事件と夢

専門学生の頃、みんなで猫を飼っていた。白くてあたまにぽてっと黒い。

わたしの家で過ごすことも多かった。

あるとき夢で、わたしが帰るとベッドの下でその猫が血だらけになって死んでいる夢を見た。

大体、出かける時は外に出すのに、なぜ部屋にいたのか、それはわからなかった。


そんな夢を忘れたある日、夜中までカラオケをして、帰ってくると、不気味なくらいに泣き喚く猫の声がした。わたしの部屋を見ると、風呂場に猫がいるのがわかった。

出かけるときに外に出したのに…なぜだろう…

そう思い、鍵を開けて玄関を開けると…

開かない。

内鍵がかかっているのだ…

その隙間から、猫が覗く。

窓はどこも開いていない。

役場に行ってもどのみち鍵は開かないし…結局、誰か他人が忍び込んでいるのかも、と、警察沙汰になった。

鍵は同級生が糸やらなんやら使って結局開いたのだが(笑)、警察の後をついて部屋に入ったが、猫がたたたーっと逃げるだけで、人は誰としていなかった。

そんな不思議な事件も少し忘れかけた頃、不思議な夢を見た。


だだっ広い草原にわたしがぽつんと立っている。周りは霧がかっていて見えない。どこまで続いている草原なのか、検討がつかない。

ふと、下を見ると、白い猫が横たわっている。よく見ると、死体だった。

そんな白猫の死体は一匹ではなく。そこらに、横たわっていた。

一匹一匹確認をしていく。

わたしのかわいがっている猫かどうか。

どのくらい見たかはわからないが、あぁ、うちの猫ではない。そう確認した後、わたしの後ろからうちの猫がたたたーっと走ってきて、そこで寝始める。

嫌な感じがして、

お願いだから、ここで寝ないで!!!

そう言うが、何時間かするとまるで習慣のようにそこで寝始める。

本当にやめて!!!!

そう強く思った時。

後ろから、スーツを着た、おそらく70代くらいであろう紳士が、私の真横に立った。

顔はわからない。私はまっすぐ猫のいる、前だけを見ていて。同じ方向を見て、紳士が私にこう言った。


その猫は、死ぬ準備をしているんだよ。


と。


そこで夢は終わった。


そして、その何週間か後に、猫は、交通事故で死んでしまった。


友人に知らされた。


そのときに、はじめの夢と、夢での紳士からの言葉を明確に思い出した。


そう、あれは、予知夢だったんだ。




[追記]

専門学生時代は、土地のせいなのかなんなのか、金縛りや心霊体験とかが多かったです。

そのこともまたいつか書こうかと思います。



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