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琴線に触れたなら

自然と涙が出て止まらない。何度観ても泣いてしまう映画であったり、クリスチャンでもないのに旅先の教会に入ったとたん心の奥にある感情が揺さぶられたりすることがあります。その張り詰めた感情がはじかれる琴の音色に似て心に突き刺さることってありませんか?。

感動して思った以上の気持ちがあふれ出す。同じ本を読み返すと毎回同じところでというのも何度もありました。

美しい音楽を聞いたときは心が落ち着くと同時に体中が洗われたようなすがすかしい気持ちになるものです。毎日のいろんなことに悩まされたり、気を使ったりとストレス社会の中で生きてきて、それは天から零れ落ちたような美しいメロディのようで奏でる楽器のすばらしい音色にほほを伝う経験をした人も多いと思います。

幼い子供の何気ない言葉に胸が熱くなったり、つたない文字の手紙を読んだ時、なぜか「ありがたい」と言う気持ちが湧いて来ることもあります。

誰かの言葉に触れてまたは自分の話す言葉に感極まってと、心の奥から湧き出るものはたくさんあります。

何かが心の芯に触れたとたん、涙が出るのは、その時のピュアな心からのメッセージなのかもしれません。

私は小さな時からあまり泣かない子供でした。泣くのは良くないような誤解をして育ちました。感動してもぐっとこらえる意地っ張りでした。親には手のかからない子供だったようですが、果たしてそのほとばしる感情をなにで昇華していたのだろうと思うことがあります。もっと素直にあふれる感動を出せたら何かが違っていたかもしれません。

娘の結婚式。母親への感謝の手紙にも泣きませんでした。と言うより我慢してしまいました。

父親代わり、隣の息子が声を上げて泣いていました。手紙は私への気持ちはもちろんですが長らく口にしなかった父親への感謝の気持ちの一文にまさしく心揺さぶられたのだと思います。

その時はこらえたのに手紙を読み返す時、あふれ出る感情を止められなくなります。感極まるとはこういうことなのでしょう。今更ですが…。

あの時の話は最近も話題になることがあります。今も仲良しの娘の友達の間で、兄の株が上がっているというのです。まだイメージはそのままとか。

「手紙の内容以上に兄ちゃんの姿に感動した!」とみんなが言ってると。我が家の事情を知っているのでパウダールームで大泣きしたそうです。いとこの二人も大泣きで嗚咽が止まらなくてなかなか席に戻れなかったとも。

聞いている息子は照れ笑いですが、親としてはそんな気持ちを持ち合わせいたことを喜ぶべきでしょう。

今日もいい日にしましょう!







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