見出し画像

単位法で基準値も複素数であらわす?

単位法について質問です。複素数で表される値は、その基準値も複素数で表される場合、単位法は単純な複素数同士の割り算で、定義されるのでしょうか?例えば、インピーダンスの単位法表記は$${\dot{Z}\mathrm{[p.u.]}=\dfrac{\dot{Z}[Ω]}{\dot{Z}(基準値)[Ω]}}$$と、定義していいのでしょうか。抵抗成分とリアクタンス成分とを分けてそれぞれの割り算で計算した場合と値が異なるように思います。具体例として、$${\dot{Z}=4+\mathrm{j}6}$$、$${\dot{Z}(基準値)=10+\mathrm{j}20}$$のとき、前者のやり方だと$${\dot{Z}\mathrm{[p.u.]}=0.32-\mathrm{j}0.04}$$で、後者のやり方だと$${\dot{Z}\mathrm{[p.u.]}=0.4+\mathrm{j}0.3}$$となり、値が異なってきます。$${\dfrac{\%Z}{100}}$$で求めるやり方は、後者のやり方と同義ではないかと思うのですが。

電験王さまの過去問の解説で、二種2次試験の平成25年電力管理問4でも、複素電力の定義式を単位法で表しているように見えますが、VのベクトルやIのベクトルの単位法表記は、上記の前者の方法で定義しているのでしょうか。

$${P+\mathrm{j}Q=\dot{V}×\overline{\dot{I}}}$$などです。

ご質問

ということで、今回は単位法の定義と複素数についての解説です。
該当する電験王の解説ページはこちらです。

単位法は、電圧や電流、インピーダンスの大きさを基準量に対する割合(小数)であらわす計算方法です。もしよければこちらもご参考にしてください。

ここから先は

2,946字

¥ 400

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?