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瀬戸内海の漁港、日生(ひなせ)

 2014年10月、瀬戸内海の漁港、で冷酒を飲みました。
 
 先週の土曜日は穏やかな秋晴れ、海の匂いを嗅ぎたく、
姫路から山陽線、赤穂線に乗り1時間弱、
瀬戸内海の漁港、日生(ひなせ)に着く。
 
 駅舎を出ると通りの向こうが、直ぐ漁港、
正面は200メートルほどの岸壁が横に広がり、
正面の岸壁を挟んで左右の岸壁が海に突き出ている。
3方の岸壁から突き出る何十の桟橋のそれぞれに、
長さ10メートルほどの釣り船が停泊し、
瀬戸内海の波に小刻みに揺れている。
左手の大きな桟橋には、沖合の日生13諸島を巡る
大型のフェリーが静かに停泊している。

日生漁港は波静か

 
 心地よい微風に背中を押されて、窓の大きな明るい寿司屋に入る。
窓際の席に座り、外の漁港を眺め、
ゆったりと辛口の冷酒を飲み、にぎり寿司を食べる。
部厚い切り身と大きめの舎利、江戸前の繊細さはないが、
新鮮さは抜群、噛むほどに、ほのかな甘みが広がり、合格ではある。
 
 沖から新たなフェリーが入港し、停泊していたフェリーが出ていく。
出航は一時間に一度なのだろうか。
その間、朝の漁を終えた小さな漁船が数隻、
白い航跡を引きながら港に戻ってくる。
真っ青な上空を鳶が舞い、白鷺が停泊中の漁船で羽を休めている。
食後のコーヒーを飲みながら、ゆったりと時の経過を味わう。

上空を鳶(とび)が舞い
白鷺が停泊中の漁船で羽を休めている

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