【映画】駅馬車
ジョン・フォード監督の傑作として知られるこの映画。何となく見たくなり、久々に見ましたが、今から80年以上前の作品と考えると、何かよくわからないけどスゴいです。
前半の方などテンポが良過ぎて、字幕で初見の時は結構内容に頭がおっつきませんでした笑
話の内容は、様々な事情で馬車に乗り合わせた人たちの群像劇で4分の3ぐらい進み、最後の4分の1ぐらいで、ジョン・ウェイン扮するリンゴ・キッドに主役感がぐぐっと出てきて、プラマー兄弟との対決パートがメインになるという感じです。
全体的にとても面白いのですが、個人的には馬車で目的地のローズバーグへ向かっていく群像劇パートが好きです。特に最高なのが、飲んだくれ医者のブーン。途中までは酒のことしか考えてない駄目なやつとして描かれていますが、産気付いた同乗者のお産を無事に成功させる辺りから、少し深みのある人間性を感じるようになり、ぐぐっと魅力的になってきます。準主役というより、もはやブーンが主役なのでは?というぐらい、なかなかに存在感があります、
また、ヒロインのダラスは娼婦?か何かで、貴婦人(産気づいた人)とかから、なかなかに冷たい扱いをされ、この時代の夜の仕事をしている女性への蔑視のきつさが分かります(映画だから盛ってるところもあると思いますが)。そんなダラスにもリンゴ・キッドは優しく接し、徐々に惹かれあってくのもいいです(昔の映画は、惹かれ合う描写が控えめだけど、分かりやすくていい!)。
そして、猛烈に馬車で逃げながらのアパッチとの銃撃戦のシーンは、初見のときは正直すごさがそこまで分かりませんでしたが、何度か見ていると、CGが無い時代の命がけアクションで、馬との絡みのあるシーンは、割と度肝を抜かれます。特に、走ってる馬を一頭ずつ飛び乗りながら移動していくところは、一度目につくとそのヤバさに毎回目が釘付けになります笑
そんなこんなで、何度見ても飽きない傑作がこの駅馬車。対決パートはすこ〜しだけだれた印象があるものの、ほぼほぼテンポよく進み最後まで集中して楽しめる作品です。
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