「アストロシティミニ アーケードスティック」はVSHGではないのか?
ゲームのラインナップは賛否あったが、このスティックは行幸?
第三弾発表でそれは突如現れた
先ごろ、発表されたセガのアストロシティミニ。ゲームセンターで誰しも見かけたことがあるであろうセガの筐体「アストロシティ」をミニサイズにして現代に蘇らせたものだ。
同じくセガのメガドライブミニの神っぷりもあり、12月の発売に向けて盛り上がりを見せていたが……先日のタイトルラインナップ第三弾の紹介でユーザーの期待値とズレが生じややその盛り上がりもトーンダウンしてしまった感がある。まあ、でもこれは仕方がなかろう。アストロシティは汎用のビデオゲーム筐体であり、世代によって触れているゲームが違う。振れ幅がでかすぎて、最大公約数すらとるのは容易ではないわけだ。ラインナップのコンセプトとしてはハッキリしているところがあるので、これはこれでいいのではないかと思う(個人的にはMODEL2のゲーム入れてほしかったけども)。
一方、先の第三弾の発表では、にわかにファンをざわつかせたアイテムもあった。アストロシティミニの周辺機器として発表された「アストロシティミニ アーケードスティック」がそれである。
アストロシティのコントロールパネル部分をモデルにしたアケコンで、三和のレバーとボタンを使用しているとのこと。アストロシティミニにはちょっと残念感があったが、このアケコンいいじゃないとまじまじと見つめていたら、あることに気づいた。フォルムが、PS3時代に発売された「バーチャスティック ハイグレード(VSHG)」にそっくりなのである。
お前……生きていたのかっ!?
写真を拝借しながら比較しよう。これがアストロシティミニ アーケードスティック。
そして、これがバーチャスティック ハイグレードである。
どうだろう、完全にバージョン違いのような装いではなかろうか。本体カラーが黒から白に、それからパネル部分が黒の鉄板からコンパネ柄アクリル付きのものに変更されているだけで、どう見てもそれ以外は共通している。スタートボタンが右上に不自然にあるのもVSHGの名残だし、レバー上にPSと書かれたボタンもVSHGの一番左のボタンだ。
VSHGの生産ラインが未だに残っていたのかは不明だが、VSHGをベースにアストロシティのデザインをした新バーチャスティックと見て問題はない。
VSHGはPS3初期のアケコンで、当時としてはかなり珍しいALL業務用パーツ(三和製)のスティックであった(HORIのリアルアーケードはボタンだけHORI製だった)。アストロ配置で6ボタンという構成も素晴らしく、今でも根強いファンがいる。ただ、初期不良の問題もあって市場からの評価はあまり得られず、バーチャスティックの系譜はハイグレードで途絶えてしまっていた。この令和の時代に復活を遂げたのは素直に嬉しい。
アストロシティミニ専用とは思うが、USBなのでPCでは問題なく使えるはず。レガシーコントローラーとしてPS4でも使えるかもだが、詳細が不明なため現状ではわからない。最悪、BrookのUFBでも突っ込んで乗っ取り用に使えばさしたる問題もなかろう。とにかくガワのデザインが秀逸なので、素体として使いたい玄人にも人気が出そうな商品である。
2020年12月17日(木)に12,800円(税別)で発売予定なので、気になる方はチェックしておくといいだろう。
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