見出し画像

2023年入社予定者の内定式を開催! 当社トップ&役員陣から贈った言葉

ご乗車ありがとうございます。日本交通(株)新卒採用担当です。
2022年10月1日(土)、「ホテル椿山荘東京」にて日本交通の2023年入社予定者の内定式を開催いたしました。

今年は感染症対策を行いながらの全面的な対面開催といたしました。参加いただいた学生さんは298名。会長・社長からの祝辞・辞令授与からなる前半と、役員陣が学生さんの質問に直接お答えする「役員質問会」の後半に分かれて行いました。

新卒でタクシー会社という選択を、自分で考えて決断し入社を決めていただいたことに、人事一同感謝の気持ちでいっぱいです。

社会人への第一歩を踏み出す儀式としての式典ですから、参加している学生さんの面持ちにも緊張感があったように思います。そんな彼・彼女らに当社の会長・社長をはじめとするトップ経営陣がかけた言葉を紹介します。

会長・川鍋からの祝辞

川鍋 本日は日本交通の内定式にご参加いただき、ありがとうございます。

就活、いかがでしたか? これまでの人生の紆余曲折を振り返って色々考えながら、最後当社に決めていただいたことを、本当にありがたいと思っています。

そしてその選択は、おそらく一見分かりづらく、親御さんが「えっ」と戸惑われたかもしれません。それを自分の頭で考えて決断したこと、それができた皆さんの決断力に心から敬意を表したいと思います。

これから長い人生を生きていくうえで一番大事なのは、自分の頭で考えて自分で判断して行動することです。「誰かにこう言われたから」「あの人がこう見られているから」「世間ではこうなっているから」……こういう理由で決めた瞬間に自分の決断じゃなくなるんです。

どんな道でも必ずいい時と悪い時があります。悪い時に「あの人の言っていたことと違う」「世間一般で言われていたことと違う」などと、自分ではない誰かのせいにして生き始めた瞬間から、皆さんの人生はどんどん意思のない流されるつまらないものになってしまうと思います。

そういう意味で、この日本交通を選んでいただいた皆さんは、大いに素晴らしい人生の入り口に立ったと心から思っています。

タクシー産業の未来について

川鍋 タクシー産業は今年の8月5日、110周年を迎えました。有楽町で6台のタクシーが走り始めたのは、大正元年。明治の最後の年でした。皆さんのひいおじいさんくらいの時代ですね。

一方、日本交通は今年で94年。私は3代目です。タクシーは公共交通機関であり、公共のインフラです。したがって、これからのタクシーは120年、150年、そして200年。日本に人がいる限り続くことは間違いない。皆さんの子供や孫の代になっても、この会社とタクシーは続いていると思います。

110周年の歴史の中で、最初の100年よりもこの10年の方が変化が大きいです。それは、技術・テクノロジーが進化しているから。一番大きな変化はスマホでした。これによって車の位置とお客様の位置が初めて分かるようになった。

それまでは「流し営業」、言ってみれば偶然・ランダムでのマッチングだったタクシービジネスが、意図的にお客様と一番近い乗務員をマッチングすることができるようになった。

それが産業構造の大きな変化です。どの産業でもこのテクノロジーの変化によって多かれ少なかれ産業構造が変化しています。ただし、タクシー業界においては、一番大事なお客様とのマッチングがテクノロジーになった、これがすごく大事です。

したがって両方必要なんです。これから皆さんが世界最高のモビリティUX(ユーザビリティ)を実現させるためには、皆さんのホスピタリティ・サービス・ヒューマンタッチが必要です。そこで皆さんの力を増幅していくのがアプリやテクノロジー。この2つがそろって初めて我々は世界最高のモビリティUXを達成できることになります。

アプリの重要性

今アメリカではUber、中国ではDIDI、東南アジアではGrab、韓国ではカカオなど、各国で一番のアプリが出てきています。日本では、それがGOです。皆さんも使ってみてくださいね。これから乗務したら1日10回~20回、GOでお客様とのマッチングを体験することになります。我々日本交通とともに皆さんの相棒としてこれからずっと寄り添い続けると思います。

タクシーはこれから、相乗りを始めます。今は一人、一組のお客様を乗せるけれども、これが知らない人同士を何組か乗せて、例えば羽田空港やディズニーランドへ行くようになります。

