと思いました。

戦いはつづく…

トラウマと向き合うだとか自分を許すだとか色々分かったように書いてしまいましたが、やはり辛い時は辛いです。

PMDDの症状だと分かっていても突発的に死にたくなるし、どうにもならないと分かっていても疲れるまで泣いてしまいます。

周りの人に相談をしても「あー、生理前ってイライラするよね(笑)」というようなテンションで返され、相談しておいて申し訳ないけれどそういう態度に余計イラつきます。

泣き喚いたり怒り狂ったり沼のごとき睡魔に襲われたり体が動かなくなったり、毎月毎月生理前は本当に忙しいです。

ごめんなさい、締める文章が見つからない。

とにかく、

戦いはつづく…

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