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股関節が開かなくてキックでボールに変な回転がかかるのをどうしたらいいですか? 『股関節周囲の筋拘縮を解除する』

スペインの育成年代ではコーチから両足を使い蹴ることをトレーニングで言われることが多いとのこと。

左足でトラップして右足でパス
右足でトラップして左足でパス

育成年代サポート選手の元レアル・マドリードのカンテラで指導していたコーチも、両足のトラップやパスを正確に行うトレーニングが多い。


利き足が右の育成年代の選手から相談がありました。

・右足でインサイドキックを蹴るのは大丈夫
・左足でインサイドキックを蹴る時に股関節が開く感じがしなくて体が開いてしまう
・その状態からキックだと真っ直ぐ出せなくて内側に脚がいくので変な回転がかかってしまう

練習や自主練習を繰り返しやったけど硬い感じがありどうしても開かないとのこと…

体をみさしてもらい確認すると…

『股関節周囲の筋拘縮が強く可動域が狭い』

筋拘縮を解除する前の左股関節の開き具合
筋拘縮を解除した後の左股関節の開き具合

筋拘縮
「筋肉が硬く縮こまり血管が圧迫されることで起きる血流障害」


筋拘縮は痛みだけでなく体の動きも制限させる可能性がある…

軽度の硬さであれば無理なく動かしたりしていけば、筋肉が緩んでいき動きを制限することはないのですが。
何らかの原因で強力に硬く縮こまった筋肉は伸ばそうとしても伸びないことが多く、関節の動かす範囲を狭めてしまいます。

・大腰筋
・腸骨筋
・恥骨筋
・大内転筋
・長内転筋
・大腿直筋
・外側広筋
・縫工筋
・小臀筋
・中臀筋

上記の筋拘縮を解除する為の「筋肉チューニング」をさせてもらいました。

FCバルセロナのレジェンドで現在の監督であるシャビエル・エルナンデスさんは現役時代は、バルセロナの伝統ともいえるパスサッカー『ティキタカ(テンポの良いパス回し)の申し子』とまで言われていました。

本人がインタビューで語る3つの要因とボールコントロールとは…

良いパスを出すためには、ボールの受け方が大切
ボールを奪われないコツは、相手の動きを把握すること
受け手の特徴に合わせてパスを考える

「ひとつは足の内側、つまりインサイドやインステップでボールを受けとめることです。ボールを受けたあと、相手にすぐボールを返すときはこの受け方をします。もう1つは角度をつけたボールの受け方です。ボールを止めきらずに受け流すことで、相手選手との間に距離を取ることができます。足元を見ずに前を向いていれば、自分の行きたい方向にそのままボールを運んでいくことができます」

パスを正確に蹴るためには振り出し時の可動域はとても重要になると思われるが、相談を受けた育成年代選手の左股関節の機能が向上することでトラップ時の置き所が良くな流ことで結果的に利き足の精度も高くなる可能性がある。

筋拘縮を解除した後に「素蹴り」をしてもらったら…

『左脚が開きやすい』
『軽い感じがする』
『右と同じ感じ』

身体感覚の変化を感じていた。
技術・スキルの問題はあるのでこれからキック練習は必要であるが、今後の成長やプレーが楽しみです。


プレーや動きの成長を妨げているのは『筋拘縮』かもしれない…
そんな選手が少しでも減って欲しいと感じた経験でした。

MTR Lab™️ Madrid
チューニングスペシャリスト
プレミアムセラピスト
仁木洸平

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