見出し画像

Vol.7 「ロイヤルティ指標のご紹介」part1

                             2020年6月

お客さまへアンケートを行うことになった際、「指標」について悩んだ経験がある方は多いのではないでしょうか。満足度なのかNPS®なのか、もしくはまた別の指標を使うべきなのか。そもそもなぜいくつも指標があるのか。今回から3回に分けて、指標についてのお話をしたいと思います。

まず、お客さまアンケートで最も馴染み深い「顧客満足度(CS)」 は、商品やサービスに対してどの程度満足したかを測る指標で、顧客に評価を問う質問でこれまで最も一般的に使われてきた指標です。

顧客満足度は顧客の期待に応えられているかを確認するのに適した指標ですが、顧客満足度は「顧客ロイヤルティ」につながらないことが分かっています。
※「顧客ロイヤルティ」とは・・・
企業に対して感じる信頼や愛着のことで、高い顧客ロイヤルティは、継続購入・契約、単価の増加、紹介(口コミ)といった行動につながります。
つまり、顧客ロイヤルティの高さは企業の売上に直結すると言えます。

なぜ、顧客満足度は顧客ロイヤルティにつながらないのでしょうか。
例えば、現在使っている商品に満足していたとしても、同じレベルの品質で、より安価な新商品が隣に並んでいたとしたら、多くの人は新商品に乗り換えてしまうでしょう。つまり、満足していても継続して購入するとは限らないのです。

こういった問題を解決するために登場したのが、例えば下記のような「顧客ロイヤルティ指標」です。
・再購入意向:また購入したいと思いますか。
・推奨意向(NPS):友人や知人に紹介したいと思いますか。
・顧客努力指標(CES):お取引・お手続きは簡単でしたか。 
など

次回は、代表的な顧客ロイヤルティ指標「推奨意向(NPS)」についてお話しいたします。

※Net Promoter®およびNPS®は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズの登録商標です。

■今週の執筆者■
古河 萌(ソリューション第1部)
主な担当業務:金融機関のCS調査

【お気軽にご意見、ご要望などいただければ幸いです】
日経リサーチ 金融ソリューションチーム
finsol@nikkei-r.co.jp

当コラムの無断転載、引用は固くお断りいたします。
また、執筆者個人の主観、意見が含まれております、ご了承ください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?