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心象日記0204 割り切りの美学

自分のことをいい人だと思い込みたい。
そんな感情に支配されつつあったが、ようやく自分の中の醜さと向き合う準備ができた気がする。
親しい人に「自分が思っているほどあなたはいい人ではない」と言われ傷つくこともあったが、本当はわかっていた。

数日に分けて食べようと思ったチョコレートを一日で食べちゃったこと。これは、カヌレ35個を一気に食べたフワちゃんを見て許せるようになった。うまくいかないと、ちょっとしたパニックになってしまうこと。ラジオで発狂するフワちゃんを見て、許せるようになった。

フワちゃん、最高だな。私は、フワちゃんみたいに自分を最高にハグできる人が好きだ。

もちろん、インターネットに垂れ流せる「醜さ」はこんなもんじゃない。とうてい抱擁できないような魔物のような自己もある。これから逃げるようにして、社会的活動に従事してきたような気がする。私が内向的ではなく、それなりに外交的になった過去にはそういった背景がある。

『言語が消滅する前に』。千葉雅也氏と國分功一郎氏の対談を読んでいる。そこで引用されていた、アレントによるsolitudeとlonlinessの違いが興味深い。solitudeは自分と一緒にいる状態のこと、lonlinessはそこから逃げること。現代社会ではsolitudeがなくなっているという。

たしかに、現行のシステムでうまくやろうとすると、solitudeをすり減らしてしまう。組織に入って、自己を磨耗させて…。そんなサイクルに組み込まれずにやり過ごすために、この研究生活はいいのかもしれない。四六時中、自分がいる。最近はうまく付き合えるようになったかもしれない。かつて、心を病んでいときは、自分と離れたくて仕方なかったから。

最近研究を進めるのが楽しくない。期末レポートのために、毎日何らかの進捗を生むが、楽しく書いていないので、読んでいるこちらも退屈である。就活のことを考えると、研究にリソースを割かなければならない状況が辛くて、なかなか均衡が保てない。
どうすれば、バランスを取れるのだろうか。毎日シーソーみたいに心が揺れ動く。いずれにせよ、義務感に駆られて落とし込んだものはつまらない。

10年以上、読みたくてたまらなかった絶版本を入手した。図書館にも見当たらず、途方に暮れていたのだが、意外にこういうものは身近に潜んでいる。そんな奇跡を実感した。人生の伏線回収はこれから。

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