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【人力化計画03】ブラケットの形がアイスランドで決まる

やっと秋ですよ!秋!
もう日本の夏はヨットはダメね!暑くて。

夏の酷暑も去り気味になり(まだ帰らないけど)、気分良くヨットを走らす事ができるわ、とやる気満々でマリーナに来たらNO WIND NO LIFE風が吹いてないんですよ。
マスト上の風見も「動かざる事山の如し」な感じですわ。

仕方がないので、私のブログ不人気シリーズの中で不動のワースト1、「ヨット人力化計画シリーズ」の3回目です。
ホントに相当な不人気で、セイリング記事の1/3くらいしかアクセスがありませんわ。確かに誰の何の役にも立たないからなぁ。
逆にジブファーラーとかフォアステイの交換の記事とか、そんなどうでも良さそうな記事が、最近は見にこられる方が多い謎。
まぁ自分の記録用に書いてるんで、その辺はどうでもいいんですが。

さて、前回は

ペダルドライブ足漕ぎ機をヨットに持ち込んで、あのサイズやこのサイズ、あっちの隙間やこっちのパイプ径、向こうとこっちの距離と色々測りまして、最終的にこんな感じのブラケット取付具を描いて、3Dプリンターで

試作しました。

そしてここからが今回のコンテンツ。

試作翌日は海外出張が入ってましたが、出発は深夜0時過ぎの便。
じゃあ会社終わってからマリーナに行く時間あるわ!と、この試作ブラケットを持って行き、取り付け場所に当ててみると…

裏側にパイプ沿ったアールを入れているんでピッタリ固定

なかなか良い具合だったんですよ。
下のアールによる荷重の分散もバッチリじゃないですか。
「よし、これなら…」と思って、その夜は飛行機に乗りました。
これなら… の後は、「ブログのネタも1本出来たし、金属加工は結構面倒だけどもなんとかなりそうだ」と一安心してたんですな。

で、その夜は飛行機に乗り、一夜明けてアイスランド上空くらいですかね?
退屈だったので、注文するステンレス板の大きさを出すのに展開図でも書いて、加工の手順でも考えるか… iPadをポチポチやっていると…

あれ?意外と難しいな。

難しいというか面倒臭い?

パイプを切ってスイミングラダーに接触する部分にするとか、板厚6mmの物を2枚重ねて12mmに… いや、これすごい手間だな!もっとシンプルに作れるようにならないか?と、急にゼロリセットしたい気持ちが。

そしてふと思い付きました。

あれ?わざわざスイミングラダーパイプに合わせた曲面を板に貼ったりとかの複雑な形の物を作らなくても、チャンネルコの字材(チャネル)を2つ組み合わせれば、スイミングラダーパイプにちゃんと固定されない?

ティラー製作編で使ったやつ

↑これはティラーを作る時に使ったチャンネル(チャネル)。
薄いアルミ製だけど、ステンレスで板厚が厚いのを選べば、製作工程が一気に楽になる気がする。

イメージとしては、

赤いのがスイミングラダー

こんな感じ?と、退屈な飛行機の中でチャンネルを組み合わせた図面を描き起こしました。
このままですと3Dプリンターでは出力できない形ですので、試作用にパーツを分解して、組み立て式に(本番で金属で作る時は、もっとシンプルになります)。

iPadの3D CADは本当に助かる

いや、これ早く試作して進めたいわ!
出張先に到着してないのに、もう帰りたいよ!
飛行機Uターンして羽田に戻ってくれぇ!

なんて感じでしたが、現地ではつつがなく仕事終えて帰国、翌日には

出力しましたよ、朝一番で。
再び休みの日にマリーナに持って行きまして、

撮影している間に乾かないよう、瞬間接着剤マシマシで

ヨットの中で組み立てます。

クランプで挟んで固定し、その間しばしのコーヒータイム休憩
そして、しっかりくっついた頃合いで、養生テープと計測器具を持って

実物にフィッティングさせますよ!

まずドライブとの把持はじは…

穴の間隔は47.5mm

うん、ばっちりですね!
穴の開いてる方の丸棒の長さが、ブラケットよりもわずかに短い(低い)必要があったんですが、それも上手くいきました。
ま、ここは前回の試作と大きく変わってないですからね。

次にヨットを降り、スイミングラダーとの嵌合かんごうチェック。

最初からこれを思いつけ!自分!

いいですよ、いいですよ。

位置と角度はチャンネルで十分決まっていますし、スイミングラダーの折り畳みにも問題ありません。

こう言う所が当たって干渉しないのは、各部の計測と計算の賜物。
普段は面倒だから、「多分大丈夫だろう」と細かな計算はしませんが、今回は飛行機に乗ってて退屈だったんで為せた技ですな。

スイミングラダーの垂直パイプと水平パイプ接続している溶接のビードを避けつつ、ステップ用に潰してある部分には荷重がかからないようにもなってます(ブラケットに傾く力がかからないように)。

試作品なので角を落としてなくて鋭利

これでいいじゃん!

なんで最初に加工が面倒そうな、あんな複雑な形を思いついたのか!
こういうのでいいんだよ!
自分を叱って、自分を褒めてやる。
これもまた自作自演?

他にも確認事項がいくつか。

ティルトさせ持ち上げてもスイミングラダーやラダー(←舵の方)に干渉…

干渉しませんね。
しかしよく考えたら、ティルトさせると普通は(まだ付け方すら考えてないけど)サドルと干渉するな。
これはサドルの取り付け方を考えないと。
それか、最悪はティルトダウンしてからサドルを取り付ければいいか。

ペダルとスイミングラダーも干渉しませんわ。
ふふふ。

ペダルと水面との関係は…

ドライブのティルト軸から水面までは370mmくらい(相当ざっくり計測)。
ペラとティルト軸までは520mmくらいなので、ちゃんとスクリュープロペラは水の中に入り、かつペダルの下限と水面はちゃんとクリアランスがある(はず)。

うむうむ、期待に胸が膨らむな。

とりあえず今回は養生テープで固定してますが、これも金属で作った本番製品をどうやって固定するかは宿題。

次回は、この不人気企画は休んでヨットを出したいな…

今週はここまでです!

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