また、世の中の環境が少子高齢化で人数が少なくなり、電車やバスも維持が難しくなります。すると今のタクシーより少し大きいオンデマンドシャトルが生まれます。それは今日はまだない。でも皆さんのデビューとともに始まり、それがまた100年続きます。皆さんが年を取ったときに「これは俺が・私がやったんだ」って言えるようになりますよ。

車のEV化について

そして車は徐々に電動化してきます。今のワゴンタクシーもLPGのハイブリッドだから環境にはめちゃくちゃ優しいんですね。普通に街中走っている車の中では一番CO2排出量が少ない。でもそれさえもこれからEVに代わっていきます。

EVは営業所に蓄電池を置いて、営業所で給電できるもの。そして行く先々で休憩する時にスマホを充電するみたいに給電することができる。

最近は台風が来ると電車やバスが計画運休しますね? そういった災害の時に最後まで動き続けているのが我々タクシー。その時に電動化されれば、大雨で停電した地域にバッテリーから給電することができるようになります。

相乗りになって電動化する。こういう未来へ向けて皆さんがその運命の舵を握って変化を作っていく。

これが日本交通がタクシー業界を変えていくリーダーということです。「変化はコントロールできない、ただその先頭に立つのみ」というのはピーター・ドラッカーさんという経営学者の言葉ですが、これを我々が実践することで、日本で世界最高のモビリティUXを作る。これが来年の4月1日から皆さんに取り組んでいただくことになります。

自動運転について

「自動運転になったら乗務員はいらなくなるんじゃないですか?」とよく聞かれます。自動運転と無人運転って言うのは違うんです。この辺を走っている日本交通のタクシーが全部無人になるまで、おそらく30年はかかると思います。

世の中が変わるのには時間がかかります。高速に乗るETCも最初に出たのが2000年。今2022年で普及率は90数%。たった一つの料金をピッてやるというデバイスだけで、普及するのに22年かかっている。全車両が無人化するのに30年は優にかかるというのはそういうことです。

それまで自動運転は我々の味方です。運転を楽にしてくれる、事故を止めてくれる。皆さんは地理を覚えて運転をしっかりやりますけども、その辺はどんどん車が、テクノロジーが助けてくれるようになりますから、皆さんには人にしかできないホスピタリティ、サービスを極めてほしいです。

もちろんタクシーとしての接客だけじゃなく、子供だけをお乗せするサービスや観光、高齢や車いすの方をお乗せするサポートタクシーなど、人にしかできないホスピタリティを磨いてください。

そうすれば自動運転というものはまったく心配ありません。皆さんと一緒にモビリティの明日を日本交通で作って行ければと思います。

社長・若林からの祝辞

皆さん、改めて内定おめでとうございます。社会人になるための階段を一つ上り、期待を不安を感じているところだと思います。

日本交通は業界でナンバー1です。日本一のハイヤー・タクシー会社です。この日本一と言われるゆえんは色々ありますが、グループ売上高が一番であること、ハイヤー・タクシーの車両台数が一番であること、法人・個人の契約件数・タクシーの専用乗り場の数と言ったものが一番であること……

それ以外にもたくさんあるのですが、なんといっても、新卒社員の数、在籍率というのが他社と比較しても圧倒的にナンバー1です。このことが日本一であるゆえんであると私は思っています。

日本交通ではこれまで1000人を超える新卒社員の方が社会で活躍をしています。今年に入社した新入社員は、5月のGW明けにタクシー乗務員としてデビューしました。すでに約30万人のお客様の移動に携わっています。

タクシーのお客様は病院通いをされているご高齢のお客様や、お子様連れでたくさんの荷物を持っていらっしゃる買い物帰りの主婦の方、出張などで早朝に駅や空港に移動されるサラリーマンの方など、様々な理由で利用されています。電車とバスと同様に、それ以上にタクシーは人々の生活に欠かせない、公共交通としての役割を担っています。

日本交通は多くのお客様から選ばれ、東京を中心に、横浜・埼玉・大阪・神戸などで事業を展開し、世の中の役に立っています。今日は皆さんにタクシーという仕事のイメージを持っていただくために、今年デビューした先輩乗務員さんたちに、お客様からいただいたお褒めの言葉をいくつか紹介したいと思います。

