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【サッカー】浦和レッズ 2023 主観全開の選手総評②(MF編)

MF

岩尾憲

リカ将チルドレンとして昨季レンタルで加入し、今季から完全移籍となった岩尾。新監督の下でも中盤の底からゲームをオーガナイズし、まさに影のMVP級の活躍でした。何より驚いたのが、そのタフさ。チームでもトップクラスの出場時間を誇り、どの試合も水準以上の安定したプレーを見せてくれました。本人は気にしていないのでしょうが、ひと昔前の35歳といえば、引退間近だったり、忖度されなからプレーしたりするイメージだったので、ACLも含めて戦い切ったタフさには、ホント脱帽です。
また、守備時でフィジカル面で足りない部分もガッツある体を張ったプレーで、少しでも食らいつこうとしたり、必死に時間を遅らせようとしたりするプレーに胸を打たれました。
少し気になったのが、慎重になり過ぎるきらいがあること。時間帯や試合の流れで、個人的にもう少し雑な感じにプレーしてもいいのでは?と思うときもありました。ただ、何となくシーズン最後の方は、流れによって前線まで上がっていく場面が見られたり、少し強引にパスを前に出したりするところあったり、ちょっと変わってきた印象がありました。
来季は同じポジションにスウェーデン代表が来る噂もありますが、何だかんだで岩尾ならポジションを確保してくれると思います。頑張れ岩尾!
ちなみに、昨季で完全に岩尾が好きになり、今シーズンは岩尾ユニで応援しました…笑

岩尾ユニ

伊藤敦樹

日本代表にも選ばれるなど、伊藤も充実したシーズンを送った1人だと思います。するするっと上がってうまく攻撃に関与するセンスは以前から持っていましたが、今季は守備時のフィジカルの強さが一歩成長したように感じます。素早い出足から体をぶつけてボールを奪える場面が増え、見ていてすごく頼もしさを感じました。代表に選ばれる前まではホントに良かったのですが、森保に注文を受けた後辺りから少しプレーに迷いが見られるというか、持ち前のダイナミズムが少し薄れてしまったような気がします。それでも、欠かせない選手であったことは間違いなく、チームの中心として引っ張ってくれました。
一部報道では、来季も残ってくれそうな雰囲気なので、さらにスケールアップしたプレーを見せてほしいですね。

安居海渡

昨季のACLで見た限り、結構期待できそうなプレーを見せてくれていたので、「何でもっと安居を使わないんだ」とずっと思っていたので、今シーズンの活躍ぶりはすごくうれしかったです。基本的にはトップ下で、途中からボランチに下がるというのが基本的な流れで、出場試合数を大幅に増やした安居。トップ下に必要なテクニックやセンスなどは物足りなさがあったものの、シュートセンスはいいものがあり、得点数こそ少なかったものの、安居がシュートを放つ場面はいつもワクワクしました。
ボランチとしては、後ろに構えるのを好んでるように見えますが、個人的にはドリブルでの持ち上がりにセンスを感じました。今後は、ただ持ち上がるだけでなく、どのようにフィニッシュに持っていくかなど、持ち上がった後のイメージにもっと磨きをかけられるようになったら、すごく強烈な武器になるんじゃないかと思います。

小泉佳穂

シーズン序盤からしばらく不調が続いたものの、その後徐々に復活し、終盤戦ではチームになくてはならない存在になってくれました。新監督になることで様々なプレッシャーがあり、10番的な役割を意識するがあまり調子を崩してしまった序盤戦では、ボールをロストする場面も多く、そこからだんだん調子を崩していったように思います。
しばらく出れない時期もありましたが、少しずつ成功体験を積み重ねることで自信を取り戻し、見事復調し、クラブワールドカップでは大活躍してくれました。何かの記事だったか忘れましたが、見え過ぎることでプレーに迷うようになってしまった的なことを以前小泉が言ってた気がしますが、だからこそクラブワールドカップぐらいプレッシャーが早い方が、迷いなくプレーできるのかなと思ってしまいました。
足りない部分は、アシストとゴールですが、小泉に関してはゴールへの2つ前、アシストのアシスト王を狙うぐらいが、一番合ってる気がします。
来季は、前橋育英時代のチームメイトであるFC東京の渡辺が来る話もあり、もし決まればより気合いも入ると思うので、頑張ってほしいです。

