美術館でほわほわ
自分は美術展に行くのが好きだ。
今の時代、インターネットで検索すれば画像も映像もすぐに観れる。なんならAR機能で目の前にそのものが表示される。わざわざ人混みの中、足を運ばなくても事が足りるだろう。だが、やはり生の迫力にパソコンのモニターやスマホの画面は足下にも及ばない。
拘り抜いた1本の線。一刀の無限。一針の想い。本やネットで観ていた作品の本物は、いつも自分の想像を遥かに超えて激しい衝撃を与えてくれる。
椹木野衣さんは著作「感性は感動しない 美術の見方、批評の作法」にて「絵とは『かたまり』として雑然と接し、答えも結論も出さないまま感じていたい」と書かれている。
まさにその感覚を楽しみに行っている。本物を前に何をごちゃごちゃ考える必要があるのか。ただただ作品を好きなように感じていたい。解説を読むのはその後からでも十分だし、より深く知りたければそれこそネットで調べればよい。その瞬間は全身で感じていたいのだ。
会場を出た後はいつも、ほわほわと宙に浮いているような気分になる。頭が大きくなって、気球のようにほわほわと浮いている。時折、大きなため息をこぼしながら、ほわほわ。ほわほわ。
急いで帰るのは勿体ない。どこかでコーヒーでも飲みながら、ゆっくりこの感動を反芻しようか。
と、そこにほどよいカフェがあるではないか。
NINOVAL COFFEE(ニノーバルコーヒー)は狙った訳ではないが、あべの本店もブルメールHAT神戸店も美術館の近くで営業をしている。
あべの本店はあべのハルカス美術館と大阪市立美術館(2025年春まで大規模改修に伴い休館)、ブルメールHAT神戸店は兵庫県立美術館が徒歩圏内。
どちらの美術館もシーズン毎に大変興味深い展示を行っており、兵庫県立美術館は日本を代表する建築家、安藤忠雄氏の設計で建物そのものが見どころだ。
素晴らしい作品に衝撃を受けた後は、NINOVAL COFFEEの自家焙煎コーヒーでゆったりと。
夢のようにふわふわなパンケーキを食べながら、ほわほわの頭でいつまでも作品の世界に浸る贅沢な時間を過ごしてみては如何でしょうか。
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