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【小説レビュー】本日は、お日柄もよく


作品:本日は、お日柄もよく
作者:原田マハ
読了:2020/06/01


◆あらすじ


「スピーチはときとして世界を変えることもある」

製菓会社に勤めるOLのこと葉は、楽な仕事、退屈な仕事をして日々を過ごしてきた。
幼馴染の結婚式に出席した際に、"言葉を操るプロフェッショナル"と出逢う。
そのスピーチはゆるんでいた会場全体の心を鷲掴み、感動を伝播させた。

そう、彼女は言葉の魔法にかけられた。


◆感想

僕も彼女のスピーチで言葉の世界に引き込まれた一人だった。
冒頭部分を読んだだけで、目頭が熱くなり、泣いていた。

歳をとったなと思う(笑)
でもいい歳の取り方だなって。
今までの人生の中で大きく結果を残したりしたことはないけれど、
人の気持ちに寄り添える人間にはなれたかな。


失礼しました、僕のことではなく作品のことを紹介しなくては(笑)

なぜこの作品を読むことになったのかというと、
僕の大切な仲間がふたりとも読了していて、尚且つ、口を揃えて言う。

「絶対に読め」と。


僕がはまる傾向にある作品は、冒頭から盛り上がり、世界観に没入できる作品だ。
どうしてもはじまりから興味を持てないと、最後まで読む気になれない。

その点については、「ドストライク」


冒頭のスピーチでこの作品に引き込まれない人はいないと言い切れる。
確かにこの世界はスピーチの話かもしれないけど、言葉はだれでも扱えるから。

やっぱり僕が一番魅了されたのはその部分かな。って書いている今実感している。


物語は、その後ちょっと中だるみしたように思える。
それは、最初のインパクトが強すぎたからね(笑)

政治関係が好きで、戦略を立てて物事を進める人なんかには楽しい内容になっていると思う。
ただ、僕が思ったのは、


『"落ち"はどうやってつけるのだろうか?』


どんな作品を読んでも見ていても、やっぱりこの"落ち"に期待してまうのは僕だけだろうか?(笑)


左手に持っているページ数はどんどん減っていくのに、落ちが想像できないわけ。


そう来たか!ってなったあとに、そこなのか~。
って二回も短いスパンで楽しませてもらいました。
皆さま初読した時の感動を奪いたくないので、うやむやに説明しました。(笑)

『冒頭のスピーチまで読んでください』

僕が伝えたいのはそれだけです。

そこまで読んだら、あなたは言葉の世界に片足を突っ込むことになるはずです。

ここからは全然関係のないお話。

最近思うんだ。
人の心を動かすのは、"気持ち"なんじゃないかって。
歌でも小説でも漫画でもスポーツでもスピーチでも…
なんだっていいんだ、熱い想いが伝わった時に感動が生まれるんだって。

僕もそんな人になりたいな。って。
だから、すこしでもこうやって作品に、文に、字に起こして残している。

だからこの記事を読んでいる人は少ないかもしれないけど、
一人でも多くの人にこの作品を読んでもらいたいし、読書を好きになってもらいたい。

僕は昔は活字を読むことさえできなかった。
でも今は率先して読む時間を設けて、自分の中に取り込んでいる。

こんな素晴らしい時間は他にはないよ。

だから、ぜひこの作品から読書を始めてみてはいかがでしょうか。

P.S.
この作品を読んだことは偶然じゃなく必然だと感じたんだ。

僕と手を取り合ってくれた彼。(面白いことに師匠と同じ名前なんだよな(笑))
そんな彼と繋いでくれたのが「読書」

そして、もう一人の仲間の幼馴染も、この本のレビューを第一にした。

それから僕は高校の親友の結婚式の友人代表スピーチに選ばれた。

ウィルスの影響で、結婚式は延期。

そして、僕はこの本と出会い、読み終えた。

未来の僕は、彼の結婚式でスピーチをしているだろう。


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