大久保智明

切込隊長として、守から攻への切り替え時のボールの持ち上がりなどで、チームを助けてきたのが大久保。細かいステップでボールを動かし、相手をかわしていくドリブルは浦和の武器の一つで、数多くのチャンスを作り出しました。ただ残念ながら、数字につながらないのがもどかしいところで、ほぼそこだけが課題のような感じです。ただ、守備もしっかり頑張るなど走り回り、単騎でボールを持ち上がって味方を助けたりしている大久保に、さらに決定的な仕事をしろというのも酷な気がしないでもないです。
チームとしての決まりごとなのか、ちょっと分からなのですが、大久保以外の選手が右のオフェンスを担当している時と比べると、全体的なサポートが遅いというか少ないような気がしました。個人的には、大久保にはもっとパワーを使える状態で、ペナルティエリア内で勝負してもらいたいなと思っており、持ち運びに関してはもっとチームが手助けして、あまりそこに力を使わせないようにしてあげた方が、いいように感じます。
大久保も何となく抜いてからどうしようかというプレーが多いように見えるので、ゴールから逆算したプレーみたいのができるようになると、代表が見えてくるんじゃないでしょうか。リーグではドリブルファーストなのが読まれてる気もするので、パスをもっと多用して、相手にパスの選択肢を刷り込ませてみると、ドリブルがより生きてきそうな気がします(スラダンの流川みたいなイメージ)。

関根貴大

豊富なスタミナと頑張る守備でチームに貢献し、攻撃面でもうまくハマった時はチャンスを作っていました。ただ、ガチャガチャ突っ込んでいくだけのドリブルやふかしがちのシュートも多く、正直なところ前目のドリブラータイプの選手としては、肝心の攻撃力がちょっと弱いように感じました。シーズン後半で起用された右サイドバックは、慣れないポジションながら自分の出来る限りのことをして、良いプレーをしていたと思います。

柴戸海

岩尾と伊藤からスタメンを奪うことができず、柴戸も厳しいシーズンを過ごしました。柴戸もつなぎやボールの持ち運びなど、特にオフェンス面で何とか成長しようと奮闘していましたが、思うようにはいかずに苦戦しているように見えました。たまに良いプレーを見せることもありましたが、ボランチのスタメン2人が平均して高い水準のプレー見せていたので、どうしても物足りなさがあったように感じます。
ただ、ミレッコーチの指導で西川が進行形で成長しているように、何かきっかけがあればまだまだ柴戸も成長できると思います。移籍話もちらっと出ていましたが、浦和に残って何とか殻を破りってもらいたいです。

エカニット・パンヤ

個人的に今シーズンで一番のサプライズだったのがエカニット。浦和への練習参加から、レンタルでの加入となりましたが、ベンチ外が続き、チーム内の評価など情報もほとんど無かったことから、ベールを脱がないまま謎の外国人としていつの間にか消えてくんじゃないかと思ってました(フィンケの時のファイサルみたいな)。
しかし、ACLハノイ戦で初めて見た時に、テクニックや視野の広さを感じさせるプレーを見せ、パンチ力のあるシュートも披露。初ゴールまで決めてしまいます。予想を裏切るように、独りよがりのプレーも少なく、すごく好印象を持ちました。その後は結構試合に絡めるようになり、来季への期待を抱かせるプレーを見せてくれました。ただ、少しチームにエカニットが合わせてる部分がまだ多いように感じるので、もう少しチームの方がエカニットにやりやすよう、シュートコースを作ってあげたり、動き出してあげたりしてもいいのかなと思います。
完全移籍で取るのか去就についてはよくわかりませんが、来季も見たい選手なので正式加入してくれたら、うれしいですね。

