【日記の新刊】文学フリマ東京37参加のおしらせ【でます】


まず告知

文学フリマ東京37に参加します。
日時:2023年11月11日 12時~17時
場所:東京流通センター 第一展示場 ブースB-13


厚~い日記の本と薄~い日記の本を1冊ずつ携えてゆく予定です。
後日、オンライン通販も予定しています。
お手に取っていただけたら嬉しいです。

本の中身

概要

  • 『エスカレーターみぎひだり日記』
    音・笹の、2023年6月1日~8月31日の日記。二人とも毎日書きました。200p超えの厚い本。

  • 『みんなの日記(仮題)』
    日本中にいる友達や家族に、2023年10月7日の日記を書いてもらって集めました。30pくらいの薄い本。

書いた人

  • 音:東京の西側に住む毎月赤字の会社員。アラサーのオタク

  • 笹:大阪のミナミに住む毎月黒字の会社員。オタク。アラサー?(年齢忘れました。音より)

書かれていること

  • 食べたもの

  • 読んだもの

  • 観たもの

  • 仕事のこと

  • 習い事の話(バイオリン/スケート)

  • 旅行の記録(台湾/沖縄)

  • 闘病記(痔)

  • 交際(破局)とか結婚(しない)とか

本文サンプル

『エスカレーターみぎひだり日記』、初日の日記を掲載します!

2023年6月1日  大阪・笹

 心斎橋。思い立ってひとりで鳥貴族に入り、縦横無尽に注文を繰り返したところ、お腹がパンパンになり、2000円を失った。
「いま何が起こったか、いまいちわからないな……」と思いながら、バーへ。西加奈子『サラバ!』を読み終えた。生まれてしまったこの世界で、自分をいかに引き受けるか。言葉に意味はあるか。物語に意味があるか。そういった問いを、「嘘を書くくらいなら死んでやる」と言わんばかりの勢いで引き受けた本だった。えーめちゃくちゃ良い。なんでこれまで西加奈子さんに取り組んでこなかったのか……。いまから取り組むぞ。その後数時間、配信ライブを横目に梅酒を飲んだり、熱心に話したり、鉄観音茶を大いにこぼしたりした。帰り道、『サラバ!』の感想をインターネットに流さんと欲す。文章を組み立てるのに集中しすぎて乗り過ごし、最寄り駅までの電車が終わり、結果、タクシーで1200円を失った。何が起こったかいまいちわからない。
 お金失いの1日だった。雨が降っている。どうやらほんとうに台風が来る。

2023年6月1日  東京・音

 タオルケット1枚だと寒いのか……。半袖短パン、タオルケット一枚だと寒いのか。でも昨日まで、これに掛け布団をかけていて、それだと汗だくで朝だった。このところ全身にちょこちょこと発疹があって、かゆすぎ、それで昨日「もしかしてこれ、あせも?」と思ったのだ。あせも! なんだよ、一年ぶりじゃん! すっかり忘れていた。秋から春のあいだはあせもの存在を忘れているんだね、私って。明日はズボンをひざ下丈のリラコにするか。
 在宅仕事。昨日今日と、久しぶりにテストデータの仕込みやプログラムのテストをしまくっている。めずらしく集中力を出してゴリゴリとやっていたら、夕方には背中がばきばきになっていた。ITって肉体労働だ。
 週末の台湾旅行には、さすがに一眼のカメラを持っていきたい。でももう何年もレンズキャップを紛失したままで、なんとなく旅行のたびに留守番させている。という話を写真が趣味の友だちに言ったら、「カメラどんなの?」と訊かれ、適当に撮ったうちのカメラの写真を送ったら、すぐにアマゾンとヨドバシオンラインのURLが送られてきた。自分にとって数年来後回しにしてきた課題が、他人にとっては非常にたやすく解決できるものであること、その非対称性に世界の良さを感じる。発注完了。
 夜、美髪氏と渋谷のヒューマントラストシネマで「波紋」。時間ギリギリに退勤した美髪氏から「よれよれなのでいたわってください」とLINEが来て、「私のような無神経人間にいたわりを求める人がいるのか」とおののく。確かにぜえはあと駆け込んできたので、コンビニで買ったお茶とお菓子を渡す。精神的ないたわりを与えられないから、物質的なプラスを手渡す。映画はとても良かった。荻上作品でしか見られないマジの嫌な人とマジの悪意を存分に堪能できてうれしい。あれで、全体として嫌な話になっていないのが巧みだ。次作が早く観たい。だから映画館で観る。
 獅天鶏飯でシンガポール料理を食べて、帰路、Twitterを見ていたら、来年、伊澤さん(注:伊澤彩織。推し)がスマホゲーム原作の舞台に出演することを知る。嬉しい……だがスマホゲームもn.n(不明だ)次元舞台も未知なので、さっそく尊師に「これは何?」と問い合わせ。観に行くの着いてきて、と言ったら「先すぎてお返事しかねますう」「ところでこれ買う? めちゃかわゆくない?」とURLが送られてきて、開くとミッフィーのリラコだった。観劇の誘いがミッフィーのリラコの話に逸らされることあるんだ……。確かに舞台は先すぎるけどさ。ちぇっ。

#文学フリマ
#文学フリマ東京


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