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【23-05-A、B】お泊まりクルーズDAY1、信玄餅を届けて保田に泊まる

この記事を書きながら思ったんですが、これじゃあヨットの記録っていうか旅行記よね… 回航の記事なんかもそうですが、なぜか旅行記っぽくなりがち。
修正するのも面倒なので、以後気をつけますわ…

冒頭に後書きを書くスタイル

◾️休まざるを得ない金曜日

お役所が決めた言葉で、死語と化した物は星の数ほどありますな。
例えば高速道路の料金収受システムのETCは、愛称を公募して「イーテック」と決められた事なんか、もう国交省の人も覚えて無いのでは… そもそもアルファベット3文字に愛称付けるってなんだよ。
しかしETCは愛称こそ忘れ去られても、そのモノ自体は存在しますからまだマシ。
残念な事に、世の中にはその存在自体が抹殺されようと言う物も…
例えば「プレミアムフライデー」
皆さん思い出しましたか?経産省か厚労省(どっち?)がやったアレね!毎月最終金曜日は仕事を早上がりしてお金を使おうぜ英気を養おう…みたいな。
しかし私はこう言う自分を利するものは決して忘れませんよ!
むしろ「拡大コピーの倍率を間違えてA5サイズがA3になっちゃった、テヘッ」レベルで、金曜は早上がり→金曜の仕事は昼まで→あれ?金曜って休みじゃなかった?程度には余裕で拡大解釈出来る(自分に対しては)懐の深いおとこですからね、私は。

そんなわけで3月31日は金曜日です、全国民は仕事をしてはならないと言われるプレミアムフライデーじゃないですか!

そしてそして、今年の1月からは自分の会社と共に英国の会社に籍を置く私ですが、そこに日本人は皆無。オフィスは籍のある会社の日本法人のオフィスですが、そこの社員さんは私のいる本体との交流は薄いんですわ。
これはチャンスでは?
ハンプシャーにいる上司に、
「日本では国が決めたこんな*制度(*制度ではありません)があって、非常に、とっても、かなり、相当残念なんですが、この金曜は仕事出来ないんですわ。アメリカのサンクスギビングやイスラムのラマダーンみたいな感じ?」
と困った感じで切実に訴え、お休みゲットだぜ!

よし!ではどこかに行くか!と言う思いに至った更なる理由は、ウチの奥さんがたまたま金曜日は不在なんですわ(逃げられたわけではありません、多分)。

と言っても風の予報を見ますと、どの方面も思わしくないどこも赤道無風地帯
風が無いヨットは鰻抜きの鰻丼とか飛べない豚みたいなものでして、劣化版のボートにしかなりません。
しかしこの奥さん不在というチャンスを活かさない手はありませんわな。
まさに、千載一遇の好機!

完全に機走でも家でゴロゴロしてるよりはマシ(っていうか家でゴロゴロどころか、仕事サボるんだけど)。
とりあえずヴェラシスとか保田漁港とかの手近なところを目指しますか。
伊豆大島とかでも良いのですが、Wxマター悪天とかで帰って来れないと仕事で大惨事が待ってますからね(土曜は夕方から会議)。
ついでに古巣の竹岡マリーナに行ってご挨拶でもしようかな。
ふふん♪

◾️Leg-A 城ヶ島から竹岡へ

山梨銘菓、桔梗信玄餅ききょうしんげんもちをご存知でしょうか?
いや、名前を知らなくても見ればわかるはず。
これですよ。

違った、これは信玄餅のアイスだ。
こっちでした、

また違った。
これは信玄餅のチョコボールでした。
ボケはいい?
はい、これですよ、

どれだけコラボしてんだ…

違った、これは信玄餅のランチパックだ。
え?お前はどんだけ信玄餅が好きなんだ?って。
ええ、私は高校の3年間を山梨で過ごしていまして、この山梨県民の兵糧とも言われる(かどうかは不明)桔梗信玄餅が大好きでございまして、桔梗信玄餅アンバサダーを長く務めております(当然嘘)。

そんなわけで

これが本物の桔梗信玄餅

きな粉にまぶされた餅に黒蜜をかけて食す(正確に言うと、きな粉と蜜を混ぜて食べるのよ、これ)この菓子を定期的に購入しておりまして、今回は3年間お世話になった竹岡マリーナに挨拶がてら信玄餅でも持って行くかと言う算段でございます。

