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保育園に預けたほうが幸せ?

3才までは家で親が見たほうがいいとか聞くけれど
共働きがメジャーになってきた昨今ではそういう訳にはいかなくなってきているよね。

なのに可哀想とか言われると罪悪感を感じながら保育園に通わせることになってしまう。。

私は当然のように0才から預けていたわけですが
先生にポロリとそのことを言ったら、
罪悪感なんて感じることなくて子供が笑顔なのが大事
とスパッと言ってくれて心が軽くなったのでありました。

実際のところどうなんだろうと、
データ系の本を読んでみたので概要と感想をメモ。

結婚から出産、離婚までいろいろなデータの分析と考察が載っていましたが
その中から保育園の章を取り上げてみます。

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保育園通いと何を比較する?


そもそも・・

保育園に通ってない場合と比較する場合
保育園に通っていなかったらどんな環境で育てられたかを考えるのが重要

そりゃそうだ。
1日ほったらかしな家とあれやこれやと知育や遊びで刺激している家があるのだから一概に "保育園 vs 家庭保育" で比較できない。
保育のプロが見てくれる環境と、同等かそれ以上の育児が家できるなら家のほうがいいし。家のほうが1対1に近い比率で綿密に見てあげられるしね。
できなそうなら保育園に行ったほうがよさそうだよね。
1日の中で子供が笑顔になったり夢中になっている時間が多い環境はどっちかと考えるということだと思いました。
以上、完

と冒頭でもう納得したのですが、続きにも腑に落ちた部分があったので書いておきます。

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筆者の日本での調査結果

筆者の日本での調査結果では
家庭環境を直接測れないため母の学歴に注目して
言語発達、多動性、攻撃性においてそもそも高卒未満母より大卒母のほうが有利としていた・・
(ちょっと乱暴ではと思うが参考までに)

保育園に通うことによる影響は

上記を踏まえて、保育園に通うことの影響は以下の通り
・言語発達でプラス

・多動性・攻撃性も減少(特に学歴が低い家庭のほうがすごく減少)
・母親のしつけの質、幸福度が
 学歴の低い家庭でアップ、学歴の高い家庭では変わらない
・母親の子育てストレスは
 学歴の低い家庭でストレス減少、学歴の高い家庭では微減
・虐待の抑止になる


そもそも幼児教育する意味あるか

保育園も幼稚園も家庭保育もひっくるめて
ちゃんと保育することのメリットとは。

この本では1962~67年にシカゴ大学のジェームズヘックマン教授が行った「ペリー就学前プロジェクト」を取り上げています。
抽選で選んだ子供を幼稚園のような施設に集めて週あたり12~15時間一流の先生が見るというプロジェクト。
すごいのはその後40歳まで追跡調査している点

その結果は・・
■5歳時点で知能指数が軒並み大幅に上がる、勤勉さも改善
→しかし8歳、長くても中1あたりで差は消える
→これはたいていの幼児教育でも同じで、実施直後は大きな効果を見せてもだいたい小学校2〜3年で効果は消える

■しかし長期追跡の結果..
→高校卒業率の上昇、大人になってからの所得の上昇、生活保護自給率ダウン、逮捕率もダウン
など社会生活面で大きな成果があった!
→より具体的には、非認知能力、社会情緒敵能力が養われていたのが要因で
周囲の人と軋轢を生む問題行動を減らせるようになっていた点

■■これで重要なのは

生涯労働所得の増加、犯罪の減少に影響している点

生涯労働所得の増加は、教育を受けた本人だけが受け取る利益だが
犯罪の減少で得られる利益(犯罪被害額、収監費用、司法・警察活動に関わる費用の減少など含む)は社会全体で薄く広く受け取っていることになる

→幼児教育で得をするのは、教育を受けた本人や家庭だけでなく、社会全体である

→幼児教育の費用を誰が負担すべきかという点で
子供自身が得をするのだからその親が負担すべきというのは一見筋が通っているが、社会全体が得をするのだから社会全体が負担すべきという議論が成り立つ。
→税金が使われるべきなのは一定の経済学的根拠がある
→高所得者が多めに払うのも一理ある

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上記は比較的貧困家庭の子どものプロジェクトだったが、その後の他国の検証評価も踏まえると
幼児教育の効果は恵まれない貧しい家庭で育つ子供たちに強く現れていた
平均的な家庭で育つ子供に対する効果はほとんど認められなかった。
(たとえ公的な幼児教育に参加しなかったとしてもある程度望ましい環境を提供できるため。)
日本の保育園の基準では、保育園通いはプラス影響はあれどマイナスの影響は見つけられない
(家庭の保育環境と比べて大きく劣らないように一定の質の確保されてるため)

*イタリアの例で、家庭がとても恵まれた環境なのに公的幼児教育を導入してかえって悪影響があった例も.(質が低い保育園で子供と大人が1対1で接する機会がほとんどなかったため)



まとめ

以上のように、
有能な親が見れるなら家、
ただ保育園にデメリットはない
という家庭による結果になるわけですね

家庭の育児の状況って他者が強制も観察もしにくいしで
教育系のデータってそもそも集めにくく、
だからみんな子育ての噂話を参考にあれやこれやとずっと試行錯誤しているんだよね。。

社会を子供と家庭の幸せのために、社会を良くしていくためにもデータは重要で
あなたが調査を依頼されるようなことがあれば、ぜひ協力をお願いしますと結んでいました。納得。

個人的には

以上のことから子供にとってはデメリットはなさそうなので
・家庭の経済面
・親の子供と四六時中一緒にいたいと思う気持ち
で決めたらいいと思いました

私は保育園に預けて今いまはバランスとれていますが
大きくなってからこの幼児期の息子を思い出すと切なくて泣くんだろうなと思いながら今泣けてくるくらいなので
何か感動する育児記事とか見た時にできる限り一緒にいたい気持ちが湧き出て悶々することがあります。
でもこれって子供にとってどっちがいいかじゃなくて自分の気持ちの問題なんだよね。

一緒にいたいのに、いざずっと一緒にいると気持ちも身体も疲弊するという矛盾。
じぶんの気持ちの決着をつけて
後悔の無いようにしたいものです。

ではまた!

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