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雨の日のカフェ

たまにあります。出先で雨にあうこと。急に降り出しました。このまま走ってバス停に行くか、元町商店街?
センター街で時間を過ごすか…。

時間に縛られない午後、降りそうなのはわかっていても傘を持つ気がしませんでした。

濡れたくないという感情があまりなく少々の水玉なら、平気な私は
小走りでカフェに向かいます。

あの窓際に座って、ザーザー降る雨を見るもよし。その音さえも瑞々しくて梅雨入りまじかの日でした。久しぶりに空が重く海から聞こえる汽笛さえも耳の奥で鳴っています。

ベイクドチーズケーキにカフェオレ。いつもはブラックでいただくコーヒーですが無性にミルクとお砂糖をたっぷりほしくなるのはなぜでしょう?

通りすがりの車も細かな水しぶきを上げながらワイパーの規則正しい動きがリズミカルです。

こんな時のBGMは要りません。素敵な雨音を聞きながらしばし雨宿りです。

店内は静かで、数人のお客は全員雨音を聞いているかのような静けさです。

カウンター奥の珈琲マシーンの鈍い音と何とも柔らかいコーヒーの香りだけがそこの空気を動かしているようです。

路面店ですが中は間接照明。薄暗い店内は今の雨で余計に薄暗く感じます。
穴ぐらにいるとはこんなことかと、小さな時押し入れやテーブルの下にブランケットを持って籠ったのを思い出しました。秘密の基地みたいで楽しかった!それとなんとなく似たような心地よさまで感じます。

今夏のカーデガンを探しに来たのをすっかり忘れていつまでもこの場に居たいと思えるひと時でした。

しばらくすると空も明るくなり始めて並木の濡れた葉っぱが鮮やかです。
そろそろ腰を上げてニケの待つ家に帰ることにしました。
彼女はこんな日は一日中爆睡状態です。雨音も子守歌なんでしょう。

今朝は台風の影響でザーザーと暗闇から聞こえてきます。
ニケはさっさと朝の散歩はあきらめたようでいつまでも寝床でまどろんでいます。

雨もまた楽し。今日もいい日にしましょう!





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