22卒乗務員へのお褒めの言葉

まず、千住営業所のコボリさんに届いたメールです。

「日本交通さんにしか乗りません。研修中とのことでしたが、快適でした。また利用したいです。」

日本交通は乗務員としてデビューする前に「スタンダードマニュアル」というお客様対応の心構えをまとめた教本をもとに研修を行っています。お客様に対して明るく丁寧に接することは基本中の基本です。

乗務員としてデビューした後も、マニュアル通りにきちんとできているかを確認するため、仕事前にロールプレイングも行っています。

また仕事が終わった後も、先輩社員から一日の営業内容について具体的にアドバイスをしてもらえる仕組みもできています。入社後は安心して研修に参加して下さい。

続いて赤羽営業所のマツシマさんに届いたメールです。

「おかげさまで飛行機に間に合いました。新人とおっしゃっていましたが、そんな感じはまったくなく、とてもいい走りをしてくれました。これからも頑張ってください。」

こちらはサラリーマンの方ですが、国内外に出張に行く際タクシーを利用されるお客様は非常に多いです。車中での過ごし方についても、会議でのシミュレーションをしたり音楽を聴いたり、同乗者で会話を楽しんだりと様々ですが、今回のお客様は時間を気にされていました。

それをこのマツシマ乗務員が適切なルートで安全で快適な運行をしたことで、このような励ましのメールとなっています。

次に、板橋営業所のハヤシさんに届いたメールです。

「乗車時、ドアを開けに出て来てくれて、その丁寧さにびっくりしました。運転もそうですが、接客もマニュアルを一つ一つとても丁寧に実行していらっしゃる印象でした。男性乗務員の方も気持ちよく乗車できることがほとんどですが、女性乗務員の方だと安心して乗車できますし、お若い方だと娘のように感じて応援したくなります。大変な業務だと思いますが、女性乗務員さんがもっと増えてくれるといいのになと思いました。」

こちらは女性のお客様からのお言葉です。女性の先輩社員も頑張ってくれています。日本交通は性別・年齢問わずに社員をしっかりとサポートします。皆さんが安心して仕事できる環境を整え、皆さんがお客様を笑顔を作るというサイクルを今後も展開していきます。

次に三鷹営業所のワタベさんに届いたメールです。

「新人の乗務員でしたが、ちゃんと道順も正しかったし、運転もとても丁寧でよかったです。車も清潔で乗り心地が良く、空調も快適でした。携帯の充電サービスも助かりました。色々な会社のタクシーに乗る機会がありますが、日本交通さんはサービスの質・乗務員さんの質が高いといつも感じています。安心して乗ることができました。ありがとうございました」

というメールでした。
新卒乗務員さんのホスピタリティ+最新のニューノーマルタクシー車両、これが日本交通の最強タッグです。質の高いサービスを継続することでさらに多くのファンを作り、また日本交通に乗っていただく。これからも日本交通は選ばれる真のタクシー会社として邁進してまいります。

次に日交美輝のモリマツさんに届いたメールです。

「急に体調不良になってしまい、夫と一緒でしたが、タクシーをお願いしました。近くなのに嫌な顔をせずご親切に対応いただき、ありがとうございました。やっと楽になり大事に至りませんでした。感謝しています」

コロナ発生以来、救急車が足りないという状況が続いています。このような場面でも、タクシーはエッセンシャルサービスとして社会に貢献をしています。まさに日常生活には欠かせない仕事になっていることが分かります。今後も多くのお客様に頼られ、そして感謝される職業にしていきます。

次に赤羽営業所のキムラさん宛に届いたメールです。

「運転手さんと同世代で話が盛り上がり楽しかったです。めちゃくちゃ対応もよくて感動しました。ありがとうございました。」

非常に短い文章ですが、楽しい乗車体験をしていただいたことが分かります。日本交通の新卒社員は、同世代のお客様の心にも響いています。10年前にはこのようなコメントはなかったですね。このことからも、確実にタクシーは変化していることがわかります。お客様の年齢層も年々広がっています。タクシーをもっと身近で使いやすいものに変えていきます。

最後に葛西営業所のイイヅカさん。ここは世界に一つしかない新卒だけの営業所です。

「素晴らしい接客でした。楽しい会話ができました。運転も本当に上手で、誰が乗っても気持ちよさを感じるだろうと思いました。今まで乗ったタクシー乗務員さんの中で一番気持ちよかったです。またリピートしたいです。素敵な時間をありがとうございました。」

