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日記 2024.5.26(金) いい日。


昨日からまた晴れて暖かくなった。昼間の台所はガスを使うと暑くなるのでついに扇風機を出した。扇風機のやわらかい風が袖口から入ってくるのが好きだ。

ここのところは8時くらいに起き上がっている。顔を洗ってお化粧をして、服を着替える。今日は真っ白が着たい気分だったので白のパンツに白いTシャツを合わせてみた。

午前中は冷蔵庫の中の整理をしながら野菜ジュースとお昼ご飯の準備をしておく。実家から送ってもらった野菜たちがくたっとしてきたのでどんどん使っていく。野菜ジュースに入れるもの、お味噌汁の具材、野菜炒めも作ろう。野菜をもりもり贅沢に使えるのは嬉しい。
ピーマンの季節がそろそろやってくる。ピーマンを切った時のあの香りが大好きだ。思わず切り口に鼻を近づけてにおいを嗅ぐ。ほんとういい香り。バナナとにんじん、小松菜、生姜の豆乳野菜ジュースをがぶっと飲んで朝ごはんにする。にんじんを使い切ったので買い物リストに入れておく。にんじんは年中いつでもストックしておきたい大好きな野菜だ。にんじんなくしてわたしの台所は始まらないと言えるくらい好き。なぜか実家もいつもにんじんがストックされているのだけれど、これは母譲りなのだろうか。にんじんはけちけちしないでたっぷりと思いきって使うようにしている。
冷蔵庫の整理ができて、野菜たちをちゃんと把握できると安心する。ちゃんと使いきってあげられるように計画するぞ。野菜や植物の覚悟のある生きざまが好きだ。それぞれの持ち場で精一杯を尽くす姿はかっこいい。お肉や魚からはどうしてもさみしさの気配を拭うことができないと感じるのだけれど、野菜や植物からはそれは感じない。

台所に座ってしばし休憩。ずっとニラと干し椎茸のにおいが漂っていた。フリマサイトに出品するための準備をしていく。まだまだモノを減らしていきたい。夢はカバーオールのポケットに入る分だけの荷物で生きていくこと。どんどん身軽になっていくとわたしに必要なものってそんなにないことに気づく。あるもので工夫する、わたしの中に面白さを見つけていきたい。

さて、お昼にする。お味噌汁の具材はねぎたっぷりと菜の花、カブの皮、豆腐にした。野菜炒めにはピーマン、アスパラ、ニラ、高菜、カブ、しいたけを使ってごちゃごちゃした雰囲気になった。コンロはふたつ。先にお味噌汁に火を通しながら小豆入り玄米ご飯を蒸して温める。玄米は白米よりもたくさんは食べられないのですぐに温まった。蒸し器を外してフライパンを温める。鉄のフライパンは最初になんにも入れない状態で温めてから使う。温めて一旦火を消して温度を下げてから油や具材を入れていくと焦げつきにくい。こういった面倒な道具をどうしてもわたしは愛おしく感じてしまう。
野菜炒めとお味噌汁に玄米ご飯、昨日買ってきたイワシの南蛮漬けの残りですごいボリュームのお昼ご飯になった。野菜をたっぷり食べられるのはしあわせだから嬉しくなって食べ過ぎてしまった。玄米ご飯は古米というのがまったく気にならず、美味しい。小豆と一緒に炊いているからなのか、土鍋で炊いたからなのか、不思議だ。

お昼寝してから出かける。買ってみたかったカレースパイスを吟味してみたいと思い西荻窪へ。自然食品のお店でよく見かける袋包装のスパイスやハーブはここのもの。たくさんの種類から選んでみたかったので一度お店に行ってみたかったのだ。駅から南に向かって歩く。途中からスパイスの香りが漂いわくわくしてくる。お店にはスパイスやハーブ、紅茶、ハチミツ、スパイス用すり鉢などもある。ラッサムを作ってみたいと思っていた時に見つけられなかったタマリンドペーストも発見した。干し柿と梅干しのような味と書いてあり味がなんとなく想像できた。
たっくさんの商品の中からカレースパイスの辛口、クミンシードを買った。スモークパプリカパウダーというのがあって気になったけれど買わなかった。スパイスもたくさん集めると楽しいと思うけれど、わたしひとりの質素な食事ではなかなか使いきれないことが多いのだ。

エヌハーベストさんを出て近くのユハという喫茶店へ行く。外から中の様子がほとんど見えないので気になっていたけれど一度もドアを開けることができなかったお店。思い切って行ってみた。ドアを開けると薄暗い店内にお客さんが2組。奥のカウンター席が空いていたので一番手前に座った。ところどころにスポットライトが置いてあるので暗すぎるということはなく本も読める。洞窟の中のような、夜電気を消して小さなライトだけ付けている時のような安心感がある。暗いの大好きなわたしにはめちゃくちゃ好みの光度だった。
珈琲とチーズケーキのセットを注文。はきはき淡々とした男性が1人で営業しておられる。店内はレコードがやや大きめの音で流れていてしゃべり声も気にならない。カウンターに立てかけられていた本をめくって見ているとぽてっとクリームの乗ったチーズケーキとまるっこい縁の太いカップに入ったコーヒーが登場。かわいい。コーヒーは深めの味わいだった。家でコーヒーを飲まなくなってからよりコーヒーを楽しめるようになってきている。チーズケーキも美味しかった。居心地が良くてしばらくここにいたいと思う。持ってきたソクラテスの弁明を読み進める。その間に空いていた席はいつのまにか全部埋まってしまった。そろそろ出るか。店名はアキカウリスマキ監督の白い花びらの原題から付けられているらしい。1,100円ぴったりお支払い。西荻窪はまだまだ値段設定が安くてひと昔前に戻ったみたいな気持ちになるな。穴蔵を出てまぶしい現実の世界へ戻った。

いい日。このまま吉祥寺まで歩いてみよう。西荻窪から吉祥寺は何度も歩いたことがある。大体30分くらい。おだやかな住宅街をぬけていく道が静かでいい。元住人が鍋敷を欲しがっていたので探してみる。2軒ほどまわっていぐさを丸く編んだ鍋敷を見つけた。藁を編んだものもあったけれど、多分彼はいぐさの方が合うかなと購入。プレゼント包装を頼んだらものすごくきちんとしてくださって嬉しくなる。

夕方の井の頭公園を散歩してから帰る。駅前で豆乳と黒豆納豆とお菓子、産直市場でお水とトマトを買って帰った。夕飯はたっぷり残っているお味噌汁と納豆を食べる。たくさん歩いたけれどお昼ご飯をたっぷり食べてチーズケーキもたべたのでお腹がそんなに空いていない。あしたの朝は無しかな。

さあ今日の最後に絵を描いておこう。もうずっと前に行った東向島珈琲店の店内を描いている。最後に細部を描いて完成させよう。
近ごろ絵を描く時に気にしていることがある。好きな色の組み合わせを探すこと、はっきりの線となめらかな線、メリハリをつけて描くこと。写真を観ながら描く絵は、どうしても本物に近づけようとし過ぎてしまう。これはわたしの性格もあると思う。
うまく描こうとすると変なところに力が入って全体の絵のバランスや、色、線に迷いが出ていてしまうことに気づいた。本物をよくみたら、今度は一旦忘れてみる。そんなふうに意識して描いてみたい。描くことが面倒くさいと思うこともあるけれど、描いている時楽しいと思う瞬間が確かにある。一旦描き始めると夢中になっている自分がいるのだ。

飽きない工夫をすることもまた継続するためのコツでもあるかもしれない。やっぱりいつでもなんでも楽しいから続けたいと思うのだ。

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