経済不況に強いビジネス 〜富裕層相手ではビッグにはなれない〜
・超富裕層（5億円以上）:9万世帯/105兆円
・富裕層（1億円以上5億円未満）:139万5000世帯/259兆円
・準富裕層（5000万円以上1億円未満）:325万4000世帯/258兆円
・アッパーマス層（3000万円以上5000万円未満）:726万3000世帯/332兆円
・マス層（3000万円未満）:4213万2000世帯/678兆円
日本人の純金融資産保有額の統計データです。
日本人の世帯数は、4,885万世帯です。
超富裕層は0.18%。
富裕層以上、3%。
という比率となる。
ここで、”金持ち話”をしたい訳ではありません。
単純に考えてみても、世の中にビック・ビジネスというのは、数少ないことはお分かりでしょう。
税務上では、資本金が1億円以上でないと、中小企業扱い（正確には中小法人）となります。
上場企業の資本金の中央値が22億円ですから、それぐらいの基準を上場企業＝ビッグ・ビジネスという。
このようなビジネスに共通することは、冒頭の統計データによると、マス層まで全ての顧客（5413万世帯）が対象となるビジネスです。
例えば、ルイビトンのバッグを売っても、決してビッグにはなりません。
富裕層の顧客しかターゲットにならないからです。
ルイビトンは日本国内に小型店舗54店舗しかありません。
ユニクロはどうでしょうか。
国内に大型店舗含め800店舗あります。
店長の数は、ユニクロが14倍も多い。
ユニクロなら全ての世帯が購入するからです。
サイゼリアならば、1,055店舗にもなります。
3つ星レストランならば、自分のやれる範囲の1店しか出来ません。
つまり、極端な事例で示しましたが、価格が高ければビッグ・ビジネスにはならないのです。
この流通・サービス業の原理原則は、未来永劫変わらないでしょう。
トヨタ自動車は、レクサスを売って世界一になったのではありません。
トヨタの売れ筋（数）ランキングは、1位. ヤリス、2位. カローラ、 3位. シエンタです。
こうした例は数限りなくあります。
つまり、「安くて良いもの」を全ての層に売るビジネスをしなくては大きくはなれない。
私が、予防医学コンサルタントであることから、健康・美容に関する製品やビジネスの話は山ほど（数百）来ます。
コンサルタントとしての価値は、知識量と情報量の多さです。
最新の健康知識や技術を全てを知った上で、「この製品や手法が良い」と言えなくてはいけないため、全ての健康・美容の話を聞きます。
副業ブームだからか、口コミ系のビジネスも多くあります。
ほとんどが効果・効能のない高額なものばかりで、どう考えても大きなビジネスにはなりません。
高級とは、月間の利用で1品目1万円以上の製品でしょうか。
おそらく、アッパーマス層やマス層の4千940万世帯は買いません。
その層で買えるとしたら、MLMでの収入がある前提だからです。
こうした高額ビジネスは、富裕層相手の小さなビジネスなので、沖縄から北海道まで営業に回らなくてはいけない。
膨大な時間とコスト（経費）がかかります。
こうしたビジネスをやっている人々が、「沢山の人の健康を願っている」「皆んなが豊かになれる」というのは嘘八百です。
だから、こうした企業は、至極まともなことを言っているように聞こえますが、全く成長・発展しないのです。
もう少し噛み砕いて言うと、日常生活において、金持ちだからといって食事を何倍も食べませんし、シャンプーを何倍も使ったりしません。
高級車も何台も持っていても、1度に1台しか運転できません、趣味的に眺めて楽しいだけです。
お家をいくつか所有しても、愛人宅ならいざ知らず、毎日違う家に帰る人はいません。
これから未曾有の金融危機が来ると予測される時期に突入すれば、ますます価値のない高額なものは売れなくなります。
社会に真に貢献するようなビッグ・ビジネスの基本は、「安くて良いもの」で大衆の暮らしを豊かにすることです。
追伸 残念ながら、スーパー·コンビニなどの食品全般で「安くて良いもの」は、ほとんどありません。"良い"とは、加工された偽物ではなくて健康に害がないという意味です。
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