早川準平

現役高校生ながらACL決勝に出場し、ルヴァンのニューヒーロー賞を獲得するなど活躍。普通に戦力としてチームに貢献してくれました。序盤戦では、球離れの良さや、ちょっとしたつなぎのタイミングなどにセンスを感じさせるプレーが多く見られました。また、コーナーキックを任される時もあり、すごく可能性のあるボールを蹴っていました。フィジカル面などにより、仕方ない部分もありますが、相手を1人でも剥がせるようになれば、来季はもっと試合に絡めるようになるかと思います(その時は海外移籍の可能性もグッと増えてしまいますが)。ライバルがたくさんいるポジションで、厳しい競争になりますが、頑張ってほしいです。

アレックス・シャルク

誰もが認めるナイスガイですが、自分は浦和のオフィシャルの動画で、試合に出れない状況の中、試合後に笑顔でチームメイトを祝福する姿を見て、めちゃくちゃ好印象を持ちました。正直なところ、パンチ力のあるシュート以外は、助っ人としては物足りなく、平均的な選手という感じでした。実際に試合に絡めることも少なく、ベンチ外も多くて、死ぬほど悔しかったと思います。それでも腐らず、懸命にアピールを続けたことが、クラブワールドカップのゴールにつながり、すごくうれしかったです。
来季はチームを去ってしまいますが、記憶に残る外国人選手でした。

中島翔哉

シーズン途中からの加入で期待されたほどの活躍はできなかった印象です。時折、いいプレー見せてくれるものの、10番としては少し物足りなかったです。楽しそうにプレーする姿も少しずつ見られなくなった気がするので、来季は完全復活した姿を見たいです。というか、復活するのか、もうこれが現在の実力なのか…どっちなんだろ…。

平野祐一

知念、馬渡と共に苦しいシーズンを過ごした1人で、ほとんど試合に絡むことができませんでした。自分としては、岩尾のゲームメイクで試合が停滞してしまった時に、平野がバンバン縦パスを入れて、攻撃を強引に活性化させていくプレーもチームに必要だと思っていたので、どうして使われないのか不思議でした。やはりフィジカルの問題なのか、何か監督にしか見えない粗があったのか、練習態度などに問題があったのか、理由は不明ですが、事情を知らない素人からすると、もう少しチャンスを与えても良かったように感じます。
また、個人的には英語を話せて外国人選手とコミュニケーションを取ることができ、チームのために道化を演じられる平野は、結構貴重な存在だと思ってます。来季はどうなるか分かりませんが、何とか踏ん張って浦和でもう一回勝負してもらいたいです。

堀内陽太

浦和ユースから昇格した堀内ですが、今季は試合にほぼ絡めず、ひたすら己を磨くシーズンとなりました。キャンプ時に結構ガツガツくると、ほかの選手から評されていたように、穏やかな顔とは裏腹の負けん気の強いプレーが特徴っぽいです。池田コーチと、ロングボールを練習する動画が上がっており、どうやら課題はそこら辺にあるみたいです。試合に出てるところをほぼ見てないので何とも言えませんが、まずはカップ戦で試合に絡むことが、来季の現実的な目標になりそうです。個人的には、悔しさを押し殺してXでクラブワールドカップを応援する姿などを見ていると、本当に応援したくなります。スウェーデン代表の加入が噂され、ボランチの競争も下手したら今季より厳しくなりますが、頑張ってもらいたいです。

安部裕葵

とりあえずまずは試合に出られるコンディション目指して頑張ってほしいです。浦和のオフィシャルの動画とか見ると、すごくサッカーに対して熱い気持ちを持ってそうなので、何とか復活してほしいです。

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