どんな人?



昔からよく優しいよねと言われることが多かった。

小学生のときの文集?だったろうか、
そこには色んなクラスメイトランキングも掲載されていて、
クラスの人気者ランキング!だったり、
スポーツ万能ランキング!みたいなのがあった。
今思えば、そこに名前があっただけでも
嬉しかった。


たしか優しい人ランキング5位以内くらいには毎回入っていたと思う。
(とかいって入ってなかったらめちゃくちゃ恥ずかしい)

優しいとは一体なんなんだろう?
他人に親切にした覚えはないし、誰かの手助けを進んでやるような良い人間でもない。
(お願いされたらやるタイプ)

むしろ自分の利益にならない事はあまりしたくない。
利益というか、気分がのってたら行動するよ。みたいな。
でもそんなことを言ったら、冷たい人だな、と引かれてしまう。
そんな感じで小さいころから優しい人を演じてきたような気がする。
仲良くなればそれなりに素が出せる(?)が、そうではない人に対してはかなり自分を演じてしまう。


とにかく本当の自分とみんなの前の自分のギャップが激しい。
もちろん世の中の人のほとんどが本音を話すなんてしてないと思うけど。
どこまでが本当の自分なのかわからないのだ。


優しいレッテルのおかげでだいぶ損してる人生だと思う。
学生の時は、
友達に好きな人がいて、その好きな人と委員会の仕事の話をしてるだけで嫉妬され怒られたり
就職したら忙しいのになんで休憩時間しっかり取るの?早く戻ってこないと!
などなど。
みんな優しい私(仮)に期待するな。と思っていた。

これは大袈裟な例えだけど、
私が怖くてオラオラ系で不真面目なヤンキーならこんな事は言われなかったと思う。
例えばヤンキー役の山田孝之が真面目に仕事をしていたら、偉いね〜となるが
真面目な役で仕事をしても、偉いね〜とは褒められない。
(そりゃそうだけど。)
中途半端に真面目でおとなしそうな優しいキャラのせいでこうなっているのだ。

そんなやるせない気持ちと反対に、このキャラが私に合っている気もする。


この人は優しいだとか、この人は真面目そうだとか、見た目や想像でカテゴライズするのが多すぎると思う。
と、思う反面、自分自身も他人を分析しこういう人なんだろうと当てはめたりする。
なんて自分勝手な人間ってなんだ!

とたまに絶望したりする。



優しい人になろうと小学生のときくらいからそう思って生きてきた。
謎の期待に応えたかったのか?
自分がされて嫌なことはしちゃいけないと教わってきたのもあるのかもしれない。
もちろんそう思うし、それで良かったとも思える。

優しいイコール共感力だと思っていた当時小学生3年生のわたしは、
なるべくいろんな人に共感するようにしていた。

なにか相談されたら、わかる!と。
細かいことは覚えていないが、とりあえずわかるわかる!と共感していた。
共感すると、相手が嬉しそうだったのでそれで良いと思い込んでいた。

そのくらいの時から女の子のグループ内で1人の子を無視するというのが流行り出した。
毎日誰かがみんなに無視されるのだ。
みんなといっても5.6人のグループなのでその順番はすぐに回ってくる。
今思えば小学生女子グループあるあるだ。

誰かが無視されている時のことは、正直あまり覚えていない。
今度はあの子か、と思って日々をやり過ごしていたのかもしれない。
でも自分が無視される番になった日のことはすごく覚えてる。

朝学校へ行き、みんなにおはようと挨拶をすると、
リーダー的存在の女の子が私と目を合わさずどこかへいってしまった。
他の女の子が教えてくれたのだが、
今日はわたしが無視される番だという。

1番最初に思った事は、

これはチャンス!!!!!!
だった。

なぜなら、私はそのリーダー的な女の子のことがとても嫌いだったから。
なんなら早く私を無視してくれ。と思っていたくらいに。

一応理由を聞いてみようと思い、
なぜ無視するの?と聞いてみた。

私の悪口言ってるんでしょ!⚪︎⚪︎ちゃんから聞いたよ!絶交だからね!

と。
確かに⚪︎⚪︎ちゃんから悪口を聞いて共感はしたが、自分自身はなにも言っていない。
そういうのやだねーわかるよーという共感だけど悪口を言っていたことになるのだろうか?
この場合その⚪︎⚪︎ちゃんもなかなかめんどくさい奴だな、、、
など一瞬色々考えたが、
否定するのもめんどくさいので

ありがとうございます。
ではもう話しかけないでください。

と答えた。


今思えば、サイコパスすぎる答え。
怖い、怖すぎる。
クラスの優しい人ランキング上位の人がすることか?(サイコパスランキングの間違いか?)
しかも私の表情は笑顔だったと思う。
当時の私はとにもかくにも早く縁を切りたかった。
友達を順番に無視するなんて、なんて酷いことをするのだろうと。
たぶんずっとモヤモヤしていたし、
私は怒りが蓄積するタイプなんだとこの時初めて知った。
(蓄積する怒りが爆発するのが大人になって何回か訪れるが、それはまた今度。)

結局すぐに謝られて、仲直りみたいになった。




優しいイコール共感ではない。
人にただ合わせるのだけでは優しいとは言えないんだろう、
という事を思ったという話。

バカみたいな話やどうでもいい話を最後まできいてくれる、共感しなくても笑って聞いてくれる、それだけでいいのだと思う。
人によって優しさの定義は違うけど、
否定も肯定も共感も、時にはとても辛く、時には飛び上がるほどに嬉しい気持ちになる。
私はそう思う。

これから出会う人たちに少しでもプラスになるようなきっかけだったり、
出会えて良かったと思ってもらえるような人に私はなりたい。


どうでも良い話を長く書いてしまったけど
たまにはこういう文章もいいよね。

このオチもないダラダラと書いてある文章を最後まで読んだそこのあなたは優しい人間です。


おわり。

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