時間を過ごすな 人生を送れ

この生活は怠惰で退屈な日々であってはいけない。
悪習、悪癖によって「現在」という最も重視すべき財産を浪費してはいけない。

自分の何が悪習で何が悪癖であるか、何がこの現在を浪費させているのか、その判断はあなたにお任せします。

それは誰かに言われずとも自ずと気付くモノであり、自らが気付くことによって初めて改善の兆しが見える。
森全体を見るためにはまず自分が林を抜けて、その後ろから全体を見渡す必要があるように。

この四つを実践することで、時の浪費に歯止めを掛けましょう。
思考,言葉,行動が創造の三大原則である事を忘れずに。

1.いま生じていない悪い癖がこれからも生じないようにすること。
2.すでに生じている悪い癖をやめること。
3.まだ行ったことの無い善い習慣を育てること。
4.善い習慣を維持し、完成させること。

人は金や所有物を簡単に手放しはしないくせに、現在という時間はいとも容易く手放してしまう。
金よりも何よりも貴重な財産であるにも関わらず。

時間は無形であり目には映らないから、最も安価なもの、価値の無いものとして扱われているのだ。
それ故に人は時間を浪費する。もう一日が終わってしまった、もう一週間が、もう今月が、もう一年が。

そのように感じる原因は全て「現在」という唯一の時間を浪費し、本当に成すべきことに注力していないからである。

いかにも人間らしい。
人は目に見えないモノ(概念,智慧,哲学)の価値を貶め、目に見える金や車や家の為に自分を、魂を叩き売る。身売りして金を得る。

また、退屈や世情に耐えきれないからといって、自分自身のことをよくも知りもせずに、叩き売られた結果として日々の牢獄に自分をぶちこむ。

君よ 哲学をしなさい。
ただ長く有るのではなく、深く生きなさい。
前者はただ時間の中にだけ存在し、後者は時間を活用し、人生を作り出す者である。

とにかく、人生の大半を浪費しているから人間の一生は短いと感じるのだ。
人間の一生は元々から短いのではなく、自らで自らの人生を縮めているに過ぎない。

だから、人生とは朝起きてから夜寝るまで、全ての瞬間瞬間が自分との闘いである。

全ての瞬間に無数の自分が存在していて、そこからどの自分であることを選ぶのか。偉大なる魂としての選択はどれなのかと、瞬間ごとに探究する。

その為には、三次元世界に生きるこの「私」という1匹の蟻んこにでさえ、現在を明け渡してはならないのだ。この蟻んこに現在を明け渡すことが無ければ、他の事柄に現在を明け渡す理由さえ無くなるから。

この俗情にまみれた私よりももっと高次の、魂や神や英智や智慧や愛などと呼ばれる、より高い自分の為に現在を捧げることこそが、本当に生きる人生というものだと私は思う。

最後に偉大なる哲学者、セネカの言葉を引用する。
「諸君の人生は、例え1000年以上続いたとしても、極めて短いものに縮められるだろう。諸君の悪習に食い尽くされない時代は、一時代も無いであろう」
ありがとうございます。

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