素晴らしい内容です。入社してまだ数か月でも、こんなに嬉しいコメントをいただけています。移動で人を幸せにするというコンセプトを実現するためには、安全運転を根幹に据えた、快適で最適な車内空間の提供が不可欠です。このようなサービスを続けて行けば、もっと日本交通は成長していきます。

日本交通はまだ発展途上です。できるなら皆さんと一緒にもっと高みを目指していきたいと思っています。

新人の課題と得られるスキル

ただ一方で、お客様からお叱りを頂いてしまっているケースがあります。そのほとんどは道に関してです。毎日のように変化を続ける東京の街で、道の習得は誰もが通る試練であり、永遠の課題でもあります。道のプロとしてお客様の要望に応えるためには、カーナビばかりに頼ることもできません。基本的には経験を積むことで、少しづつ解消されるものではありますが、道を覚えるための勉強はこれからもずっと必要となります。

日本交通は研修センターや営業所での多くの勉強会を開催しています。この勉強会も先輩社員の方々がやり方を毎回工夫して、新人が理解しやすいように改善に努めてくれています。日本交通は皆さんが学べる環境をこれからも用意していきます。ですから皆さんはこれからの新卒者のために情報を更新して早く教える側になっていただきたいと強く思います。

タクシー乗務員としてキャリアを積むと言うことは、ただ運転がうまくなるというだけではありません。人間力を高めていくことだと私は思っています。

お客様に地理の知識に裏付けれられた最適で説得力のある提案をして、お客様の笑顔を引き出す。後輩に自分自身の経験を伝え人材育成に力を注ぎ社会に貢献できる仲間を増やしていく、いずれも人間の潜在力をどこまで高められるかというチャレンジであり、タクシー乗務員はただ運転するというだけの仕事ではないんです。

皆さんにはぜひ、タクシーの現場の魅力や面白さを一日も早く体験していただきたいと思います。

ハイヤー事業の役割

これまでタクシーの話を中心にしてきましたが、日本交通はタクシー事業の他にハイヤー事業も展開してます。ハイヤーはいわゆるVIP顧客である海外からの要人や企業の重役をお乗せし、事前に共有された行先へ送迎を行っています。

即位の礼やサミットの国賓送迎にも日本交通は政府からのご指名を受けるなど、世界的なイベントにおいても重要な仕事を担当しています。先日行われました国葬でも日本交通はご指名をいただき、無事に役割を果たしました。

また、グッチやイヴ・サンローランといったハイブランドのパーティへの送迎と言った需要も多く増えています。これまで以上にハイヤーの活躍の場は広がっております。

このようなハイヤー事業で活躍する先輩社員の皆さんもたくさんいらっしゃいます。日本交通はタクシーとハイヤーの人事交流を年に1回実施しています。タクシーという仕事で日常生活に欠かせない交通インフラの役割を果たし、そしてその後に日本を代表する企業の発展に貢献すると、そういう目標を持っていただくのもよいと思っています。

今両サイドに着席されている役員は毎日新卒の社員の方の動向を気にかけてくれています。私が知る限り、新卒者の新人指導・教育に取り組む時間・熱量はすべての業種を含めて日本交通はナンバーワンだと思っています。ですから、思い切って懐に飛び込んできてください。

最後になりますが、来年4月1日、皆さんの入社を心からお待ちしております。一緒に未来を作っていきましょう。

役員質問会

会長・社長の祝辞の後は、ガラリと雰囲気を変え、役員さんへの質問会を行いました。司会は普段YouTubeで『日交さんいらっしゃい!』という番組のパーソナリティをしている小川が担いました。

会場の大きなスクリーンで、会場にいる方限定のYouTube生配信は今回初の試み。学生さんにはリアルタイムで視聴・チャットでコメントや質問をしていただきました。

【登壇した役員 ※敬称略】
専務執行役員:山岡 章
上席執行役員タクシー部長:畠山 明秀
上席執行役員ハイヤー部長:島田 哲也
上席執行役員、総合研修センター長:大橋 康弘
執行役員、赤羽営業所所長:仲 進

大橋役員から「新卒に必要な心構え」について

小川(司会) まずはメールで事前にいただいたご質問に回答していきます。最初は「新卒に必要な心構えを教えてください」という質問です。この質問にぴったりなのは大橋役員だと思うので、お願いします。

