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秋の行楽 

春は桜、秋は紅葉。
この季節には決まってみんなで京都に紅葉狩り。当時も今も嵐山の風景は変わりません。
小さなころは祖父母も元気で若い叔母たちも一緒。ちょっとした家族旅行をしました。白黒の写真にはちょっと緊張した様子のおとなたちの前でふざけたポーズのいとこたち。私はその輪にも入れず母の傍で映っています。

神戸から京都は小さな私にとっては長旅?車の時もあれば電車で行く時もありましたが、なぜか全員おしゃれをしていて今のようにカジュアルな装いではありませんでした。

父たちは中折れ帽に革靴。首からカメラのスタイル。母たちはヨソイキの着物、叔母たちはやはり若かったので流行りのワンピースで楽しそうでした。
私も三つ網の髪に白いサテンのリボン。従兄たちもそれぞれ新調した服を着ていました。

今から思えば少々場違いな感じもしますが、それも昭和の一コマ。
今はその年に私がなって、行こうとなれば気楽な格好。

母たちのように着物を着ることはありません。
タンスの肥やしになっている嫁入り道具の着物はもう娘が着る年齢となり袖を通さないものもありもったいないことです。

嫁入り準備の一つに着物を娘に作ることが母親の役目、また楽しみの一つであったようです。

行楽で母が着ていた着物はきっと母方の祖母が持たせたものだったのでしょう。
今年も紅葉の雲海の素晴らしさを伝えるテレビを見ると楽しむ人は変わってもそこの紅葉はずーっと一緒。いろんな家族を見て来たでしょう。

あの時は只々みんなでどこかに行くことが楽しくて…。
そんな思い出を作ってくれた両親たちに感謝です。

子どもたちは秋の思い出と言ったら、きっと北海道。
サラブレットが好きな主人が計画した旅行でした。最後の旅行も北海道。
お気に入りの帽子を小樽の運河沿い、ベンチに忘れた息子は半泣きでした。
赤毛のアンのテーマパーク。大きなアンの人形は娘のために主人が選んだ最後のプレゼントになりました。いつ無くなってしまったのかも思い出せません。

今聞いたならどんな感想を話すのでしょう。
いろんな思いを持っておとなになるって素敵ですね。

今日もいい日にしましょう!







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