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【読書記録】88歳、しあわせデジタル生活

おすすめ度 ★★★☆☆

このかた、NHKで特集されてたのみたことある!と思って読んでみた。
エクセルアート(トップ絵に載せたやつ)を考案したおばあちゃんという印象だったけど、印象以上に聡明で好奇心旺盛、こんなおばあちゃんになりたいと思える素敵な方だった。母に読ませたい。

基本シニア向けに書かれていて、デジタルに拒否感が強い人に「大丈夫、怖くないですよ」ととことん易しく説明されている。
例えば

・「どのスマホを持ってるの?」と聞かれたら
・「ダウンロード」と「インストール」の違い
・「アイコン」は画面上のボタン

こういう超基礎的なことがわかりやすく易しい言葉で説明されている。
自分の世代からすると、そんなことまで?と思うようなことだけど、確かに20年後に新しいものが登場して知らないカタカナ語が飛び交ってたら拒否感持っちゃうかもな。

セルフレジやオンライン予約などシニアが苦手そうなものも、同じシニア目線で「使えるとこんなに便利ですよ」と寄り添ってくれる。シニアの困りごとがわかるから説得力があるし、88歳の方に言われたら「私は歳だからもうわかんないわ〜」と投げ出すこともできないだろう。
素晴らしい、母に読ませたい(2回目)。


著者の若宮さんは、元銀行員。定年間近の58歳でパソコンデビュー、82歳でiPhoneアプリを開発し、世界最高齢のプログラマーとしてアップルCEOに招待されて開発者イベントで講演している。
(少し前のインタビュー記事↓)

とにかく明るくて前向きでチャレンジングな姿勢が素晴らしくて、でも決して偉そうではなく「楽しいから一緒にやりましょ♪」という語り口だ。チャーミングという表現が似合う。

本を読みながら彼女の半分しか生きていないのにすでに好奇心が目減りしている自分を反省する。
しかし、同時に希望でもある。
こんな風に何事にも前向きに取り組んでいきたいし、そういう人がいることに希望を感じる。

よし、母にプレゼントしよう。


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