大橋 いきなりベタな質問だね(笑)。2つある。まず1つ目は社会人としての心構え。これは日本交通に入ろうと他社に入ろうとどこでも同じ! 今内定を受けた皆さんがこれから半年入社式までの間に作る心構え、これが何か。

あえて言うなら「心構えを作らないという心構え」だと思います。要は、あまり余計なことを考えないこと。これからの6か月間、頭の中をニュートラルにしておいてください。会社に入ったら嫌ってほど仕事が始まります。いろんなことを悩んでも仕方ない。

さっき若林社長が言っていた都内の道も入社してから嫌ってほど覚えます。入社前に都内の道を詳しく知ろうなんて思わないでいいです。頭の中を真っ白にして、あえて言うならば思いっきり遊んでおいてください

学生のうちにしかできない、二度と戻ってこない最後の学生生活を目いっぱい遊んで、悔いを残さないようにして入社式に臨んでいただきたい。これがまず社会人になるまでの心構えです。

ただ2つ目。日本交通という会社に入るための心構えタクシードライバー・ハイヤードライバーとしてやっていくその覚悟。これだけは作っておいてください。

皆さんが日本交通という会社でどういうキャリアビジョンを持っているかはわかりません。我々のような形になりたいのか、あるいは個人タクシーを目指すのか。いろんなビジョンがあると思いますが、すべてはドライバーからなんです。少なくても2年や3年、ハンドルを握るんです。ここ(他の役員陣を指す)も皆タクシードライバーでした。

どんな理由で日本交通を選んだにしても、まず最初にやるのはタクシードライバー。皆さんが来年に入社してGWが明けたときには、街中で手を上げてるリアルなお客様を乗せるんですよ。

そのお客様の命と財産を預かる公共輸送機関のプロとして、そこには新卒なんて関係ないんです。1か月前まで大学生でしたというのは通用しない。そんなこと初めからわかってたらお客様も怖くて乗らないよね。でも皆さんをプロだと信じて乗るんですよ。

そのときは1か月前の学生気分はまず忘れてもらって、目の前のタクシーという仕事にまずは真正面から向き合ってやる、それだけ。そこから先に日本交通のキャリアプランが作れるだけで、まずはタクシードライバー・ハイヤードライバー、人の命を預かるプロドライバーになるんだというその覚悟だけをこの6か月の間に培っていただければなと思います。

その覚悟が決まり切った皆さんと4月1日にお会いできることを願いたいと思います。

島田役員から「年上の方との関係性の築き方」について

小川(司会) しょっぱなから締めのようなお言葉をいただいちゃいましたが、今の言葉で皆さんも身が引き締まったんじゃないでしょうか。
続いてのご質問は「私たち新卒社員と年上のドライバーさんとの関係性はどのようなものでしょうか?」

営業所では中途の方と年齢差がありますので、良好な関係性を築くことができるのかなという不安からこのようなご質問をいただいたとのことですが、こちらには島田役員に答えていただきます。

島田 その心配はやはり皆さん持っていると思うんですけど、関係性というのは一つのポイントです。皆目的は一緒で、皆日本交通の社員なんです。

30数年前、お父さんくらいの年頃の先輩社員に言われた言葉が私の中で今も残っています。「あの元気のいい挨拶をする社員は誰だ」「あいつの名前はなんだ」ということがきっかけで、どんどん声を掛けられるようになったんです。

「あいつは島田か。あいつは元気いいな」と。そんなことで名前がどんどん広まって、声を掛けられるようになって、簡単に言えば可愛がられるようになりました。

その時に先輩に言われた言葉が「挨拶が大事だぞ」ということ。挨拶しない人は認めてもらえないというか、認識してもらえないということを教わりました。

その中で今も実践していることは、挨拶するときに相手に届くような挨拶を心がけるということです。たとえば相手の目を見るとか、ある場所では声を大きめにいうとか。

相手に届かなければ自分が挨拶をしたとしても相手が認識できなければしてないのと同じ。なので、私は相手に届くようその状況に応じた挨拶をするように心がけています。

そしてもう一つは感謝の気持ち。先輩にアドバイスをもらって、それを後で「役に立ちました、ありがとうございます」と感謝の気持ちを伝えると先輩は喜びます。もっとコイツにアドバイスしてあげよう、応援してあげようと思うんです。

