グッドのバイである。
今日の夜の児童館では、今月いっぱいで退職するぼくの「最期の日」と称して、中高生たちがパーティーを開いてくれた。
彼らはときどき口げんかをしながら、長いことバタバタと準備していた。サプライズのため、ぼくは中をみることができないが「最期」なので、葬式ごっこをすると聞いていた。
しばらくして呼ばれると、こんなホワイトボードが出迎えてくれた。
Arigatoo(笑)
いいなあと思いながら、まじまじと眺める。
それからオープニングのダンス!
これはめちゃくちゃ面白かった。
写真は載せられないけれど、ほんといい顔していて楽しそう。
会場中央には大きなテーブルがあって、お手製のごちそうがこれでもかというくらい並んでいた。
世間話の合間に「なにか食べたいものある?」と聞かれ「そうめんかな」と答えると、ちゃんと用意してくれていて。
それをうまいうまいと食べていると、今度は派手なBGMとともにプレゼンテーションがはじまった。
と、冗談めかした感じでいくんだろうと思ってたんだけど、終盤やばかった。
これはちょっとダメだよね。
うわっ、たっ、たっ、た、と踏みとどまるのが精いっぱい。
涙腺がゆるんで、派手なBGMがなかったら、危うくなにかがこぼれてしまいそうだった。
葬式ごっこだったはずなのに、思わぬ感動路線にシフトしていて、しかも、子供たちはストレートなもんだからやばかった。
でも、うれしかった。もちろん。
そうして、おいしく食べて、しゃべって、踊って「最期の日」は終わった。「人生、ほんっと大変だけど、お互いほがらかに生きていこうね」と言ってぼくらは別れた。
帰ってきて、こんな短い歌をつくった。
人の痛みが わかるように
つらい気持ちが わかるように
遮るものは 数限りなくても
心細くなった 一人の夜も
夢の続きが かなうように
いつか誰かと 笑えますように
信じるものが なにもなくなっても
暗い道を 歩む日がつづいても
今度また 君に会えたら
どんなぼくらに なってるのかな
明日また 会えなくなっても
忘れないよ きっと元気でいてね
ぼくは小さい頃から転校や転職を繰り返してきたから、去ることには慣れている。だから、寂しいというよりも、しんみりとしたすがすがしさを感じている。少なくとも、いまは。
そして、こういう大きなものを受け取った日には、大げさじゃなくて生きててよかったなあと思う。なにかをしくじって何回輪廻したとしても、今日はもう一度この日であってほしい。
そのぐらい、思いがけない贈り物だった。うれしかった。
ちなみに、ぼくの勤務最終日は、来週、金曜日である。
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