出港届を出して下架。
そう言えば、明日帰るって言ったら下架するスタッフさんにビックリされた。
城ヶ島では皆日帰りなのかね?
ま、滞りなくヨットを海に浮かべて頂きまして、城ヶ島大橋をくぐって一路東京湾方面へ。

さらば城ヶ島大橋、また会う日(明日)まで

今日は金曜日ですが、比較的本船が空いておりまして、

10時から11時過ぎまで完全に本船は通らないし、11時過ぎに本船午後の部の口火を切って入ってくるのがクルーズ船のにっぽん丸ですわ。わかりやすい。

入航予定表通りオンスケジュールで南航最後の船、PENELOPEを見送りました。
これで左手(北)からはしばらく船は来ませ…

と、何かブシューヴォンヴォンヴォン…と言う独特の音が。
あー、この音は久しぶりだ、半年ぶりくらい?

左の2隻は航路に入る本船待ちの、パイロットを乗せたタグ

そう、潜水艦SUBです…
ジェネレータの水噴を吐き出しながら、鉄の鯨は東京湾を出て行きました。
そりゃあ浦賀水道入出港情報には出てこないし、AISにも表示されないわなぁ…(AISを出している時もありますよ)

深町艦長に心の中で敬礼しつつ、その先のパイロットタグの奥にはクレーンのような物が見えますな。
近づくとだんだん全体が見えて来ましたよ。

これ、進行方向は右ね(よく見ると曳航索が見えるでしょ?)

起重機船、多分ですけど神翔じゃないかな?
全旋回1,500だったか1,600t吊のやつよね。
どこか大きな工事にでも行くんでしょう。

なんて東京湾の本船見学をしながら朝食に

テザーはいつも付けてる

サバヌーヴォーのおにぎりを食べていますと

にっぽん丸の無線の人、声が若かったなー

無線機CH16ではMARTIS海上交通センターに応答する「にっぽん丸」の声が聞こえて来ました。
スターボードサイドに視認。

さて、ここまで一切セイリングの話をしていないと言う事は…

もうちょっと早ければ、山の桜が綺麗だったろうな

そう、このねっとりとした水面を見て下さい。
風向風速計を見ても、真正面から艇速と同じ速さの風が吹いている表示になっています。
つまり全く風が無い…と…
今日は一切セイルを出していません。
そもそも、ブームの固定治具を取り付けたままだもん。

コクピットでぼやーっとしたり、お茶を飲んだりしてる間に竹岡に到着。

竹岡マリーナの有料桟橋(台船)に係留

竹岡マリーナは陸置保管のマリーナですが、お隣の萩生漁港の台船を桟橋代わりに使用出来ます。

竹岡の入港・ビジター係留については「入港方法 竹岡マリーナ」を参照して下さい、せっかく書いたんだから。

しかし…

ウチのヨット小さいな…(後ろの漁船が大きいのか?)

キャビンから桔梗信玄餅お土産を持ち出して

社長、女将さんにお世話になったご挨拶。
ここでこのままシーフードカレー(←竹岡マリーナレストハウスのシーフードカレー美味しいよ!)かアジフライ定食でも…と思ってたんですが、なんとなく胃袋がお刺身な感じですので、このまま保田に向かう事にします。

このLeg-Aのダイジェスト動画がこちら。

こんな感じでした!
続いては保田へ。

◾️Leg-B 保田に向かう

滞在時間30分程度で出発。
今回は時間の余裕もあったんで、航跡トラックを見て頂ければわかると思いますが、保田近辺の魚網とかブイのギリギリを航行し、その場所をマップに載せよう計画も実行してみました(ネタが尽きた時の「入港方法マガジン」でそのうち書きます)。

金谷港を過ぎ、

消えたチーバくん
(チーバくんの絵は劣化が激しく、前回のドック入りの時に剥がされた)

久里浜に向かう「しらはま丸」を背にどんどん進むと、

保田漁港の白いクレーンとばんやタワーが見えて来ました。
いや!ばんやタワーっていう呼称は、おそらく私しか使ってないので世間で使っちゃダメですよ。
「何言ってんだコイツ?」って顔されるから。