ところが「あいつはせっかく教えてやったのに感謝がない」となると、二度と言わないということが起きます。で、後で聞いてみたら大したアドバイスじゃなかったなんて笑い話でもあるんだけど(笑)。

そんな時でも「あの時はありがとうございました」と感謝の言葉を言うだけで、後々自分に跳ね返ってくることが違ってきます。だから、挨拶と感謝の気持ち、それがコミュニケーションで大事だと思っています。

畠山役員から「絶対に譲れない考え方」について

小川(司会) 次は、せっかく今日学生さんがいらっしゃるので、本人に直接質問していただこうと思います。Yさん、直接質問をどうぞ。

Yさん 畠山役員に質問があります。日々の仕事や話し合いの中でこれだけは絶対に譲れないという考え方がおありでしたら教えていただきたいです。

畠山 まずは、その前に考えてほしいことが一つあります。今21、22歳の皆さんは逆に言うと、何のためにこの人生を生きてきたかな?

僕の考えだと、たぶん自分のためにやってきたと思うんですよ。小学校、中学校、高校や大学の受験、そして就活があって日本交通を選んでくれた。それは誰のためにやったかと言えば、自分がこうなりたい、ここに行きたいという願望の中で人生過ごしてきたのかなと思うんです。

逆に言うと、お父様お母様たちは誰のために一生懸命生活を保っているかといえば、皆さんのためだよね。どの企業に入るにしても、ここまでの人生はそんなことなんじゃないかと思う。

最初の大橋役員の答えも2番目の島田役員の答えも、よく考えてもらいたいのはどちらも「当たり前のことを馬鹿にしないでちゃんとやる」ということです。すごい難しい計算式を皆さんにお願いしますと言っているわけではなくて、21・22年生きている中で当たり前のことを馬鹿にしないでちゃんとやることが一番大事なんだよね。

新人さんには「誰のために仕事してるの?」そういう風に考えられるよう、変化してもらいたいんです。今まで得てきたいろんな知識をどう活かして誰のために仕事をするか。

我々はサービス業です。やっぱりお客様のためなんだよね。本当は給料いっぱいもらいたいし、いい生活したいから自分のためではあるんだけど、そこを抑えて、まずお客様のために仕事をすることが一番大事だと思います。

会社があって、皆さん働く人たちがいてお客様がいる。この三位一体がリンクされているんです。お客様は日本交通の看板を信頼して、皆さんは日本交通の社員として信頼されている中でサービスを売っている。その売っている対価の一部から給料をいただくという形ですよね。これはどこの企業に行っても同じです。

お客様のためにこの一つの商品を売りたい。「他利が先、自利が後」そういう言葉がある。まず最初に幸福になってもらいたいのはお客様、選んでもらいたいのはお客様。その利益が循環して我々に降りてくる

これが僕は新しく入ってくる新人さんに、一番大事だと伝えることです。先ほど島田役員が言った中では感謝の気持ちがなければだめです。だって自分ひとりで生きているわけではないから。仲間がいるから感謝する。上司がいるから感謝する。また、今までのお父様、お母様、親戚の方たちがいるから感謝する。

ここの二つ、これだけをしっかり肝に銘じていただいて、4月1日以降、日本交通に入ったらここを全うして1歩でも2歩でも近づけるような自分の気持ちのレベルを上げていってほしいなと思います。

仲役員から「仕事と趣味の両立」について

小川(司会) ありがとうございました。Yさんもありがとう。コメントがたくさん来ているので、コメントから抜粋しようと思います。

「仕事以外で社員が楽しく働けるような仕組みなどあれば知りたいです」
「スポーツや部活は行われているのでしょうか?」

スポーツと言えば赤羽営業所というイメージがあるので、赤羽営業所所長を務められている仲役員に、実際の活動や雰囲気について教えていただきたいと思います。

 多分、今日壇上にいるお偉方の中では、私が一番仕事してないんじゃないかとよく言われるんです(笑)。仲さん何やってるんですか?って。そう言われるくらいすごく趣味を大事にしています。

私が皆によく言うのは「仕事も大事だけど、でも仕事ばっかりじゃダメ。趣味を持ってください」ということ。仕事半分、趣味半分。これが両立できないと、本当にいい仕事はできないと私は思います。

