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東京都・オミクロン株BA.2への置き換わり、専門家「4月15日で94%、5月1日で99%」

*「最適な介護」を実現するための情報紙*
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*****令和4年4月12日(火)第722号*****

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東京都・オミクロン株BA.2への置き換わり、専門家「4月15日で94%、5月1日で99%」
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 新型コロナの感染拡大で、現在はオミクロン株「BA.1」が主体だが、少しずつ「BA.2」への置き換わりが指摘されている。特に新規感染者数が多い東京都で、今後の置き換わり状況について専門家は「4月15日で94%、5月1日で99%」と予想した。

 4月6日に開催された、厚生労働省の「新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード」(厚労省専門家会議)で、西浦博・京都大学大学院教授らのグループが、分析結果を公表した。

 西浦教授らは、東京都が集計した、2月1日から3月28日までの「BA.2」のPCR検査結果を元に、デンマーク等の諸外国の感染状況を分析して「BA.2」の実効再生産数(=1人の感染者が、次に平均で何人にうつすかを示す指標)が「BA.1より26%高い」とした。

 ここから計算して、東京都の新型コロナ感染者に対する「BA.2」の割合を「4月15日で94%、5月1日で99%」と予測した。

【東京都の新規感染者の「BA.2」の割合は、3月15日から21日の週で52.3%】

 東京都は「BA.2」の感染割合について、変異株PCR検査の結果を「BA.2系統の疑い(確認中の事例を含むため)の割合」として発表しているが、直近(3月31日14時時点)では、3月15日から21日の週の「52.3%」が公表されている。

【厚労省専門家「高齢者への感染抑制のため、介護福祉施設における対策の徹底が必要」】

 西浦教授らのグループの指摘等を受け、4月6日の厚労省専門家会議では「BA.2系統への置き換わりが進んでおり(今後の)新規感染者の増加要因となり得る。ヨーロッパでは(すでに)BA.2系統への置き換わりが進んでいる」

 「(置き換わりは)感染者だけではなく、例えば英国のように重症者・死亡者が増加に転じている国もあり、十分な注意が必要」と注意を促している。また、高齢者に対しては「高齢者の感染を抑制するため、介護福祉施設における対策の徹底が必要」

 「このため、入所者および従事者に対するワクチンの3回目接種を進めるとともに、従業者等へは積極的な検査を実施することも必要。また、施設等における感染管理や医療に関して外部からの支援体制を確保することが重要」

 「さらに、施設で感染が確認された際には、早期に迅速な介入が重要」等と指摘している。

◇─[後記]───────────

 4月6日の厚労省専門家会議では、西浦教授らとは別のグループが、全国の検査結果を集計したデータを元に「BA.2の検出割合」を予測していますが、これによると「全国では、5月第1週時点で93%、6月第1週時点で100%」と算出しています。

 いずれにせよ、今後は「BA.1より感染力が強いBA.2に置き換わる」ことには間違いがなく、新規感染者数も現状より「下がることはない」と想定し、対策を講じることが求められます。

 全国の介護事業者には「高い警戒レベル」が継続して求められます。どうか全国の自治体には、地元の介護事業者へのきめ細かな「支援」をぜひ、お願いしたいと思います。

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