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スペチャンVRについて語ろう

お久しぶりです。こんにちは。
タイトルの通り、今日は「スペースチャンネル5 VR あらかた★ダンシングショー」、略して「スペチャンVR」というゲームについて語りたいと思います。

なぜ唐突にこんなゲームを紹介するか不思議に思った方は、こちらの記事を参照してください。

本題に入る前に、「スペースチャンネル5」シリーズ(以下スペチャン)について復習しておきましょう。

スペースチャンネル5
記念すべき1作目。1999年12月16日にドリームキャスト(DC)用ソフトとして発売。後にプレイステーション2(PS2)にも移植。
発表当初は、当時開発スタジオがあった渋谷で大々的に広告を打ったらしい。東京ゲームショウにおいても巨大な装飾で注目を集めたとか。

スペチャンとの出会いは大学1年生のとき。大学寮のロビーに置いてあったドリキャスでこのゲームをプレイしたことから始まりました。

スペースチャンネル5 パート2
20年近く「最新作」だった2作目。2002年2月14日にPS2用ソフトとして発売され、後にDC、PS3、Steamにも移植された。
”スペースマイケル”ことマイケル・ジャクソンも歌って踊る、進化したスペチャン。速水奨さんの渋い歌唱にも注目。

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続編の存在を知った私は、すぐさま近所のブックオフでパート2を確保(現在は保存用と布教用の2本を所有)。その後PS3、Steam版も購入してトロコンに励んでいます。隠し入力のタイミングがシビアで難しい。

スペースチャンネル5 VR ウキウキ ビューイングショー

東京ゲームショウ2016に出展された、最新作のプロトタイプとも呼べるもの。
キャラクターのモデルなど、若干の粗削りさが垣間見えるものの、「VRでスペチャンを遊ぶ」というアイデアの原点はここにあったようだ。

この展示では「救出レポートを行ううららを、手を振って応援しながら眺める」という内容だったとのこと。
TGSの展示のほかに、全国数か所で体験会も行っていた。

スペチャンVR発売までの時系列をざっくりまとめると、こんな感じだったようだ。
①第2回電撃GAME SYMPHONY  SEGAスペシャルにて、スペチャンのゲームミュージックが演奏される
②ワンフェス2016夏にて、figmaうららの制作決定
③VRで新作を制作する機運が高まる…?

「スペースチャンネル5」とは

プレーヤーは新人リポーター「うらら」となって、様々な怪事件をリポートしていきます。謎のダンシング集団に踊らされたり、温室で不思議な植物につかまったり、スペースポリスと熱いチェイスを繰り広げたり…

音楽とリズムに合わせて敵の指示(踊り)を覚え、そっくりそのまま返せればオーケー。
入力するコマンドがだんだん長く速くなるので、プレーヤーはリズム感と記憶能力が試されます。

個性の寄せ鍋みたいな賑やかなキャラクターたちは、まさしく「セガらしさ」の象徴。一見ふざけているようにしか見えない、遊ぶ人を選ぶようなビビッドな世界観にも魅力があります。お調子者だけどどこか憎めない、そして「スペース○○」って名乗っておけば万事解決、みたいな適当なノリもプレイヤーを和ませてくれます。

Ken Woodmanの"Mexican Flyer"をメインテーマとした、ノリノリの音楽も魅力のひとつ。音楽に合わせて正答数を上げていけば、そのメロディーもどんどん豪華になっていきます。
キャッチーで力強く、時にはしっとり泣かせてくるゲームミュージックたちは、それらを余すことなく収録したサウンドトラックからも知ることができます。気が付けば頭の中でスペチャンの音楽が鳴っているような、そんな中毒性がクセになります。

スペチャンにハマってから地道にサントラを集めているのですが、サントラの完全なリストが見当たらず、手探りで買い集める日々が続いています。現在はVRの新曲を加えたコンプリートアルバムが発売中なので、興味を持った方はこちらからどうぞ。

基本の操作方法はどの作品でも共通しているので、どれから遊んでも楽しめるのが本作のいいところ。
個人的にはパート2が入手しやすく、ゲーム性も完成されているのでおススメです。興味を持ったらレッツプレイ!

