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Vol.9 「ロイヤルティ指標のご紹介」part3
2020年6月
日経リサーチ金融ソリューションチームコラム第9弾は、ロイヤルティ指標の連載最終回です。
前回は代表的なロイヤルティ指標の「NPS」をご紹介いたしましたが、今回はこちらも近年注目度が高まるロイヤルティ指標である「CES(Customer Effort Score)」をご紹介いたします。
CESは、「顧客努力指標」とも呼ばれており、「顧客がどの程度努力を強いられたか」を測定する指標です。NPSと同様、顧客ロイヤルティとの相関性が高いと言われています。
測定方法は、「取引・お手続きは簡単でしたか」「問題の対処が容易にできましたか」といった設問に対し、1~7の7段階で負担感を回答してもらうケースが多いですが、
NPSのように厳密に測定方法が決められているわけではありません。
この指標は、
・顧客ロイヤルティを下げる大きな要因は、顧客の負担感の大きさである
・顧客の期待を上回る「感動」はロイヤルティの更なる向上につながるとは限らない
といった調査結果より、「顧客ロイヤルティを向上するためにまずすべきことは顧客努力の軽減である」という考えのもとで導入が進んでいます。
例えば、期待を超える顧客対応を体験したときの口コミ率よりも不満な顧客対応を体験した場合の口コミ率の方が高いことが分かっています。
この例からも、「感動体験の提供」よりも「顧客の手間や負担感を取り除くこと」がロイヤルティ向上への近道であるという考え方がわかると思います。
また、CESはNPSと異なり、個々のやり取りに対する評価を聴取できるため、負担感の大きいタッチポイントを見つけ出し、離反層の特定や改善につなげることが可能です。
そのような特性上、タッチポイントごとの体験を評価するトランザクション調査と非常に相性の良い指標であると考えています。
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全3回に渡りロイヤルティ指標のご紹介をいたしました。
少しでもお役立ていただけましたら幸いです。
「顧客ロイヤルティの測定がうまくいっていない」 「CSやNPSを活用しきれていない」
「調査結果を現場改善につなげられていない」
などのお悩みをお持ちの方はぜひ一度ご相談ください。弊社金融ソリューションチーム一丸となってサポートさせていただきます。
※1:Net Promoter®およびNPS®は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズの登録商標です。
■今週の執筆者■
古河 萌(ソリューション第1部)
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日経リサーチ 金融ソリューションチーム finsol@nikkei-r.co.jp
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