大学生になったムスメと、ルームメートの関係。

大学に合格すると、まだその大学に入学すると決める前から、新入生の紹介チャットグループみたいなところに放り込まれて、自己紹介して同じ州の出身仲間を見つけるとか、同じ専攻の友達を作るとか、ルームメートを探すなんていう作業がすぐに始められる。

無謀に Ivy League なんかを受験するとか20校受験するなんて狂ったことをしないムスメは、バランスよく選んだ9校を受験して9校とも合格したのだが、入学する可能性の高い数大学でルームメート候補を早い時期から探し出していた。このルームメート Amelia はそういう一人だった。ムスメも彼女も、control freak(仕切りタイプ)で好みがはっきりしていてきっちりしているのだが、その好みがピッタリで、お互いがルームメートに求める条件が見事一致していた。

若い頃。同じようにcontrol freakな私、の友人はどちらかというと、ちゃんとしているけどゆったり系な人が多かったし、Ex.もどちらかというと私のいうことに従うタイプだったから、うまくいったと思うので、どうかなぁこの二人、とは思っていた。

初めて大学見学に行った時には、もうすでにルームメートになる約束をしていた二人だったから、先方のご家族にも会った。普通にいい感じの家族だった。キャンパスから車で30分足らずのところに住んでいるから、もしも休暇が短くて帰省できないような時はうちに泊まってくれていいとまで言われている。

Amelia は過干渉なタイプの母親と関係が悪いらしく、むしろ父親と近いとは聞いていた。入寮の前に、ランチを一緒にしようと会ったのだが、向こうの家族は来なくて、私たち三人と彼女の四人だった。

"Your family is so much fun…(それに引き換え私の家族ときたら…)"とため息をついていたらしいが、それは teenager にはありがちなセリフ。入寮当日、ムスメは朝一番の9時に入寮予約して、Ameliaは12時からというので、それまでに私たちは引き上げてランチの後、私とムスコは飛行場に向かいムスメは寮に戻った。家族が引き上げる時、父親は号泣だったらしい。

号泣?
某氏に話したら、やっぱり "OMG" と絶句。
こっちではよくあるシーンなんだよ、という私に"Fuck that."と言い放ち、アメリカももう終わりだね、と言い捨てた。笑。まぁね。


さて。親が引き上げ、新入生の寮生活が始まった。

同じ寮の階には看護科の生徒も何人かいて、そのうちの一人が前回書いたMichaelaである。Ameliaは、Chemical Engineering 専攻。この大学は、看護科と Engineering(工学系)で知られている。特に医学系の Engineering に強い。タマなしも確かこの大学では Medical Bio Engineering 専攻だったはず。

ムスメとAmeliaは、お酒もタバコもVapingもしたことのない高校生活を送って、という点でも一致していた。

が。入寮二日目にして、"I want to get high." と言い出した Amelia。あっけに取られるムスメ。そして、早速翌日からマリワナに手を出して連日の夜遊びが始まったという。

今調べてみたら、オハイオ州はmedical marijuana(医療目的の大麻)は合法だけど、recreational marijuana(娯楽目的の大麻)は違法である。NY/NJは、両方とも21歳以上は合法。マサチューセッツ州も同様。

私はムスコの仲間たちと生まれて初めて大麻入りのチョコレートを食べた。
量が少なすぎたらしく"Are you high yet?"とムスメに観察されたけれど、
何も感じなかったし何の変化もなかった。

親に圧迫された結果の「良い子」が決まって通る道、ということだと思う。賢い子なら、こんなことしてちゃダメよね、と自ら悟って軌道修正するので、それを期待したいところ。

笑える話。さっそく $60 でマリワナを買ったらしい Amelia。その後に、ムスメを含めた数人で食料品を買いに行ったら、この辺ではオーガニックじゃなくても $6 近い苺が $2もしなかったとムスメは大喜びだったのに、大きなスーパーで買えば 25セントも安いと Ameliaが言い出し、余計なお世話だと苛立ったムスメが NY/NJの$10とオハイオの$10は購買力が違うのだと指摘。まさにその通り。Michaelaはボストン出身だから金銭感覚はムスメと同じ。やれやれ、である。

そんな金銭感覚で $60も使うなんて、相当の出費に違いない。大麻に中毒性はないけれど、癖にならないことを祈るばかり。

スイマーのムスメはスケジュール管理がビシッとしていて、朝早ければ夜更かしはしないのが当然という心持ちでいる。夜9時以降は余程の理由がない限り外出しないと決めているので、前回書いた Movie Night は出かけたけれど、その前の Poker Night には行かなかった。

ムスメが行かないと知って、男子たちも行かないと言いだし、その結果 Amelia がカンカンだったと、翌日行かなかった男子から聞いたらしいのだが、その時のムスメの反応が(そんなん、知ったことか)だったから、男子たちはびっくりして笑って、大ウケだったらしい。

さすが。

(続)


ただただ好きで書いています。書いてお金をもらうようになったら、純粋に好きで書くのとは違ってくるのでしょうか。