体の中に膿が溜まる謎の病気

がんも知らない間にできていて、基本的には症状があまりなく経過し、
症状が出来上がった頃には、大きくなっていると言うパターンです。

がん以外にもあります。
直腸(肛門のすぐ上の大腸)の脇に、膿が溜まってしまったという方を経験しました。
つまり、体の深部に感染が起きてしまったと言うことですね。
直腸周囲膿瘍と言います。症状は熱だけでした。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jcoloproctology1967/58/1/58_1_44/_pdf
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsa/77/1/77_112/_pdf

通常感染は、体の外と接する場所(空気を介して肺や気道、腸管)に多く、結核や、体内で移動する寄生虫以外に、深部に感染が起きるのはほとんどありません。
なぜなら、体の深部は菌がそもそもいないから。

にもかかわらず、腸腰筋(体幹筋)だったり、今回のように直腸周囲だったりに起きると気があります。

文献では、隣接するS状結腸の憩室炎からの波及と言われていますが、経験では憩室炎はありませんでした。

どこかで感染が起きると、菌が血液に乗って全身に運ばれることがあり、どこかで生着すると深部の感染になるといったことも言われていますが、
今回は先行の感染がありませんでした。

そしてなぜ特定の部位で深部の感染が起こるかもまだ多くは謎に包まれています。