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我が家の古時計  ニケと歩けば 

平成元年にやってきた鳩時計です。震災の時も、壁から落ちず針は止まったままでしたが、頑としてその場にたたずんでいました。松ぼっくりの形をしたおもりがついている骨太の鎖を毎日引っ張り上げます。鳩というよりほっそりとしていてヒヨドリみたいです。

長い針が6と12になると小窓から顔を出して、時刻の数だけ鳴いてそそくさと中に入ってしまいます。カチカチカチ,,,,時計の音と一緒に生活したくてあえて手巻きを選びましたが、今は動かず部屋の隅でインテリアの一つになっています。

我が家の歴史をずーと見てきたこの時計はこれからも何を見続けるのでしょうか?

この四月から書き始めた電子書籍を昨日出版しました。こんな日が来るなんて小さな驚きです。時を刻むことは年を重ねること。頭の中で振り返りながらパソコンをたたくと音は、ぎこちなくも楽しそうです。

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