![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/145587927/rectangle_large_type_2_3ecf0124d20c9530cbc3cbff3163143b.jpg?width=1200)
日記 2024.6.29(土) ちいさく、ちいさく。
朝からくもり空。昨日は早めにストレッチをして布団に入った。7時に目が覚める。薄手のブランケット一枚では寒くて目が覚めたようだった。コインランドリーで洗おうと思いまとめておいた掛け布団をひっぱってきて包まる。まだブランケットだけでは寒い日があるのか。
じめっとした空気が部屋中に漂う。先週は床を雑巾掛けしなかったからなんだか気持ちがわるい。窓を開けて空気を入れ替えつつ雑巾で床を拭いていく。じめっとした空気が幾分晴々とした。風が強かったりで枯れ葉が散らばったままの玄関も掃除しておく。靴のほこりをはらい、今日は冬用の靴をしまっておこう。トイレ掃除も済ませたらようやくじめじめとした気分も全部吹っ飛んでいた。気持ちがいい床にぺたりと座ってしばらくぼーっとする。
お昼ご飯はどうしようかな。この間買ってきた玄米味噌をまだ使っていなかったことに気づく。しばらく食欲も無くて自炊もしてなくてお味噌汁も作っていなかった。今日はもりもりお味噌汁が食べたい。
昆布を入れてまいちゃんの玉ねぎとにんじんを入れ、わかめ、安くなっていて買ったズッキーニ、切り干し大根を入れてお味噌汁を作る。自分の作ったお味噌汁が好きだ。どうしても具沢山になってしまうのがわたしのお味噌汁。おかず代わりだからいいのだ。
ご飯は焼き米にしてお湯を注いで小梅の梅干しを二つ入れ蓋をして10分待つ。賞味期限がすっかり切れた黒豆納豆には2分ほど茹でてアクを抜いたモロヘイヤを合わせてみる。少しのお酢とアガベシロップ、しょうゆ麹ですっごく美味しくなった。茹でたモロヘイヤはシャキシャキとしていてすごく美味しい。酢の物みたいに食べてもいいし、ご飯に混ぜてもいいなと思う。もう少し残っているから今度はそうめんと合わせてみたいな。
自分の作るご飯はこんなにもわたしをやさしく包み込んでくれるのだったと思い出す。やっぱりここがわたしの居場所なのだといつも確認することができる。最近は食事を作るのが少し面倒くさいと感じていたのだけれど、ご飯と味噌汁があればわたしはそれでいいのだったと思い出したらまた作ろうと思えるようになってきた。買ってきた玄米味噌は少し酸味が感じられてすごく美味しい。食欲のない夏でも食べられそうだし、マヨネーズと和えて野菜スティックに付けたりしても美味しそう。心強い味噌の存在。わたしも今年は自分で作ったのだった。今年作った味噌は夏の終わり頃、蓋を開けて少しずつ食べてみたいと思う。
今日は図書館へ行く。図書館も久しぶりとなってしまった。その前にお昼寝をしておこう。わたしのスタンダードはやっぱり昼寝が必要だ。昼寝があると午後のスッキリ感が全然違う。30分だと少し足りなくて15分ほど延長した。
おやつを買って図書館へ。近所のどら焼き屋さんは無くなってしまったからお気に入りのパン屋さんで玄米あんぱんを買った。図書館までの道も久しぶり。今日の図書館は激混みで席はひとつも空いていなかった。外のテラス席もいっぱい。カフェの中の飲食スペースがひとつだけ空いていてそこに座ってしばらく過ごす。まだおやつの時間には早いけれど玄米あんぱんを食べる。やっぱりおいしい。とにかくあんぱんが好きになってしまった。おやつはチョコレートとかじゃなくてあんぱんがいい。それをまいちゃんに言ったらお父さんみたいと言っていた。まいちゃんのお父さんもテーブルロールをおやつに食べるそうだ。うちのばあちゃんもおやつにはパンが好きだったことを思い出す。
もう一度席を探すが館内の席は全て埋まったまま。そうか、クーラーの効いた快適な図書館はこれからの季節特に重宝されるのだな。諦めて外のテラス席へ。一番日が当たって蚊の多い席が空いていた。座れればいいかと腰掛ける。念のためハッカスプレーを自分に吹きかけておいたらしっかり効果があって驚いた。
図書館の特設展示コーナーはエッセイ特集。気になる本を探す。ハン・ガンさんという韓国の方の美しいエッセイと、安西水丸さんのエッセイを手に取った。安西水丸さんの本は村上春樹さんのエッセイをほとんど全部読んでしまった時期に同時に読み始めた気がする。水丸さんの好き嫌いのはっきりした文章がわたしは好きだと思った。水丸さんのエッセイはまとめ方がドラマチックで少しだけ終わり方がさみしくて大好きだ。久しぶりに水丸さんの本を取り出して読みたくなった。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/145588043/picture_pc_fbf615fb6881361f05fc3cb3e0e1ae57.jpg?width=1200)
テラス席で持ってきた黒の上着に群がる蚊を眺めていたらいつのまにか頭上に青空が広がっていた。イヤホンを両耳に突っ込んで寺尾紗穂さんの透き通る声を聴いていたからわたしの中の湿度は全然低かった。ゆっくりと進む雲。青空を少しずつ覆ってきている。ちょうどいい、気持ちのいい夕方。
わたしは自分の作ったごはんを食べて、ガーゼに包まれて眠ることができたらもうそれだけで満足である。本当のところはわたしはそれ以外には何にもいらない。物欲もほとんどない。子どもの時からわたしの欲しいもの、必要なものなんて特に何にも変わっていないのだなと思う。忘れていた記憶をたどる。自分をもっと小さく小さくしてみたい。そうすればもっと素直に、自由に動けるような気がするから。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?