尋常性乾癬 私の場合
最初の始まりは2019年5月 美容院で見つけてもらった後頭部にある小さな吹き出物。
私には見えないし、何処にどんな物が出来ているかも、あんまり気にせずに1ヶ月が過ぎて、カラーリングのため行った美容院で「この前より多くなってるから、皮膚科に行った方がいいですよ」と言われて、しぶしぶ皮膚科を受診しました。
初めての皮膚科受診
先生は病名も告げず、アンテベートローションを処方してくれました。皮膚科にお世話になった事のない私は、これさえ塗っておけばすぐに治ると思っていました。でも日に日に痒みが現れ、痒みを抑えるシャンプーに変えたり少し焦りの気持ちが出て来て、アンテベトローションがなくなる頃違う皮膚科を受診しました。
皮膚科を変える
違う皮膚科に行く頃には、お腹の辺りに2㎜位の小さな赤い発疹が幾つかあって、それも一緖に診てもらいました。ここでも病名は告げられず頭皮にはドボベットゲルと体にはカサカサと蓋に書かれた軟膏が処方されました。このドボベットゲルはかなりベトベトするので仕事の日には使用できないこともあり、薬を塗るのは休みの日だけだと勝手に自分で限定していました。どんどん頭皮の瘡蓋が増えて気になるのでその瘡蓋を取る事に夢中になって指で瘡蓋を確認出来なくなったら安心みたいな事をしていました。それが余計酷くしている事を後に知る事になります。フケの様なものがパラパラと落ちる様になったのはこの頃だったと思います。他の薬が欲しくて又病院を変えました。
3度目の皮膚科
3度目の皮膚科は女医さんだったので話もしやすく、その時には体のあちこちに赤く少し盛り上がった発疹が出来ていて、その皮膚をピンセットで少し取って顕微鏡で診て下さり、カビでは無い事と白癬菌でも無い事が分かったけれど、ここでも病名は言ってもらえなかったのですが、女医さんという安心感からこの皮膚科に4ヶ月〜5ヶ月お世話になる事にしました。
どんどん変わるステロイド剤
ここで5ヶ月の間に処方してもらったステロイド剤、出して貰った順番は覚えては無いけれど皮膚の様子が変わると薬も変わりました。コロイド リンデロンVG リンデロンV メサデルム アンテベート ケタコナゾールローション コムクロシャンプーなどです。
今回は真面目に薬を使用しましたが、改善するどころか皮膚からも頭からも白い粉が飛び散る程までになりました。
頭皮の事情
カラーリングからカラートリートメントに変えヘアーマニュキになりました。若い時から白髪をとても気にする私は少し目立って来たら美容院に駆け込んでいました。これが今となっては良くなかったのかも知れないけれど、原因はこれだとも限らない様です。でも可能性がある限りは、すべてのカラーは諦めて自然のままの髪で過ごす事を選びました。
特定機能病院への受診
皮膚科での改善が厳しくなって来たので、特定機能病院への紹介状を書いてもらう事になりました。
この病院で初めて血液検査を受けて ”尋常性乾癬” ということ病名を告げられます。病名がはっきりすると何故か少しホッとしました。今までは病名も定かでないのにステロイド剤がどんどん変わって処方され 本当に大丈夫かな?との不安が大きかったのだと思います。病名も出たしこれからは日にちで治っていくものだと疑いもしませんでした。
ここで処方してもらった薬は、プレドニン眼軟膏(耳孔部に塗布)マーデュオックス軟膏(体 手足)そして頭皮には私の嫌いなドボベットゲルでした。最悪です!2回目の皮膚科で早くもドボベットゲルが出ていたのです。 べとべとなのを我慢して塗っていたらもっと早く治っていたのかな?後悔しました。今回は真面目に塗りますよ。きっと良くなるから〜そう信じてたのに、あっという間に数ヶ月が過ぎても治る気配がありません。
特定機能病院と皮膚科の違い
乾癬法 さまざまな治療法を、ひとりひとりの症状やライフスタイルに合わせた治療を選択します。
乾癬の治療法は
①「外用療法」塗り薬(活性型ビタミンD3、ステロイド)
②「光線療法」紫外線の照射
③「内服療法」飲み薬(免疫抑制剤、ビタミンA誘導体)
④「生物学的製剤による治療」注射
それぞれの治療法には長所と短所があり、症状やライフスタイルにあった治療を医師と一緒に選びます。
地元の皮膚科に出来る事は①の外用療法だと思います。
特定機能病院では、次の②の段階に進めたいところですが、私は乳がんサバイバーなので、進むにはまずは乳がんの検査を済ませてからでないと無理との事でした。乳がん検診を受ける気の無い私には、特定機能病院に通う意味が無いのが分かりました。打ちのめされた気持ちと私はこれ以上悪化する事は絶対に出来ないという恐怖です ここで泣いている場合では無いのです! 私の皮膚はきっともっと前から私にSOSを伝えていたのでしょう、気づかずにいた後悔を盾にこれからは自分の身体の声に耳を向けていたわりと愛情を持って過ごそう、そして完治しないと言われている乾癬と共存して生きる事をまずは受け入れて、症状が良くなる方へ向かう様な生活をする事を決めました。
尋常性乾癬と分かって始めて自分の皮膚と真剣に向き合う
尋常性乾癬と分かってから乾癬の事を調べるようになりました。何故もっと早くこの病気にたどり着かなかったのか自分を責めたりしましたが、病名が分かったからこそ前に進めるのだと思いなおして、感謝という気持ちに切り替えました。
乳がんの時と同じように病院に依存する事をやめ、自分らしく自分のために生きようと決めました。こんな風にまたあらためて思えたのは、ある意味乾癬のお陰です。
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