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貞操観念が散った日


ふと思い出した、貞操観念が散った日のこと。

中高大と共学なのに、韓国ドルに夢中だった私は、現実を超越したはるか高い理想だけを創り上げて、何も経験がないまま気がついたら社会人になっていた。

写真見せられても優しそうとしか言えない、どこにでもいるような男子と恋愛しているヲタ友達もいたが、あの頃は理解できなかった。

ほぼ始発の時間に整理券をもらいに会場入りしたり、学校帰り制服でダッシュしたり、グッズCDをいくつも買ったり、時間とお金はアイドルだけに注ぎ込んでいて、お金と対価に現実から引き離して沸かせてくれるキラキラした存在に依存していた。

もともと、両立が不得意なのもあり、恋愛への憧れは少しあったが、実行する余裕なんてなかった(現実にタイプな人もいなかった)。

もしアイドルにハマっていなかったら、普通に恋愛して年並みの経験を積めていたのだろうか。

いや、それ以前に性格が終わっていて同年代の男子と仲良くなることもできなかったので、きっと他の趣味に没頭して同じ歩みでアラサーになっていただろう。

あれはまだ初彼氏と別れたてで、毎日失恋ソングを聴いては自分から泣きにいく謎ムーヴに酔っていた残暑の時期。

今思えば、彼氏に沼っていたのではなく、彼氏彼女という関係性と存在に浮かれていただけだった。長年のアプリの甲斐あっての彼氏だし、初めてを経験させてくれて、すごく好きだと勝手に思い込んでいた。意識的に好きになりにいっていた。
実際は顔も性格もタイプではなかったし、色々な相性も悪かった。

結局、同じくらいの好きを返してくれず、相手の優先順位の差に落胆してズルズルとマイナス思考の沼に落ちて破滅。

少し前にふとラインを確認してみると、ブロックされていた。別れる直前に誕プレとお土産もらったのがいけなかったのかな( ? )笑

相手にとってはやりもくかただの繋ぎ、私にとっては恋愛経験なしへの終止符のため、ただ利用し合ってただけなんだろうな。大人って悲しい(心は中2)

そんな中で、某inderを始めて数週間、マッチした年下と飲みに行った。

タイプではないし、会話のテンポ早くて合わない。個人事業主と言うから内容を聞いたが、何をしているのかよく分からない人だった。
それでも全くの無口(元カレ)より間が持って良いと思った。

元カレの影響で目覚めたお酒。まだ自分のキャパも分からず、興味のない相手の話を聞いているフリしながら、焼き鳥片手に飲んでいた(飲み友がいなかった故)。

そろそろ帰ろうかとお店を出ると、手を繋いできた。

お酒もあってか、まぁいいか(?)と道玄坂を歩いていると、気がつけばホテル街に辿り着いていた。


あ。これ見たことあるやつだ。


と思ったが最後、拒否する私を必死に崩そうと口説く男が目の前にいた。

逃げようと思えば逃れる圧ではあったので恐怖は感じなかったが、心のどこかでそんなつもりで会っていた自分と、別れた空虚感、やけくそメンタルから、私は折れたのだ。

受付に行くと先払い現金のみだった。

そして、彼はカードしか持っていなかったのだ。

後で返すからと再度縋りつかれた私は疲れて、どうにでもなれとお金を渡した(愚か)。

そこからはダイジェスト程度にしか記憶がないが、

元カレとのアレはなんだったんだという感想。

ただ数分貫通しただけの、相手の自己満足的なもの。

今まで人生こんなはずじゃなかったのに、何ヤってんだろう(笑)と、モヤッとした気持ちを抱えながら帰った。

そして日が経つにしたがって、恋に恋して敗れ、バッドに入っていた私は正気を取り戻していき、引き摺っていた気持ちが溶けて無くなっていった。

この彼との相性・技術が良かったとかではないが、当時はこのたった1回の出会いが、元カレへの思い(込み)を断ち切るには最短な方法だったのかもしれない。

その後の性のフィーバータイム(笑)を引き起こした要因でもあるので、決して良い選択とは言えないが。

それからというもの、崩れるように奔放に遊ぶのだけれど、毎週知らない人に会っていた時に比べたら少しは落ち着いた(?)けれど、

恋愛する・好きになる・付き合う意味が

どんどん分からなくなっている気がする。

誰かの1番になりたい・大切にされたいという思いはあっても、何でか分からないけれど私が会いたいと思える人は何人かいて(大きさの差はあれど)、気持ちは浮ついていて一点に定まっていないので、浮気と言われればそう。まぁお相手はいないのですが(正しくは作れない)。

頭の中の引き出しをがさごそ漁っては、適当に散らかして放り投げた文章なので、結論は何もないけど、というか毎回ないけど、

色々な欲求が落ち着くのを待ちながら、時の流れに身を任せて、楽しむときは楽しむ生活を送っていきたい。

独身真っさらフリーだからね。




(仕事中に下書きを考え、清書を書くためにカフェに入った)


(半分はココアが飲みたかったせい)

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