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ワタシの視線

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1994年にアメリカ上陸。アメリカに住む日本人としての私が感じたこと、思うこと。
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#アメリカ生活

日本に一時帰国した私がアメリカに帰国。

子供たちのいるアメリカに帰国した私は、彼らの母艦である。 さて。 運転免許証を Real ID に切り替えるアポのため、MVC (Motor Vehicle Commission) に出かけた。 予約していったのに、それぞれのステップで待たされ待たされ、結局終わったのが一時間後、というのはアメリカならでは。 そして。 身元と住所確認に必要書類は結構面倒なルールに基づいて複数用意しなければいけないのだけれど、MVCのウェブサイトは懇切丁寧に Interactive に手伝

アメリカで最期を迎えた日本人のおばあちゃん。

以前書いた、前に住んでいた家のお向かいさんだったおばあちゃんが先日息をひきとった。今年7月に90歳の誕生日を迎えた季江さん。 せっかく日本に帰ったのに半年ももたずに、アメリカに戻ってきた。友達夫婦のところで数ヶ月お世話になったあとに、老人施設に入所した。一人暮らしになった彼女に、私はふと思いついて絵葉書を送り始めた。(上の写真) 私は若い頃から美術館に行ったら最後に気に入った絵の絵葉書を買うとか、旅行先で写真をとると同時に絵葉書を買う趣味があった。当時はもったいなくてそれ

いっきに再開された、隣のパキスタン人家族からのおすそ分け攻撃。

お隣にパキスタン人家族が住んでいることは、前に書いた。 まず。引っ越しを Zulfi がいろいろ手伝ってくれたお礼に、私が夕食に招待した。イスラム教徒で Halal にのっとってるから、豚肉だけじゃなくていろいろと食べられないものがある。確か、鮭フレークご飯の他、Halal 処理した鶏肉をもらってかぼちゃのそぼろ煮、ナスの焼きびたしとかかなり和風な何皿かを作ったけれど、小学生の息子二人も一緒に、喜んで全部食べてくれてびっくりした。 次に。あちらから招待された。骨付きの肉は

どうしよう。日本に帰った時。どうしよう。

日本への一時帰国が確定したとき、あの社会で間違いなく私は浮くだろうと気づき、一気に構えてしまって気が重くなってきた。 同じようにアメリカに何十年も住む日本人の友人二人(元同僚)と最近マンハッタンで会った時、皆口を揃えて、 親に「化粧しろ」と言われ 「そんな格好で外出しないでくれ」と言われ 「声が大きすぎる」と言われる、と一致した。 ゴミ捨てに行くのに、flip-flop (ビーチサンダル)をはこうとしたら注意された、とか。 タンクトップとショーツで皇居の周りをランニング

2001.9.11 8:14 Tue あの日のわたし。

あの日。あの日の朝。 一週間前なら WTC のオフィスにいたはずの私は、自宅にいた。 ムスコが1月に生まれ、産休のあと職場復帰したものの、週に数日は在宅勤務をしていた。最初は月曜は在宅、火曜は出社していたけれど、どうも週の初めはオフィス勤務のほうがいいと判断し、まさにあの週から月曜は出社に切り替えた、その翌日だった。 赤ん坊のムスコがいては仕事にならないからデイケアに預けていた。駐車場に戻ろうとエレベーターの前で待っていると、数人がわさわさと騒いでいたが、なんのことか分か

人生の岐路、運命の波。決断する、翻弄される。

人生にはいくつかの岐路があり、決断を迫られる。目の前にある二つの道のどちらを選ぶか。選んだ道を進みながらも、そこに運命の波が押し寄せる。翻弄される。選ばなかった道を振り返った時、そこにも運命の波の跡がある。 ちょっと前に、友人の一人が私の離婚を知り、相談してきた。彼女は日本人で、夫はレバノン系カナダ人。19歳と17歳の子供二人。彼は周囲から「神」と崇められるほどの優秀な仕事人。最近会社を売って semi retired ライフに入った。 彼は帰宅すると玄関先でコートを床に