ここでスターボードサイド右側にある魚網に注意しながらクレーンとタワーの間くらいを目指しますと…

ポートサイドにはやばいやつ平島が見えて来ますが、ホント近づかないように。
あの平島から60mくらいの距離を取れば大丈夫ですが、それ以上はチャレンジした事ありません。
ここから 磁方位105〜110くらいで進めば、漁港の入り口ですわ(テキトーに書いてるので要自分でチェック)。

保田漁港の入港に際しては問題無く… いや、本当はあったんですが、それはそのうち別件として書きますわ(半分故意に座礁させた)。
ま、座礁の件は置いといて普通に入港。

桟橋のあるエリアに来ますと、手前の桟橋から順に、40ftクラスのクルーザー(トローリング仕様)、40ftクラスの長いヨット、そして26ftクラスのヨットと、都合3艇の先客。
平日だから私一人の貸し切りだと思っていましたが、意外に多艇もいましたわ。
そして経験則上、大型艇ほどうるさい(←パリピ案件だったり夜中ジェネレータ運転野郎だったり)イメージがあるので、一番奥の26ftクラスヨットが係留されている桟橋へ。

余った舫ロープをこんな風にぐちゃっとしてはいけませんよ

係留をして見回しますが、先客の3艇にはどれも無人のようです。
食事かお風呂にでも行かれてるのかな?

バウ・スターンラインだけで、スプリングラインを取らない怠慢

さて… ここで今から食事してお風呂入った後に城ヶ島へ向かっても、マリーナのクローズ時間には間に合いますが、そこはやはり奥さん不在の今日、ここでヨット泊でしょうね。
お腹も空いていますが、泊まりとあれば普段ヨットでは飲めないビール!
そのビールをより一層美味しくするのが…

お風呂!!
よーし、ここで一汗かきつつ潮気を抜くか!とタオルを持って駆けつけると…

え!?15時からになったって!!??
まだ14時過ぎよ!!!

もうなんて言うか… どうしようもないので先にビールとお昼ご飯ですわ。

生一丁!

バーン!
そして、

漁師のまかない丼一丁!

バーン!

この後お風呂と自艇キャビンでの夜の宴がありますので、こんな感じで食事(とアルコール)を摂って、お風呂が開く時間までヨットに戻ります…

遠くから望遠で撮ると望遠効果で自分のヨットも大きく見えるよ!

↑こんな位置関係で係留しておりますが、斜向かいのヨットの横を通った時に、先程は不在(だったと思う)のオーナー氏から声を掛けて頂きました。
オーナー氏は、一昨日に船橋ボートパークを出て昨日はYBM横浜ベイサイドマリーナ、今日はここ保田、そしてこれから日本半周(!)の旅に出るT氏。
セイラー同士では良くある話、「では夜に適当に買い出しして飲みますか!」と言う事に。そりゃなるよね。なるなる。
夕食の時間まではまだまだありますので…

湯船にゆったり1時間以上浸かったりして、ふーーー。

夕日で紅くなってきた

ヨットに戻ってコクピットでビールを一缶開けつつ、ほてった体を夕刻の涼しい微風そよかぜで鎮め、この世の幸せを感じておりますと、

なんとなく夕日がいい感じになって来た頃合い、T氏が呼びに来て下さり、一緒に買い出しへ。
ばんやでテイクアウトしたり、ODOYA(裏のスーパーね)で買い出ししたりで、T氏のヨットで楽しいひとときを。

いやー、普段私ってセイラーの方と話す機会が殆どないからたのしー!

飲み、食い、ヨット談義と、三拍子揃った楽しい時はあっという間。
すっかり夜も更けまして、お開きに。

クルーザーと大きなヨットは結局無人だったっぽい

まだ3月だからオリオン座も綺麗。

さーて、寝ますか!

カーテンも全部閉めたよ

トノカバーを下ろして、キャビンの気温はちょうどいい感じ。
アルコールも手伝って、今から良い睡眠を…

ではお休みなさーい

Zzzz…

プ〜ン…
蚊です…

長くなったんで、来週に続く!

Leg-Bのダイジェスト動画はこちら


Leg-A(城ヶ崎Bay Marine→竹岡マリーナ)のWalkmeterとRelive(どちらもクリックして下さい)
12.56マイルを3時間24分でした。


こちらはLeg-B(竹岡マリーナ→保田漁港)のWalkmeterとRelive
6.26マイルを1時間29分でした。


今回のトラック航跡
東京湾を、本船を避けながらふにゃふにゃ横断ですな。


お泊まりクルーズDAY2へ続く