私は趣味があって、実はマラソンをやってます。中高大とずっと陸上競技の長距離をやっていまして、走ることばかりで全然勉強してきませんでした。なので頭は悪いです、正直(笑)。走ってここまで上り詰めたみたいな男なんですけども、スポーツを通じて得たものがいっぱいある。それが、やはり先輩・後輩関係です。

私はすごく厳しいところで育ったので目上に対しての言葉遣いや挨拶を大切にして今やってます。その中で、タクシー事業って運転が仕事の中心なんですけども、それだけだときついんですよ。

なので私は乗務しているときも、明け番や公休を利用してマラソン旅行に行っていました。今でもそうで、先月も北海道マラソンに出てきました。だから皆さんにも仕事と趣味を大事にしてほしい。

その中で自分にできることは何かなと思いました。私は赤羽営業所にいるんですけど、そこは施設がすごく充実してます。事務所も大きいし、仮眠室、駐車場、LPGのガススタンドも入っている。多分日本で一番大きい会社だと思います。全部が整ってる会社なんですよね。

だからこの施設を最大限利用したいと思いました。皆さんがこの仕事をするにあたって、健康がすごく大事なんです。なので健康に従事するものが会社にあればいいと思って、まずは小規模のジムを作ったんですね。月謝はもらえないですけどそれくらいのレベルのジムを創設しております。

また、カフェテリアも広くして、今なんと卓球台が2台置いてあります。新卒の方が出番前に卓球したり、明け番で野球をやったりしております。スポーツ施設を置いているほかにイベントもやっています。

皆さん考えられないかもしれまんせんが、駅伝大会とか卓球大会とか、ソフトボール大会とか。そういったイベントを通じたコミュニケーションを大事にしています。

やっぱりこのタクシー事業と言うのは人とのつながりがすごく大事な業種。こうしたコミュニケーションを通じて、その過程で私の得意分野であるスポーツを活かして盛り上げていく次第です。

この仕事は本当に一人なんですよ。でも帰ってくれば仲間がいます。寂しいところもあるんですが、楽しいところでもあります。私は入社して32年目になりますけど、一度も嫌になったことはありません。

前職は薬品販売会社にいたんですけども、この会社に入って本当に毎日が楽しいし、毎日会社に行くのにすごくウキウキしていますね。皆さんも趣味や目標をもってやっていくと、仕事が本当に楽しくなっていくと思いますので、入社の時に気持ちを新たにして頑張っていただきたいと思います。

小川(司会) ありがとうございます。皆さんも趣味と仕事を両立していきたいという思いがあると思いますので、ぜひ仲役員の生き様を参考にしていただければと思います。

山岡役員から「内定者へのメッセージ」

小川(司会) 最後に、この方に役員さんからのお気持ちを直接内定者に伝えていただきたいと思います。山岡専務お願いします。

山岡 やってほしいこと。それは、掃除のおじさん・おばさんにちゃんと挨拶してほしい
また、ゴミが落ちていたら、クリップひとつでもいいから拾ってください。
私の親戚に掃除のおじさんがいるってことじゃないですよ。大事なのは、そういう姿勢が人として大事。そういうことです。

社会に出ると、きっと今よりも理不尽に出くわします。それをどう手懐けていくかっていうのもまた社会人としての仕事でしょう、きっと。

理不尽。なんだろうね。己の正義と相手の正義の相違かな。これを手懐けていくには、まず相手になってみる。相手の正義を認識する。この人今何を考えてこの発言してるの? 何をもってこういう行動してるの?

そうするとね、相手の正義が見えてくるんですよ。自己主張だけでなく、相手の正義を認識して対応する。こういうことが大事なんです。もちろん酒飲んで忘れるって手もありますけどね。

皆さんの緊張がこっちにも伝わってくるな。そんなに緊張しなくていいよ(笑)。残りの学生生活楽しんで、来年の4月また会いましょう。


ここまで読んでいただきありがとうございました。

私がこの記事を書くにあたって感じたのは「当たり前のことを当たり前にやる」ことが一番大事だと、役員さん全員がおっしゃっているということでした。それこそが日本交通が大切にしている部分で、この会社の全社員に通底していると思います。
この記事を読んだ皆様にも届いていれば嬉しいです。

そして23卒の皆様、改めてご内定おめでとうございます! 今はたくさん遊んで、来年の春、社会人として一つ階段を上がった皆さんにお会いできるのを、人事一同楽しみにしております。

Text:To Be


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?