誕生日を一緒に過ごした友達。

56歳の誕生日をどう過ごしたかという話。 ランチは一つ下のJodi と。 友達と会うと大抵私が聞き役なのだが、彼女は私の聞き役になってくれる。確かに最近の私は大騒ぎで話題豊富といえばそうだけど、彼女は彼女なりに二人の息子のうち上の子が娘になり学校で苦労して州外のセラピー施設を兼ねた宿舎学校に行かせたり、下の子は少し自閉症かかっていて精神年齢が実際の年齢についていってないとか、かなり大変そうで驚くくらい老けてしまっていた。大抵そういう場合は延々と自分のことを話すケースが多い

イシダテック。モノづくりへの憧れ。

最近、大好きなイシダテックのある記事を読んで、ある瞬間にビビッときた。 私がなんでこんなにイシダテックに惹かれるのか。 モノづくりへの憧れ、だ。 東京で大学を卒業し、外資系投資銀行に就職した。アメリカ人のトレーダー達と一緒に働き、そのグループが他社に移った時、面倒をよくみてくれていた先輩に「今のあなたはまだ一緒に動かない方がいい」と言われ、彼女の紹介で別会社の面接を受けた。いいオファーをもらい、転職を上司にも同僚にも告げたら、別の部署のやり手の先輩が慌て、彼の上司の上司か

僕の妻にGayの友達がいてね...。

Silicon Valley BankとSignature Bankのトラブルの直後に、Financial Advisorとミーティングをした。 Zoomだったが、お化粧する必要性も感じず、ただ髪をアップにして参加。 Robert & Craigが画面に現れて、Hello と挨拶するやいなや、Craigが。 "Your hair is different." Oh yeah? I just put my hair up. Haven't I ever done thi

Who is your best friend?

"My mom is my best friend." と娘が言い、 "We are best friends."と母親が言う。 そんなものかねぇと思っていたのだが、最近うちのムスメが同じことを言いだした。 "Mom, you are my best friend!" ちょっと考えてみてほしい。 私が彼女の年齢の頃、母にかなりなんでも話していたけれど、母を「親友」とは呼ばなかった。だから嬉しいけれど、ちょっと違うんじゃない?って思う。 すごく嬉しいけど、冷静に考える

"I am proud of you" と言う時。

"I am proud of you" 最近、よく耳にする。日本語に訳すと「あなたを誇りに思う」と仰々しくなるから、英語(日本語)で考えて英語(日本語)で話すバイリンガルな私なのになぜか使いにくいから、いろんな場面で耳にするたびに一瞬戸惑う。 それを言えるのは、自分と対等な立場ではない、両親や先生、コーチなどその人の成長や業績を見守る立場の人か、百歩譲って上から目線じゃないとしても、かなり親しい仲の相手であるべきだと思ってるのに、意外な相手から言われるとか、私の子供が言わ

前向きに生きるということ。

あの5 Bedroomの豪邸に住んでいたことを知っている人たちは、私が離婚して家を売り、2 BRのタウンハウスに引っ越したというと、なんという落ちぶれぶりぞよ、と言わんばかりの表情を見せて、 How is it going? 私は答える。 うん、お隣の夫婦が喧嘩してるのとか聞こえるよ。 やっぱり一軒家じゃないから騒音あるんだね、と気の毒そうな表情を見せる。 それがさ、平日は妻が怒ってるんだけど週末には夫が反撃してて、笑えるの。内容までは聞こえないし、騒音っていうよりも

浮気男の言い訳。

"I am weak." というのが、浮気した男がよく使うセリフらしい。 よくもまぁ、いけしゃあしゃあと。 まっとうに言い訳しているつもりなのだろうか。俺は誘惑に負ける弱い男なんだよ、だから許してくれよ、とでも言ってるんだろうか。 甘えるのもいい加減にしろ、である。 I am weak?! SERIOUSLY?! 考えれば考えるほど、腹が立ってくる。 浮気についていえば。大学時代の彼、O君と、精神的浮気と肉体的浮気について話したことがある。私はあの当時から精神的浮気の

世界の郵便事情はちゃんと機能している。

たまげた。まじで、たまげた。 多分、いつかは届くだろうとは思っていたけれど、まさか本当に行方不明にならずに届くとは。 2021年12月13日。 私は、日本の母宛にクリスマスプレゼントの小包を近所の郵便局から送り出した。アメリカ東海岸からは通常4-5日で日本の国土に着地し、関税で1-2日足止めの後、数日で宛先に届く。合計で7-10日間。 Trackingのアプリに入力して、数日後に日本へ郵送する時と違う経路を辿っていることに気づいた。クリスマス前だからいろんな経路があるのか