本作をプレイしてみて

前置きが長くなりましたが、ここからは新作の話。

実はVRのゲームを遊ぶのは初めてで、まずはPSVRのセットアップに四苦八苦しました。たくさん線を繋いで、その上で両手を広々伸ばせる空間を確保するのは少し面倒かも。

HMDを被ってみれば、目の前はスペチャンの世界に早変わり
ブラウン管テレビ越しに見ていたうららやモロ星人、そしてその他のキャラクターたちが活き活きと動いています。約20年の時を経て、細部までリメイクされたキャラクターやステージにも目が行きます。

というのも、これまでのスペチャンは基本的に「キャラクターは3Dモデル、背景は動画」という構成で作られており、シーンによってはどうしても両者の違和感が目立ってまうことも。
今作では視点のすぐそばまでキャラクターが寄ってきてくれることもありますが、それでも違和感はなく没入感が保たれたままなのが新鮮でした。

今作はVRということもあり、見覚えのあるあの世界に自分が紛れ込んでしまったかのような錯覚を覚えます。前を見ればモロ星人や踊らされているイッパンジンがいて、後ろを振り返れば救出した人たちが列を作っているのには、思わず鳥肌が立ちました。

これまでのスペチャンでは「救出後のうきうき大行進」がひとつのシンボル的アクションでしたが、今作ではVR酔い軽減のために割愛されています。その代わり、大胆に場面が切り替わることでこれまで通りのステージ構成を実現し、同時にVR初心者にも優しいコンテンツとなっています。

VRコンテンツにおいて「自分は移動していないのに視点が動いていく」表現は、慣れていない人なら確実に酔ってしまいます。例えばレーシングゲームは「現実に近い視点の動き」しかしないので平気ですが、「一人称でどんどん移動していく」ようなタイトルはちょっとキツいかも。

そして、今作からはDLCにも対応。記念すべき第一弾は、あの電子の歌姫「初音ミク」とのコラボ。VR空間の自分の目の前でミクさんとうららが一緒にぎゅんぎゅんダンシングを披露するその姿に、心を鷲掴みにされたのは記憶に新しいです。
個人的には、新たなリミックスの曲を聴きながら遊ぶことができたのが楽しかったです。どこかテクノな雰囲気を感じさせるナイスなリミックス、またどこかでサントラ化してくれないかなあ…

しかし、VRならではの物足りなさもいくつか見受けられます。

これまでのシリーズにあったような「速く複雑なコマンドをミスなく打ち返していく」高揚感は少ないです。今作ではモーションコントローラーを操作してコマンドを返すため、どうしても激しい動きが難しいからかもしれません。

また、長時間のVR体験は非常に疲れるためか、各ステージも比較的短めにまとまっており、更にシリーズではおなじみのの2周目シナリオもありません。
VR空間という限られた中で最大限の工夫はなされているものの、歴代シリーズとは少し違う楽しみ方を見つけていくべきでしょう。

キャラクター同士の掛け合いが少なくなってしまったのも、過去作のシナリオを知っている人からすると少し物足りないかも。
過去作でもシナリオはおおむね一本で、2周目とその他のやりこみ要素を楽しむような流れはありましたが、今作はさらにシナリオが短くなり、結果として各キャラクターの掘り下げがなくなってしまった感じが。

まとめ

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スペチャン関連のアイテムを全部引っ張り出してみた。なかなか壮観。

ホントはこの記事を8月末までに仕上げ、公式主催の「ファンアートコンテスト」に応募するつもりでしたが、だらだらしている間にコンテストの締め切りを逃し、こんな時期になってしまいました。猛省。

そうこうしているうちに、1週間ちょっと前にはOculus Quest2が発売され、記念すべきローンチタイトルの一つにスペチャンVRも加わりました
よりお手軽になったスタンドアロンVR機の発売によって、これまでPSVRでプレイするのが難しかった層にもスペチャンVRが浸透していくことになるでしょう。

今年こそ間違いなくVR元年の訪れであり、Quest2の普及とともにスペチャンVRも大いに売れてほしい。そんな淡くも確かな期待を持ちつつ、この記事を締めたいと思います。

For all people who hope for peace in the universe.

アップ! \アップ!/

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