見出し画像

【読書記録】オー・ヘンリー傑作選

おすすめ度 ★★★☆☆

以前、津村記久子さんの本で紹介されていた本。津村さんが「手短に鮮やかに人を描き、活かす技術」と評していたので読みたい本リストに入れていた。

最初の話は有名で、「これ、オーヘンリーだったのか!」ってなった。
貧しい夫婦がクリスマスにお互いにプレゼントを買おうと、妻は美しい髪の毛を売って時計の鎖を買い、夫は時計を売って櫛を買う、という話。
子どもの頃読んだなぁ。

なんだあの話か、とはならず、まさに「手短で鮮やか」な文章におどろいた。どれも短編で読みやすいのだけど、書き出しに一癖あって、全体の構成も技巧が凝らされている。読んでいて上手さに感嘆する。

古い作品なので意外性や新鮮さはないが、ずっと残る名作には気軽にマネできない匠の技があるのだと思う。あらすじや要約で話がわかればいいというものではない、タイパを重視していたら出会えない作品。

こういう作品を時間を大事にしておきたい。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?